ヘタリア大帝国
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TURN139 銀河の真実その十一
「やっていくか」
「うん、最後の最後まで宜しくね」
モンゴルの方もランスに笑顔で応える。
「折角だしな」
「そうだな、じゃあ今はな」
「羽根をのばすんだね」
「クミズでも飲むか」
モンゴルの酒だ、馬乳から作る酒である。
「それと羊肉なりチーズなり食うか」
「モンゴルといえば羊ですけれど」
シィルもここで言う。
「乳製品もよく食べますね」
「うん、そっちも沢山食べるよ」
肉だけでなく、というのだ。
「穀物とか野菜は食べないからね」
「そうですね、今も」
「僕はこうしたのとお茶で充分だよ」
「遊牧民ですね、まさに」
シィルもその話を聞いて頷く、そうした話をしてだった。
ランス達はモンゴルと共にクミズとモンゴル料理を楽しみだした、程なくしてその場にコアイも来てだった。
四人になってからも楽しむ、そうしてだった。
その中でだ、コアイはこうモンゴルに尋ねた。
「祖国さんはこの戦争の後どうするの?」
「太平洋経済圏に入るかどうかだね」
「そこはどうするの?」
「入るよ」
実に率直にだ、モンゴルはコアイに答えた。
「実際にね」
「そうなの」
「うん、入ってそうして」
「その中で生きるの」
「遊牧民もそれだけで生きてはいられないよ」
これからはというのだ。
「各国とも貿易をしないとね」
「生きていられないの」
「元々遊牧民は貿易もしていたし」
ただ草原で羊を飼って生きていただけではないというのだ、交易も行いそれでも生きてきたのが彼等なのだ。
「だからね」
「そうなのね」
「うん、だからコアイも」
「コアイも貿易するの」
「いや、コアイは提督のままでいいから」
「じゃあ祖国さんが貿易をするの」
「外交とかね」
そうしたことはモンゴルがするというのだ、国家である彼が。
「だから任せてね」
「わかった、じゃあ」
「そういうことでね、けれどそれも」
太平洋経済圏に入る、それもだというのだ。
「生き残ってからだね」
「それからだね」
「イモムシの連中を倒して」
負けたらそれで終わりだ、だから余計にというのだ。
「そのうえでだよ」
「そうだね、じゃあ」
「敵が来たら」
そのイモムシ達がというのだ。
「戦ってそして」
「生き残ろう」
コアイも応えて言う。
「後の為にね」
「さて、この戦いが終わったら俺達はな」
「これでお別れになりますね」
ランスとシィルは微笑んでいるが何処か寂しそうに言った。
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