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【遊戯王GX二次小説】最弱最強!?漆黒のデュエリスト

作者:シェーネ
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第1期
序章
  TURN3 デュエルを終えて

「おーい。」
DM時代に思いを馳せていた俺は十代の声で現実に引き戻された。
「そういえば、まだ名前聞いてなかったよな?」
「瑓だ。苑王寺瑓。」
「”レン”だな。そういえば、どうしてオレの名前知ってたんだ?」
(今更かい!!)
と内心で突っ込んでしまったのは内緒である。
「先生方と話してた時に、クロノス先生が勝ったら、クロノス先生が相手を。お前が勝ったらお前が相手をするようにお願いしてたんだけど、名前わからないと不便だろ? それで、まぁ、個人情報だけど教えてもらった。」
というのは真っ赤な嘘だが、あながち間違ってもいないだろうし、十代もそれで納得してくれた。
「なるほどな、しっかし、お前とは初めてデュエルした気がしないんだよな~」
「気のせいだと思うが・・・・・・俺に似た奴か似たようなデッキを使ってる奴と戦ったんじゃないか?」
事実、俺はこの世界に来てから十代と会うのはこの試験の日が初めてのはずだが・・・・・・・。
「そっか。じゃあ、気のせいかもな」
十代は特に気にした様子もないが、やはり、何かが引っかかっているそんな表情だった。
「そういえば」
「ん?」
「お前のその力ってさ、デュエル中しか使えないのか?」
「いや普段から使えるけど・・・・・・」
「そうなんだ。やっぱりスゲーな」
十代は尊敬の眼差しを浮かべている。って表現がしっくりくるような眼差しで俺を見てるが、そんな便利なものでもない。
意図しないところで、精霊たちが勝手に実体化しようとしたりするしな
「ってか、そろそろ出ないか?」
「へ?」
「電気消されてる。」
「あ、急ごうぜ瑓。」
俺と十代は急いで会場から外へと出る。

その帰り道―――――――――――――
「ところで、やっぱりお前も受験生だったんじゃないのか?」
「なんで?」
「だって、結果的には俺が相手をしたけど、あれも一応試験だって聞いたぜ」
「うーん、アカデミアの試験ではないかな。とある人物から現在の腕前を連絡しなきゃいけなくて、行っただけだから。腕試しに近いね」
「なら、尚更、俺でよかったのか?」
「うん。十代、クロノス先生に勝ったでしょ? 相手は強いほうがいいし」
「腕試しなら尚更マズイ気がするけどなー」
「まぁ、報告するのは先生方だから、お任せするしかないね」
「それにしても、お前、中々面白いデッキだったな」
「そうか?」
「あぁ、見たことないモンスター使ってたし、ワクワクしたぜ!」
「それなら、レン坊とのデュエルも楽しめるんじゃないかな」
「レン坊?」
「俺の従兄弟だよ。5月に転校してくる予定なんだ。」
「へぇ~、そうなのか。楽しみだな!」
ちなみにその従兄弟とはタッグフォースシリーズの帽子主人公のことである。
こちらでは史音寺 璉斗(しおんじ れんと)という名前らしい。
俺はレン坊と呼んでいる。
もっとも、従兄弟だと知ったのは、割とつい最近アカデミアに移住したくらいの時期だ。
「シングルはあんまり強くないよ?」
「シングルは?」
「そう。タッグはそれなり強いけど」
「タッグって?」
「2対2で戦うデュエルのこと。タッグデュエルって意味。」
「へぇ~、いろんなデュエルがあるんだな」
“だからこそ面白いんだけどな!”と屈託なく笑う十代はホントにデュエルが好きなんだなと思う。
「あ、オレこっちだから、またな」
「あ、あぁ。」
いつの間にやら駅まで歩いてきていたらしい。
十代が手を振りながら別れを告げる。
「またアカデミアでな」
「おぅ。」
走り去る十代を見送りながら、
「アカデミアで、か」
どっちかってと、輸送するヘリの中で会うと思うがと突っ込みながら、俺も滞在先のホテルへと向かった。
 
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