| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵を表示しない | 

警告
この作品には 〔残酷描写〕 〔15歳未満の方の閲覧にふさわしくない表現〕 が含まれています。
15歳未満の方はすぐに移動してください。
苦手な方はご注意ください。

世界はまだ僕達の名前を知らない

作者:coconat_21







「…………は?」

「だから、これをやると言っておるじゃろう」

 一体目の前の老人は何を言っているのだろうか。

「要らないです」

「拒否権は無しじゃ。受け取れい」

 授ける受け取るの関係であれば受け取る側にも拒否権が有るのが通例だが、目の前の老人はそんな事お構い無しの様だった。これが噂の老害か。

「無いなら自分で作ります。はい、できました。拒否します」

「権利などそうそう簡単に作れる物ではないわ。ほれ、手を出せ」

 只の一般人如きに権利を創造する事はできないらしい。

「衛兵を呼びますよ」

「全く最近の若者は直ぐに衛兵だ衛兵だと言いおって、自分で何とかしようという気概は無いのか……」

 お前だよ、と突っ込んだ。

「呼びますね」

「なら儂はお主に物を奪われたと叫ぼう。なに、そのポケットに入ってる財布を儂の物だと主張すればお主に勝ちの目は有るまい」

 この老害は只の老害では無かったらしい。外道老害だ。

「あ、僕今財布持ってないんで。えぇーい⸺」

「あっ、待てぇ! 待て待て待てぇい! 一度でいい! 一度でいいからこれを持ってみろ!」

 衛兵召喚を実行に移そうとした途端老害が暴れ始めた。両手で持つ白い物体をグイグイと押し付けてくる。正直触れる事すら嫌だったが、

「一回持ったらもう黙る?」

「うむ。誓おう」

 らしいので仕方無く持ってやる事にした。生い先短い老害の余生を牢屋の中の孤独で埋めるのも良心がやや咎めたし。やや。

 男は老害の差し出す白い物体を受け取った。

 途端、老害の姿は幻の様に掻き消えた。

「……やられた」

 白い物体⸺トイレを持った男は往来のど真ん中に立ち尽くした。




 ※トイレですが下品ではありません。未使用品なのでとても綺麗。或る種の芸術作品です。
 ※設定が馬鹿げてる分ストーリーはシリアスに進みます。尻assじゃないですよ? siriusです。
 ※最新の更新情報は作者X(https://x.com/coconat_21)にてお知らせ致します。
 ※この作品は『小説家になろう』『カクヨム』『pixiv』『エブリスタ』『アルファポリス』『ハーメルン』の計六サイトに掲載しております。
 ※本作は練習作品です。なので改善点や駄目駄目な点、文句等有りましたら遠慮無く感想にて御報告お願いします。



ページ下へ移動

タイトル更新日時
決意の章
02nd
  Who am I? 2025年 03月 29日 20時 00分 
  恐喝 2025年 03月 30日 20時 00分 
  巨女 2025年 03月 31日 20時 00分 
  衛兵の詰所 2025年 04月 01日 20時 00分 
   2025年 04月 02日 20時 00分 

ページ上へ戻る