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SAO<風を操る剣士>

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第一部 --SAO<ソードアート・オンライン>編--
第六章 《圏内事件》
  第43話 お客さん

 
前書き
最近にしては珍しく、あまり間隔を開けないでの更新。
相変わらず、タイトルが意味不明です。
あと本編には関係ないですが、今まで書いた文章の書き方を徐々にですが変えていきたいと思ってます。まあ、多少セリフ回しなどを変えるかもしれませんが、内容はほとんど変更をしない予定です。
もし変更になった場合は、最新話の前書きとその話のあとがきでお伝えします。

※現在1話から順々に話の書き方を修正中です。
修正といっても話の内容を変えるわけではないのでそのまま読み進めても大丈夫です。
前書きに『■』←このマークがあれば修正完了で、『□』←このマークがある場合修正中、なければ修正前ということでよろしくお願いします。 

 



「おはよー、シリカー」
「おはようございます、リズさん」
 キリトさんとアルゴさんとの昼食をしたその翌日。
 あたしとシュウさんの家の二階から、リズさんが起きてきて挨拶をしてきてくれた。
 なぜリズさんが家に泊まっているかというと……昨日、リズさんが前に言っていた『レベルの平均が高くないと受けられない』というクエストの期限が近いということで、食事のあとリズさんの所へ向かった。
 けれど、リズさんは仕事が忙しいということらしく、翌日――つまり忙しくない時間帯、今日の朝に行こうということになった。
 そして『それなら(うち)に泊まってから、そのままクエストへ向かおう』とシュウさんが言い出して、リズさんもあたしたちの家に興味があったらしく、仕事が終わってからそのまま流れで家に招待ということに……。
(……別にリズさんなら良いんですけどね)
 正直あたしはシュウさんがリズさんに『泊まればいい』と行った時、あまり乗り気になれなかった。
 ここはあたしたちの家で、他人にはあまり来てほしくないという気持ちが、少しとはいえ存在していたからだと思う。
 けれどあたしたちの家に他の人を入れて、自慢や楽しみたい気持ちもあたしの中にはあった。……だから家に呼ぶ時に文句も言わないで、リズさんとこうして挨拶をしてるんだけど。
 ちなみに、リズさんには二階の洋室のベットで寝てもらった(あたしたちはいつも通り、一階の和室ので布団を敷いて眠った)。
「あれ? シュウは?」
「まだ寝てると思います」
「えっ!? もう九時なんだけど……まだシュウは寝てるの?」
「はい。アラームセットをしてないんで、起こさなければ多分午後まで寝てますよ。お兄ちゃん」
 朝に弱いシュウさんは、前にあたしが起こさなかった時、本当に午後まで寝ていたことがあった。
 まあ、あたしもそんなに朝が強い方じゃないから、その日はシュウさんと一緒に寝ていたのだけど……。
「それで兄貴であるシュウがぐっすり寝てる中、シリカは何やってるの?」
「朝ごはんの用意ですよ。金曜日はあたしが担当の日なんで。今日はリズさんもいるから頑張っちゃいました。……昨日は結局、外食でしたし」
「それはあたしの仕事が遅くなっちゃったからであって、シリカのせいじゃないのに……それで、何時から起きて頑張ってるの?」
 昨日はリズさんが自分の仕事が終わるまで、あたしたちは待っていたのだけど……思ったより遅くなってしまったので、昨日は外食になってしまった。
 だからあたしは、今日くらいはせっかくお客さんが来てくれているのだから、頑張ろうと昨日寝る前に考えた。
 ということで――
「七時からです」
 今から約二時間前に起きて頑張った。
「七時! な、なんでそんな早くから起きてるのよ!?」
「いやー……丁度《グリフォンの卵》を使おうかなって考えていたら、無いことに昨日の夜気づいてしまって、なので朝早く起きて三十一層まで狩りに行ってたんですよ。――あ、もう作り終わったんで、申し訳ないですけどそこに作ってある料理、テーブルに並べておいてくれませんか? あたし、お兄ちゃんを起こしてくるんで」
「へ? そりゃ、それくらいは別にいいけど……」
「ありがとうございます」
 そう言ってあたしはシュウさんを起こしに行った。



====================



「へー……シリカ、わざわざ狩りに行ってたのか。ありがとな」
 シリカに起こしてもらった後、リズが朝ごはんを並べてくれたのか、料理の置いてあるテーブルに座る。
 するとリズが「これ、シリカが朝早く起きて狩りに行ってきた食材で作ってくれたのよ!」と少し興奮して言ってきたので、まだあまり目を覚ましていない頭でお礼を言う。
 そんなシリカには悪いけど、まだ……眠い……
「ちょっ! テーブルについてそうそう寝ないでよ、お兄ちゃん!」
「え……ああ、ごめんごめん」
 どうやら気づかないうちに寝てしまったらしい。
「ほらお兄ちゃん、これ飲んで目を覚まして」
「……ありがとな。いただくよ」
 眠そうな俺に、シリカがストレージから俺がいつも眠気覚ましに飲んでいるドリンク――ジンジャーエール(生姜(しょうが)味濃縮版)を出してくれた。
 まあジンジャーエールといってもSAOの中なので、似た味の物を使った手作りなんだけどな。
 目を覚ます為にそれを受け取り、飲むと……
「うげぇー……マズイ……」
 何度飲んでも慣れない辛み、それに鼻に抜けていくなんともいえない匂い。……うん。やっぱり作っといてなんだけど、普通のジンジャーエール作っとけばよかった。……それじゃあ眠気覚ましにならないかもだけど。
 けれども、おかげでようやく頭が働いてきた。
「さて、食べましょうか。リズさん」
 もはやいつもの風景となってしまったのか、シリカは俺がドリンクを飲んでる間にリズと一緒に座りながら、俺が飲み終わるのを待っていてくれた。
 それから飲み終わるのを確認すると、
「いただきます」
「いただきます。ありがとね、シリカ」
「いえ、いいんですよ」
「……いただきます」
 二人とも挨拶をして食べ始めたので、俺も遅れてだが朝ごはんを食べ始めることにした。
 ちなみにメニューはオムライスとサラダ、それに卵スープだった。



====================



「いやー、オムライスなんて久しぶりに食べたわー」
 一通り食事も終わり、このメンバーでご飯を食べた後の恒例ともなった、コーヒーとお茶(今日はミルクティー)を飲みながら、リズがそんな事を言った。
「喜んでくれたようで、よかったです」
「俺も今回はいつも以上に美味(うま)いと思ったぞ」
「あはは、ありがとね。お兄ちゃん。そうだったら、頑張ったかいがあるよ」
 俺とリズが今日の料理を絶賛(ぜっさん)すると、シリカは照れたように笑う。
 そんなシリカを見て思ったのか、リズがこんな事を言ってきた。
「それにしても、シュウはホント羨ましいわね」
「何がだよ」
「だって、起きてきたら可愛い女の子が美味しい料理作ってて――しかも起こしてもらって、目が覚めるまでのお世話まで……」
「別にいいんですよリズさん。あたしの好きでやってるんですから。……それに火曜日と水曜日はシュウさんが朝ごはん作ってるんですよ?」
「あたしが言おうとしてるのは、そういう意味じゃないわよ」
 シリカの言葉に、リズが首を横に振りながらそう言った。
 そういう意味じゃなければ、どういう意味なのだろう?
 シリカが言ったような意味なら、確かに俺はシリカに起こしもらったりしているが、火曜日とかは俺だってシリカに起こしてもらって、それから…………あれ? ということは、結局シリカは俺より早く起きてるわけだから、面倒見てもらってるってことなんじゃ……。
「シリカ、気づかない?」
「気づかないって……何がですか?」
 俺が考えてしまった事実に、地味に自分が使えない人間なんじゃないかと落ち込みかけている中、リズとシリカが会話を続ける。
 そして次のリズの一言が、落ち込みかけていた俺の意識を一気に現実に戻した。
「あんたが今していることって『妹』がすることじゃなくて、『奥さん』のすることよ。まるで新婚のような」
「…………あー、なるほどー……新婚、ね」
「あはは…………」
 リズの言葉を聞いて顔が熱くなるのを感じるが、どう答えていいのか、またどういう風な反応をすればいいのか分からず言葉に詰まる。
(本当に新婚なんだよなぁ、これが)
 シリカもそれは同じなのかな、と思いシリカの顔をちらりと見たが、明らかに俺より顔が赤いと思う(自分では顔の赤さは分からないので、予想でだが)。
 ……やっぱりこういう話題は女の子の方が恥ずかしいのかな?
「しかもあんたたち、血が繋がってないんでしょ? いっそのこと結婚しちゃえば?」
「……は? ちょっ、リズ。どうして俺たちのこと……」
「ん? ああ、シュウたちが義兄妹だってこと? こないだシリカに聞いたのよ」
「……『義』兄妹?」
 どういうことなのだろう、と思いシリカの方を向くと、目を逸らすシリカ。
 ……何があったのだろう。気になるけど、一瞬見えた目を逸らした時のシリカの申し訳なさそうな顔を思うと、そう強く聞けない。
 なのでこの話はほっておき、『義兄妹』ということでももういいと思った。……もはやシリカが妹ということに違和感を感じなくなってしまったしな。あながち間違いでもないだろう。
 それよりこれ以上リズに結婚に関しての話題を話されても居心地悪いので、話を逸らすことにした。
 結婚に関してはいずれタイミングを見て話せば…………いやそれとも――
「……兄妹の事については分かったよ。あ、それとリズ」
「なによ」
「さっき『結婚しちゃえば?』って言ってたけど、リズにはいいタイミングが無くて言ってなかったけど、俺とシリカはもう結婚したての新婚だぞ。――それより、これから行くクエストについて話そうぜ」
 ――さらっと言った方が良いんじゃないかと思い、さらっと話を逸らしつつ結婚をしたことをリズに告げる。
「なっ!」
「お兄ちゃん! そ、そんなにあっさり言わなくても!」
 するとリズは口を開いたまま何も言わなくなってしまった。なので少し俺も黙ってリズが動き出すのを待つことにした。……さすがにさらっと言い過ぎたかな……?
 そしてたっぷり三十秒以上固まった後、リズは同じくあっさりと言ってしまった事に対して驚いているシリカの方を見る。
 その目が何を言っているのか、第三者の俺でも分かった。
『……マジなの?』
 シリカはその目でも言葉に対し、少し照れたように顔を赤くして、『はい』という意味を込めて首を縦に振った。
 それからさらに一分くらい、リズはシリカの問いを見た後、頭に手を置きながら考え……そして――
「……分かったわよ」
 と、呟いた。
「リズ?」
「とりあえずシュウたちが結婚してることは分かったわ。……まだ頭が追い付いてないけど、この話を長くしてたらクエストが終わるのが遅くなっちゃうから、先にそっちを済ませることにする」
「リズさん……」
「だ・け・ど」
 リズが俺とシリカに向かって指を指す。
「今度、ちゃんと話してもらうから。いいわね!」
「「……はい」」
 俺たちはそろってそう言った。
 ……『結婚しました』の他に何か言うことはあるのだろうか? ――そんな事を頭の片隅に考えながら、俺はリズからクエストに対しての説明を聞くのだった。




 
 

 
後書き
感想や間違いの指摘など待ってます!
次の更新は……多分、早いと思います。久しぶりに時間とやる気があるので。続く限りは更新すると思います。
それにしても話が進まなくて、すいません。予定ではこの章は第三章くらいになるはずだったんですけど……自分のやる気の問題で少し少なくなるかもしれませんが、そこは許してください。 
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