真似と開閉と世界旅行
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対する影~
前書き
大分間が空いてしまってすみません!べ、別にブレイブルーをやってた訳じゃないからね!・・・ごほん、ではどうぞ。
施設のような通路を抜けると・・・ビルが立ち並ぶ街に辿り着いた。
「まぁ・・・どういうことですの?」
「・・・正直こっちが聞きたい」
チラリと周りを見ると、コンビニが目に入った。
「・・・」
俺は自動ドアをこじ開け、中に入る。
「ここは何です?」
「コンビニエンスストア。・・・まぁ、食料とか売ってる場所だよ」
俺はパンを手に取り、一口かじる。
「・・・うん、毒はないね」
俺は違うパンをナタリアに投げ渡す。
「え?」
「休憩も兼ねて食事にしよう。かれこれ数時間歩いてるし・・・場合によっちゃ今日はここら辺のエリアで寝泊まりすることを考えなくちゃ」
「先に進みませんの?」
「それでもいいんだけど・・・下手に進んで平地とかで夜を過ごすのは愚策だから。人数がいれば交代で見張りができるけど・・・」
「・・・それもそうですわね」
「うん。それにここなら食料の調達に困らないし・・・」
俺は適当に飲み物を掴み、食事を済ませる。
「・・・取りあえずカロリーメイトくらいは持っておこう。この先食料が手に入るか怪しいからね」
上着の内ポケットにカロリーメイトを入れ、コンビニから出る。
「では、ここでは何をするのですか?」
「次のエリアの入口の確保と・・・寝床探しかな」
「承知しました」
俺とナタリアは襲撃を警戒しながら街中を歩く。
「人の気配がしない街並みはこんなにも不気味なのですね・・・」
「確かに・・・だけど逆に言えば誰かがいるのか分かりやすいってことだよ」
「そうですわね・・・っ!リョウ!」
「アレか・・・!」
ナタリアが指差した方には何かがいた。それは空を飛んでいてゆっくりこちらに・・・って。
「ナタリア、射つな!!」
「え!?」
ナタリアの前に立ち、俺は飛んできた影をもう一度見る。
「・・・ピナ!?」
SAOでシリカが何時も連れていた・・・よく見たらピナはボロボロで、俺を見た瞬間ピナはスピードを上げてこっちに来た。
「キュル・・・」
「ピナ!珪子さん・・・シリカは!?」
そう言うとピナは俺の背中をつつき、俺を押そうとする。
「ま、まさか・・・」
「リョウ、この魔物は・・・?」
「この子はピナって言って・・・とにかく、嫌な予感がする。ピナ、俺を連れていきたいんだろ?案内してくれ!」
ピナを回復させてから俺達を走り出す。ピナに先導してもらい、目的地に向かうが・・・
「リョウ、前を!」
「チッ・・・さっきまで静かだったのに・・・!」
目の前に魔物が現れ、行く手を阻まれる。・・・その時、魔物が持っている武器に目が行った。そこには・・・
「なーーーー」
血が、付いていた。しかも乾いてこびりついた血じゃない。今さっき付着したような真っ赤な・・・そこまでで思考が止まった。
「ーーーー!!!」
擬音と迷切を引き抜き、邪魔な魔物を切り裂いていく。
「邪魔だテメェラァァァァ!!!」
「な、無謀です!」
「おぉぉぉるぁああああ!!」
気を武器に練り上げ、回転斬り。衝撃波が纏めて魔物を吹き飛ばした。
「はぁ、はぁ・・・」
気を無計画に使ったせいか息が乱れる。
「っ・・・」
上から生き延びていた一匹が跳んできた。
「くっ・・・!?」
不味い・・・!
「ビアシスライン!」
ズパァン!
ナタリアが放った矢が魔物を貫き、魔物が消滅する。
「・・・無闇に突撃するところはサキと似ていますのね」
「ナタリア・・・ごめん、助かったよ」
「いえ、それよりも・・・」
「っ、そうだ・・・!」
足下を見ると血が点々と続いていて、それは裏路地に続いている。そして裏路地には・・・
「・・・あ、ああ・・・」
血の海に沈む、シリカの姿だった。
「シリカっ!!」
駆け寄り、抱き抱える。腹部を何度も刺されているみたいで、出血が酷い。
「ナタリア!治癒術は使える!?」
「ええ!」
俺とナタリアがシリカに治癒術をかける。傷は塞がり、出血も止まるが・・・
「呼吸も正常ですが・・・顔色が悪いですね」
「なくなった血を戻すほど治癒術は万能じゃないからね・・・」
でも、死ぬほどではないはず・・・
「キュウ・・・」
ピナが不安そうにシリカの頬を舐める。
「・・・どうやら早急に寝床を探さねばなりませんね」
「だね。シリカを連れ回すのは得策じゃないよ」
辺りをぐるりと見渡すと、病院が眼に入る。
「この大きな建物は・・・?」
「ん・・・診療所、かな?」
「まぁ、なら宿泊施設もあるのでは?」
「・・・日も沈んできたし・・・ここしかないか」
俺はシリカを背負い、病院に入る。
「・・・暗いな」
「そうですわね・・・」
「さっきのコンビニには冷蔵庫の電源は入ってたんだけど・・・まずは電源探しか。ナタリア、暗いから周りに気をつけて」
「はい」
実際、スイッチはすぐに見つかった。それを押せば電気が付き、明るくなる。
「・・・うん、これでいいか」
後は適当な病室を・・・
カツン・・・
「・・・リョウ」
「ああ、聞こえた。誰かいるのかな・・・」
「確認しましょう。味方ならよし、敵なら・・・」
「文字通り寝首を掻かれる訳だ・・・」
辺りを警戒し、ゆっくり歩き・・・ナースステーションに差し掛かった時・・・人影が見えた。
「誰だ!?」
それはゆっくり立ち上がった。普通なら駆け寄るが・・・流石に・・・・・・血塗れで顔が包帯で隠れているナースに駆け寄る勇気はない。しかも、その手には鈍く光る・・・
「ナタリアっ!走れ!」
ダン、ダン!
俺とナタリアは目の前の曲がり角に飛び込み、左右それぞれに隠れる。
「な、なんでナースが拳銃を持ってるんだよ!?」
「そ、そのような世界だったのでは・・・」
「どんな世界だ!・・・うお!?」
チュン!
「調子に・・・乗るな!」
シリカを壁に寄りかからせ、俺は擬音を持って走り出す。
バン!
「甘い!」
カン!
擬音で銃弾を弾き・・・ナースを両断した。
「・・・死んだ、よな?」
ふと振り返ると・・・大量のナースがいた。当然殺意溢れる武器を持って。
「・・・どーなってんだこの病院の勤務体制・・・」
流石にこれを相手にするのは・・・
「リョウ、ここは逃げましょう」
「・・・だな。ふっ!」
天井や壁に向かって気弾を撃ちこみ、瓦礫で道を塞ぐ。
「取りあえず病室に・・・」
離れた位置の病室に入り、扉につっかえ棒を挟む。シリカをベッドに寝かせ、俺は違うベッドに腰を落とす。
「ふぅ・・・」
「先ほどのは何だったのでしょうか・・・」
「俺、あんなホラゲー知ってる・・・」
「え?」
「いや・・・にしても忙しいな・・・ナタリアは体力、大丈夫?」
「ええ、体力には自信があります」
ちょっと失礼して病室の冷蔵庫を開けると・・・飲み物多数。
「ほっ・・・飲み物があれば最低限は平気かな」
「さて・・・どうしましょうか」
「ナタリアは寝なよ。交代で休息を取ろう」
「よろしいのですか?では、失礼します」
そして数時間が経過した時・・・
ドォン・・・!
「・・・!」
「・・・っ、今の物音は・・・!?」
ナタリアが起きてきて、窓を見る。
「爆発・・・!?」
ある一帯から爆発しているのが見えた。
「・・・ナタリア、シリカを頼む」
「もしや一人で行くつもりですか!?」
「ここにシリカを置いていけないし、それに俺一人なら罠でも逃げやすい。・・・シリカを頼むよ」
「・・・承知しました。・・・ご無事を祈ります」
「ありがとう」
窓を開き、俺は飛び降りる。結構高いが気を使えば大丈夫だ。彼処に誰がいるのか・・・襲われているのか、それとも戦っているのか・・・急ごう。
早貴~
「・・・別れ道、か」
俺はそう呟く。綺麗に二つ道が別れていて、お互いがどうなってるかは不明だ。
「・・・人数も多いし、別けようか」
「別けて平気なのか?」
「こんな道だと人数多いとつっかえるしな。メンバーは右側が俺と・・・」
「アタシ、行くよ!」
「ここで別れたらここに来た理由もないしね」
「・・・分かった、愛依、ヤミ。一緒に行こう。アスナとジゼル、ユイとソフィが左を頼む」
「お姉ちゃん、気をつけて下さい!」
「ユイちゃんもな。もし行き止まりだったら戻ってもう片方の道を進むって事で」
「・・・わかった」
「・・・あ、念のため・・・アスナ!」
俺は空間からある物を投げる。
「わっ!?こ、これなに?」
「無線機。調整はしてあるからそこのスイッチを押すだけで会話できるからな」
「う、うん」
「ま、無線が届くかは賭けだけど・・・念のため、な。じゃあ、行こうぜ」
メンバーを分けた俺達はそれぞれの道を進む。
「リパル、定期的にサーチ頼むな」
『お任せッス。今のところは反応はなしッス』
「ところで咲。貴方、Aモードを使ったのに平気?」
「え?ああ、やっぱり元の身体だからか闇が馴染んでてよ。少し休んだだけで気だるさはなくなったぜ」
「そう」
「なんだ?心配してくれるのか?」
「当然でしょ。もう私たちは仲間だから。仲間の調子を把握しないと勝てる勝負も勝てないわ」
「おおう、クールだねぇ」
「・・・ねえ、ここってどんな世界なのかな」
愛依が聞いてきたので考える。
「さあな・・・こんなに景色が岩だらけだと、クラディールの一件を思い出すな・・・」
「クラ・・・?」
「ああ、いや。・・・っと、向こう見ろよ。景色が全然違うぞ」
『恐らく、別の世界かと・・・』
「進むしかないとはいえ・・・躊躇いがあるなぁ」
一歩踏み込んだ先は・・・・・・ファンタジーチックな街だった。
「・・・街、か」
「人の気配はしないわね・・・」
「なんか不気味・・・」
『・・・咲さん、生体反応があるッス!』
「ホントか!?」
『ただ、誰なのか何処にいるのかは分からないッス・・・このエリアにいるのは確かなんスが』
「いや、それが分かるだけでもかなり助かる。探してみよう、それを片付ければこのエリアを寝床にする」
「了解よ」
再び建物の隙間を歩きながら辺りを見渡す。
「・・・なあ、愛依。お前、闇は何処まで使える?」
「え・・・ぶ、武器に纏わせる程度だけど・・・」
「そうか・・・いや、それほど闇が馴染んでないって事だから良いことなんだけどさ」
「いきなりなんで?」
「いや、せめて羽根が生やせれば三人共飛べるからさ・・・空から探した方が早いかなーってさ」
「そ、そっか・・・ごめん、アタシ足を引っ張って・・・」
「あ・・・いやいや、こっちも馬鹿みたいなこと言って悪い」
「二人とも、話してるのはいいけど周り見てる?」
「ああ、当然」
「あ!・・・ご、ごめん・・・」
「・・・はぁ」
「うぅ・・・」
闇風のため息に愛依が肩を落とす。
「・・・!」
俺は何かを感じ、叫ぶ。
「何か来るぞ!」
「「っ!」」
『上空より熱源ッス!』
「散開!」
闇風の言葉を合図に俺達はバラバラに跳んで建物の影に身を隠す。直後に爆発。
「不意打ちか・・・!」
「・・・ふっ!」
上から何かが振ってきた。俺は咄嗟に左腕を異形化してその一撃を防ぐ。
「なろっ・・・!」
そのまま勢いよく広場に弾き飛ばす。
「・・・!」
「動くと撃つわよ」
「逃げ道はないぜ!」
闇風と愛依が武器を突きつける。俺は一息付いてから人影を・・・って。
「おま、ジェイド!?」
「おや?もしかしてサキですか?すみません、髪の色が違うので気づきませんでした」
こちらにニコニコ笑顔を向けてきたのはアビスの世界での仲間・・・ジェイドだ。
『・・・本物ッスか?』
「明らかに俺を認識してるし・・・多分本物だろ。つかジェイド、愛依がいるんだから気付いてたろ」
「おや、バレましたか?」
「・・・なるほど、こういう人間なのね」
闇風が呆れながら銃を降ろす。
「ジェイドさんは変わらないなぁ・・・」
「私はルークと違って大人ですからね。ハッキリ変われないんですよ」
「せいぜい仲間意識が強くなった位か?」
「元から私は仲間思いですよ」
「どの口が言ってんだか・・・」
「・・・さて、そろそろこの状況について説明願えますか?流石の私も情報がなくては纏めようがない」
「だろうな。・・・丁度いい、そこの民家を寝床にしよう。そこで今日起きた事を纏める。リパル、頼めるか?」
『ッス!今までに得た情報は纏め済みッス!』
「サンキュー」
・・・というわけで説明すること数十分・・・
「・・・まったく、貴方と知り合ってから毎日が退屈しないですねぇ」
「だけど理解したんだろ?」
「ええ。リパルの情報が分かりやすかったお陰もありますが」
・・・ああ、ちなみに仲間になったメンバー全員にリパルは触らせてある。
「サキと愛依の実力は知っていますが・・・闇風、でしたか?貴女はどうでしょう?」
「・・・実力なら次の戦闘で見せるわ。なんならここで試す?」
「遠慮しておきます。私も無傷ではすみませんから」
「その台詞だと私に勝つのが前提に聞こえるけど?」
「そうですが、それが何か?」
「・・・ふぅ、ほんとひねくれた人間なのね」
「おや、もう気付きましたか。からかいがいがありませんねぇ」
「まずジェイドさんは初対面の人をからかう癖を無くした方がいいと思う・・・」
「・・・同感」
「しかし、リグレットまでいるのは驚きでしたね。サキ、アリエッタもいるかもしれません」
「・・・かもな。間違いなく俺達のパーティーはいるとして・・・問題はどこまで来るかだ」
『と、言うと?』
「ソードアート・オンラインの世界で言うならシンカーさんとかサクヤさんとか・・・少しの間だけ関わった人間も来てしまうのかってこと」
『うーん・・・でも今のところは咲さんと亮さんに深く関係ある人だけッスよね?』
「まあ・・・確かに」
「・・・人質として使う可能性もあるわ」
「アイツはゲームとして楽しんでる。アタシはそれはしてこないと思う」
「これ以上はいくら考えても推測の域を出ないでしょう。討論はここら辺にして、本日は休みましょう」
「好都合なことに食材もあるから、晩飯を作ってくる」
「あら、楽しみね。みんなから絶品だって好評よ」
「あ?・・・あぁ、別の俺な」
先が見えないってのは腹立つが・・・ま、最後に勝つのは俺達さ。そして外史を守る・・・
亮~
「ここら辺だったよな・・・」
壁を見れば焦げ跡があったり、色々悲惨なことになってた。辺りは暗く、光のない街は不気味だった。
「・・・」
葬解を付け直し、壁を背に歩き出す。
「ふー・・・」
ただでさえさっきホラーを味わったんだ。ゾンビとかいてもおかしくない。まったく勘弁してほしいものだ。
「・・・」
そのまましばらく歩いた時・・・
カツ・・・
「誰だ!?」
「リョウ!後ろだ!!」
「その声、教官!?・・・うあ!?」
現れたのはマリク教官で、それと同時に気弾が飛んでくる。
「この・・・」
俺は気弾が飛んできた方向に走り、拳を放つ。相手も同時に拳を繰り出し・・・
ガァン!!
腕まで衝撃が突き抜ける。・・・あれ?この拳に籠められた気は・・・
「・・・え?亮さん?」
「あ・・・め、美鈴?」
「なに?リョウ、知り合いなのか」
マリク教官が近付いてくる。
「はい、俺の仲間で、良い人です」
「人じゃないですけどね・・・」
ふと見たら美鈴の左腕は力なく下がっていて、血が滴っていた。
「美鈴、腕・・・!!」
「あ、いえ、その人にやられたんじゃなく、その前に一般人と思って近付いた少女に一突き貰っちゃいまして」
「とにかく、腕を出せ。治すから」
美鈴に治癒術をかける。
「いやあ、すみません」
マリク教官が美鈴に頭を下げる。
「すまない、度重なる襲撃で冷静さを失っていたようだ」
「いえ、仕方ないですよ。・・・取りあえず自己紹介を。私は紅 美鈴。紅魔館の門番をやっています」
「オレはマリク・シザース。ウィンドル共和国の騎士だ」
「二人とも俺の師でもあるからね・・・そう言えば美鈴だけ?咲夜とかレミリアは・・・」
「・・・実は居眠りしてて状況がわからなかったんですよねー・・・なんとなく穴に落ちた感じがして・・・」
「穴?」
「ああ、はい。最近幻想郷で人や妖怪が失踪する事件が相次いでおりまして・・・それにあちこちに“穴”が開いたり・・・」
「じゃあ美鈴は偶然・・・?」
「そうなりますねぇ・・・」
「リョウ、オレにはよくわからんが・・・ひとまずこの状況を説明してくれるか」
「はい。俺の仲間がこの先の建物で待っています。その仲間と合流してから話します」
話をしながら戻ると・・・
「あれです。あれ・・・が・・・!」
ナタリア達がいる部屋・・・その窓が割れていた。俺はそれを見て瞬動を使いながら窓まで飛び付く。
「くっ・・・」
中にはシリカを守るように立ち、血が流れる右肩を抑えるナタリアの姿、そして手前の二人の人影は・・・
「・・・チッ、もう来たのか。亮、速くしないからだ」
「・・・俺のせいじゃないだろ。咲だって戸惑った癖に」
「な・・・!」
俺と・・・咲!?
「リョウ!やはり、貴方達は偽物でしたのね・・・!」
「・・・自分が相手なら、まだ楽か」
もう一人の俺が呟く。
「ああ、先に殺るぞ」
そう言うともう一人の俺と咲は気弾と闇を放ってくる。
「うわ!?」
それを慌てて飛んで避けて地面に着地する。それに続いて二人も来る。
「何処の世界の俺かは知らないけど・・・」
「元の世界の為だ・・・消えてもらうぜ」
そう言うと二人は構える。
「咸掛法!」
「Bモード!」
「さあ、行くぞ!」
二人相手かと思ったが・・・
「一人は引き受けます!」
「行け、リョウ!」
「美鈴、マリク教官・・・頼みます!」
「はぁ!」
ガァン!
「・・・?」
そのまま俺は俺と斬り合うが・・・遅い?
「あの時の俺は・・・こんなに弱かったのか・・・?」
「なんだと!?」
間違いなく全力だ。それなのに・・・
「・・・はは」
「何を笑って・・・!」
「・・・この程度で・・・だから明命を守れなかったんだ・・・」
「お前、何て・・・!!」
擬音を払い、もう一人の俺の武器を吹き飛ばす。
「・・・ありがとよ。お前のお陰で、この旅が無意味じゃないって分かったよ」
そう言って俺は両断した。
「がっ・・・明・・・命・・・」
黒い霧となって四散した。
「よかった・・・俺は強くなれているんだ・・・」
あの頃と変わらなかったら、勝てない。・・・アイツも馬鹿だ。俺の偽物を使って俺のモチベーションを上げたんだから。
「今度は・・・守る・・・!」
その時、背後から爆音。見れば美鈴とマリク教官が咲を倒していた。
「ちっ、くしょうが・・・」
咲も消え、辺りは静寂に包まれる。
「二人とも、お疲れ様」
「亮さんこそ。いやー、偽物で助かりましたね」
「本物と殺り合うことなんて勘弁だって・・・」
「リョウ!何処ですか!?」
見るとナタリアが窓から身を乗り出して見回していた。
「とにかく、部屋に入ろう。・・・窓からだけど」
「入口からは入れないのか?」
「入ったらもれなくホラーが始まります・・・」
「?」
そんな訳で更に仲間が二人増え、俺達は事情を話し合う。そして交代で仮眠を取りながら見張りをすることにした・・・
後書き
亮
「作者から・・・何々?イメージソング・・・?」
咲
「俺らの曲ねぇ・・・」
亮
「所謂処刑用BGMか・・・」
大澤 亮
「Ride The Wind」
五十嵐 咲
「POWER to TEARER」
亮
「何故両方ライダー・・・」
咲
「イメージに合う曲が特撮に集まるんだと・・・他にもテイルズだったりSAOだったりガンダムだったり・・・そこら辺はまた次回だな」
亮
「余裕があったら聞いてみて下さいね・・・また、『これも合ってるよ!』って曲があったら教えて下さい!」
咲
「それじゃ、次回もよろしく!」
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