仮面ライダー エターナルインフィニティ
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第九十八話 黒幕登場事件その九
家の方に顔を向けてだ、今度はこんなことを言うのだった。
「じゃあ帰って寝るか」
「待て、何度も言うがそうしたことは許さん」
絶対にだとだ、荻野はここでも洋の背中の首筋を掴む。洋も今回も小さくなっていた。
「戦うぞ」
「だから俺一人いなくても大丈夫ですよ」
「そういう訳にもいかん、何しろ敵の数は十倍だ」
かなり多い、だからだというのだ。
「戦え、いいな」
「じゃあお肉一年食べ放題ってことで」
「戦いが終わるまで署内の食堂で好きなだけ食え」
「じゃあ焼肉定食の券宜しく。あと緒方さんはいらないですから」
こうしたやり取りを経て寝ることは止めた洋だった、そうして。
何はともあれ戦いは終わった、そしてだった。
ライダー達も変身を解いていた、左はそのうえで仲間達に言った。
「俺達は今は俺達の世界に戻る」
「けれど次にこっちの世界に来る時はね」
フィリップも言う。
「皆を連れて来るから」
「その時がですね」
「ああ、決戦だ」
「そうなるよ」
二人はロレンツォに答える。
「だが今はだ」
「僕達の世界に戻るからね」
こう話してそしてだった、彼等は元の世界に戻ることにした。そこでだった。
ヴァレンティーノが彼等にだ、あるものを出してきたのだった。それは何かというと。
「ダイアか」
「くれるのかな」
「仲間だからであろーー」
その証としての贈りものだというのだ、ダイアの指輪である。
「一緒の指輪をするであろーー」
「そうだな、ではな」
「戦いの時はなくすかも知れないし付けないけれどね」
「大切に持たさせてもらう」
「仲間の証としてね」
「そうするといいであろーー」
その箱も出す彼だった、指輪の。
「ではあげるであろーー」
「いや、しかしだ」
ここで左がそのヴァレンティーノにこう言ったのだった。
「戦いの時はな」
「着けないからね」
このことは確認して言うのだった、フィリップも。
「多分何処かに保管させてもらう」
「そうなるよ」
「別に構わないであろーー」
ヴァレンティーノも着けなくてもいいと言うのだった。
「ただ大事にして欲しいであーーる」
「仲間から貰ったものだ、それならな
「大切にさせてもらうよ」
探偵とマフィアの垣根は超えていた、既に。
それで二人も受け取る、それで言うのだった。
「それじゃあな」
「これからも宜しくね」
「俺からもな」
今度は洋だった、彼が出してきたものは。
首輪だった、これについては照井が問うた。
「何故首輪だ」
「いや、俺狼だから」
「これは犬がするものじゃないのか」
見れば洋の首には今は首輪がある、照井はその首輪も見ながら言う。
「俺達はな」
「着けないのか」
「首には着けない」
そこには、というのだ。
「残念だがな」
「そうか、じゃあどうする?」
「折角の心からの贈りものだ、有り難く貰う」
断ることはしない、だがそれでもだというのだ。
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