MS Operative Theory
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軍編制
地球連邦軍の編制➅
——確立されたMS運用法と編制——
一年戦争からU.C.0080年代前期にかけてのMS黎迷期以降、SFSの普及、MS戦術の模索などを経て、グリプス戦役期にはMSを中心とした編制はほぼ完成していた。
U.C.0100年代以降における小型MSの出現、ジオン共和国の自治権放棄による大規模な反地球連邦組織の消滅によって、より小規模で高い機動性を発揮する編成も模索されたと思われる。
こうした編成を採用しても、宇宙艦艇を母艦としたMS部隊の運用方式が変わることはなく、地球連邦政府の統制が緩んだ現在でも、地球連邦軍の基本的な編成は同じである。
■地球連邦軍のMS小隊の編制
MS部隊の最小編成単位は小隊である。地球連邦軍では一年戦争期から何機のMSで小隊を編制するか、補助兵器を組み込むべきかといった研究が進んだ。
その結果、宇宙軍では4機のMS、地球軍では3機のMS(航空機や地上車両1機を追加するケースもある)という編制が採用されることが多かった。しかし、6機編制(2個MS小隊)や、SFS1機に2機のMSを搭乗させる編成もみられた。このように、運用形態や領域によってさまざまな編成が模索されたようである。
▼3機編制
一年戦争時の地球軍のMS小隊や、宇宙軍のボール部隊で見られた編成で、補助兵器としてホバー・トラックやミデア、宇宙艦艇が追加される場合もあった。RX系MSの3機運用で得られたデータが大きな影響を与えたと思われるが、実際には同一機種で編成されたMS小隊で採用されている。
▼4機編制
一年戦争期の宇宙軍の基本的な編成。内訳は指揮官用ジムが1機、通常使用のジムが2機、ジム・キャノンが1機であった(しかし、ジム・キャノンが定数に満たなかったため、ハイパー・バズーカを装備したジムで代用する部隊が多かった)。ジオン公国軍などではあまり見られない編成で、地球連邦軍でも4機編制ではなく3機編制のMS部隊もあった。
補足事項
——地球連邦軍の宇宙用MSと大気圏内用MS——
地球連邦軍ではRGM-79GS(ジム・コマンド)のような改修機や、RX-79[G](陸戦型ガンダム)など、再設計といった形で局地戦用機を開発することはあっても、専用に局地戦用MSを開発するケースは少なかった。
この傾向は一年戦争後も同じだが、MSは宇宙か大気圏内のどちらかによった設計を施されていることが多く、U.C.0150年代の主力MSであるジェムズガンとジャベリンも例外ではない。
■宇宙軍
宇宙船によった設計を施された地球連邦軍MSとして、RGM-79GS(ジム・コマンド)やRGM-122(ジャベリン)などが知られる。無重力下での運用が前提となるため、強力なスラスターやアポジ・モーターが搭載されている。なお、ジャベリンのフレームはジェムズガンと同系列で、重力下でも性能を発揮できる。
■地上軍(陸軍)
連邦軍の重力下用MSも、ジムなどのベーシックな汎用MSやガンダムに代表される試作MSをベースに、改修あるいは再設計された機体が大半を占めていた。代表的なモデルとして、RGM-119(ジェムズガン)やRGM-79[G](陸戦型ジム)が知られている。重力下用MSは、1G環境や粉塵対策から駆動系にタイトな設計が求められている。
——他の地球連邦軍系組織と共用していた装備——
エゥーゴやティターンズ、ロンド・ベル隊のように、地球連邦軍の一部でありながら独自の指揮系統を持つ組織が存在する。これらの組織は、独自の予算権限やコネクションにより専用の兵器を持つケースもあった。しかし、すべての装備を専用機で揃える事は不可能であるため、大半の兵器は地球連邦軍と同じモデルを採用していた。
■MS
エゥーゴやティターンズで共有したジムⅡ、カラバでも使用されていたジムⅢ、ティターンズで採用していたハイザックやアッシマーなどが代表的な機体として知られる。
■艦艇
主力宇宙観のサラミス改級、大気圏内の巨大輸送艦ガルダ級などはエゥーゴやカラバ、ティターンズでも使用された。各勢力が非合法に入手した例もある。
後書き
次回 ジオン公国軍の編制
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