仮面ライダー エターナルインフィニティ
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第九十八話 黒幕登場事件その十
「それでも首には着けない」
「じゃあ腕か」
「そこに着けさせてもらう」
こう言ったのである。
「今はな」
「それで頼むな」
「そうさせてもらう、ではな」
「ああ、これからも宜しくな」
「ほな一旦うち等の世界に戻ろか」
亜樹子がここで言った。
「そうしよか」
「ああ、じゃあな」
「またすぐここに戻るけれど」
左とフィリップが自分達の所長に応える、そしてだった。
彼等は今は彼等の元の世界に戻った、戦いは一先は終わった。しかしそれはこの世界での決戦に備えての息抜きに過ぎなかった。
それは左達もわかっていた、それでだった。
元の世界に戻っても緊張はそのままだった、左は事務所でコーヒーを飲みながら向かいの席にいるフィリップにこう言ったのだった。
「このコーヒーを飲んだらな」
「また、だね」
「ああ、今度はミルキィホームズの世界に行くか」
「そうだね、一応他の世界の皆には連絡したけれど」
「あの娘達はな」
シャーロック、彼女達はというのだ。
「今一つ不安だからな」
「小林君には連絡したよね」
ミルキィホームズの指揮官にはと、だ。フィリップは左に問うた。
「それはしたよね」
「したさ、けれどな」
「それでもだね」
「あの娘達については不安だからな」
それでだとだ、左は実際にその不安さを顔に出しながら言うのだった。
「小林さんだけでなくてな」
「あの娘達には特別になんだ」
「ああ、直接会ってな」
そのうえでだというのだ。
「来てもらうよう話しておくか」
「その方がいいね」
フィリップも左のその言葉に賛成して頷く。
「あと携帯のない世界も」
「ノブナガさん達の世界だな」
「そっちにも直接行ってね」
そして連絡をしようというのだ。
「そうしよう」
「ああ、あっちの世界もな」
「僕達が直接行って話をしてね」
「来てもらうか」
「皆幸い来てくれって言ったら来てくれる人達ばかりだから」
戦士達にそれで来ない者はいない、一人もだ。
「行けばいいから」
「そうだな、ただな」
「ただ?」
「前から不思議に思ってたことだけれどな」
「世界が違っても連絡がいくことだね」
「携帯の電波とか違う筈だろ」
「多分ね」
このことはフィリップもまだ直接確かめてはいない、だがそれでもおそらくはというのだ。
「違うよ」
「そうだな、それでも携帯が通じるからな」
「お互いにね」
「わからないな、そこは」
そのことが不思議で仕方がないというのだ。
「どういう理屈なんだ」
「僕もそのことは前から不思議だと思っているよ」
「しかも時空を超えてだからな」
幾ら電波でも時空は越えられない、流石にそれは無理だ。
しかし彼等はお互いにそれぞれ別世界にいても連絡が取れる、ここで左がフィリップに言うのはこのことだった。
そして実際に自分の携帯のメールを見せる、そのメールは。
「小林さんからのメールな」
「わかりました、ね」
確かに書かれていた、差出人は小林オペラ本人だった。
「あるね」
「ああ、ミルキィホームズを探してくれるそうだ」
このことを約束してもらった、だがそれでも彼女達は自分達で何とか探そうと考えている二人であった。このことはだったのだ。
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