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FAIRY TAIL 友と恋の奇跡

作者:紺碧の海
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第126話 封じられた竜の力

 
前書き
はいど~も♪07で~す♪
今回は竜狩り(ドラゴンハンター)との戦いも終わり、ギルドに帰ろうとした最強チームだが、『竜の遺跡』の事を思い出して捜す事に!!
いろいろ目線が変わります。最初はルーシィ目線で書いていきます。
それでは、第126話・・・スタート♪ 

 
竜狩り(ドラゴンハンター)を全員倒す事が出来た私たち最強チーム。竜狩りの奴等は評議委員によって全員連行されていったわ。捕らわれていた他の第1世代の滅竜魔道士(ドラゴンスレイヤー)もみんな助かったみたい。よかったぁ~。追い出されたドラゴスターの街の人たちは、竜狩りの本部を壊すための工事を行っているわ。街のあちらこちらを黄色いヘルメットを被った人たちが木材などをせっせと運んでいる。

グ「街に戻って早々工事とは、働き者だな。」

ト「お疲れ様です。」

そういえば、この街の至る所に竜(ドラゴン)の骨があるけど、この工事のついでに骨も片付けちゃえばいいのに。

エ「それだけ竜を誇りに思っているのであろう。」

リョ「この街では竜は神と同じような存在だからな。」

ル「へぇ~。」

竜が神・・・か。じゃあ、ナツやウェンディ、ガジルも神って事なのかしら?

ウェ「そういえば、『竜の遺跡』はどこにあるんでしょうか?」

シャ「ていうか、本当に存在するのかしら?」

ショ「せっかくこんな遠い所まで来たんだ。『竜の遺跡』捜し、ちょっとやってみるか。」

マ「面白そう!!私やるーーー!!」

ショールの提案に全員が同意した。

ナ「封じられてる竜の力か。燃えてきたぞーーーーー!!」

ハ「あいっ!!」

いったい、何に燃えているのかしら?

ユ「でも、どうやって捜すの?何の手掛かりもないのに。」

ユモの言うとおり。街の人たちも『竜の遺跡』がどこにあるか知らないし・・・

ナ「普通に捜してればいつか見つかるっつーの。行くぞマヤ!ハッピー!フレイ!」

マ「OK!!」

ハ「あいさーーー!!」

フ「りょーかい!!」

ル「普通に捜して見つかるわけないでしょっ!!」

私はハッピーとフレイで飛んで行こうとするナツのマフラーとマヤの服の裾とハッピーの長い尻尾とフレイの尾を摑んで止める。

ト「エルザさんとショールさんとリョウさんは、他に何か知らないんですか?」

エ「私は何も・・・」

ショ「俺も『竜の遺跡』の事は全く知らないな。」

エルザとショールは首を横に振るが、リョウは、

リョ「俺は知ってるぞ。」

リョ以外「ほんとか!!!??」

さっすが聖十大魔道!!

リョ「とは言ったものの、あまり詳しくは俺も知らないし、ほとんどがラハールさんやマカロフさんから聞いた話だからな。」

私たちはリョウの話に耳を傾け、リョウは『竜の遺跡』について話し始めた。

リョ「この街には、昔、竜が住んでいて、竜の力が今もどこかに封印されているってゆう話は列車の中でしたよな?」

全員が同時に頷く。

リョ「竜の力が封印されている場所は、この街に唯一ある洞窟に封印されているらしい。ってゆうのがラハールさん情報だ。」

グ「この街に唯一ある洞窟?」

フ「その洞窟に竜の力が封印されているのか?」

マグノリアにはたくさん洞窟があるのにね。

ウェ「元々、ここは海沿いの街ですからね。」

シャ「森とかもないから、洞窟も少ないのはおかしくはないわ。」

確かに、この街は緑が少ないわね。

リョ「その唯一ある洞窟の場所を知る者は街の人たちでも少ないらしいぜ。偶然竜の力が封印されている洞窟を見つけて、中に入って竜の力を見つけようとしても、絶対に見つける事が出来ないらしい。街の人たちでも、今まで竜の力を見つけた人は未だに誰もいないらしい。ってゆうのがマカロフさん情報だ。」

マ「街の人たちも誰も知らない竜の力・・・」

ユ「ますます面白くなってきたね。」

私は少し不安だな・・・

ナ「その竜の力、俺たちが見つけてやろうじゃねぇかっ!」

ハ「あいっ!!何か賞品が貰えるかもね。」

ル「貰える訳無いでしょっ!!くじ引きじゃないんだからっ!!」

エ「とにかく、まずは全員でこの街の海に行ってみよう。」

ショ「そこが一番可能性が高いからな。」

とゆうエルザとショールの提案で私たちは海に向かって夕方のドラゴスターの街を歩き出した。

****************************************************************************************

ザザザザーーーン、ザザザザーーーーーン・・・夕日に照らされて黄金に輝いた海がとても綺麗。つい見とれてしまう。遠くの方で船が見える。

リョ「この街は昔から漁業が盛んな街なんだ。」

ル「へぇ~。」

海に見惚れていたその時、

マ「ふぎゃっ!!」

砂の上でマヤが盛大に転んだ。

ウェ「マヤさん!?」

ト「だ、大丈夫ですかぁ!?」

シャ「相変わらずそそっかしいんだから。」

フ「全くだ。」

ナ「おいマヤ、大丈夫か?」

ナツが声を掛けてマヤが起き上がると、

マ「うぅ・・・い、痛い・・・」

マヤの大きなオレンジ色の瞳から少しだけ涙が出ていて、マヤの額と鼻の先が赤くなっていた。

ユ「マヤ!?どうしたのっ!?」

グ「一応ここ砂浜だろっ!?」

砂浜で転んでも、全く痛くないと思うけど・・・?

マ「こ、ここ、何か、ものすごく、硬いよ・・・」

赤くなった額を押さえながらマヤが転んだ場所を指差す。ハッピーがその辺りの砂を掃うと、

ハ「ここ、何か埋まってるよっ!!」

ハッピーが指差したところを見ると、金属のようなものが埋まっていた。ナツとグレイとリョウの3人がさらに掘り返すと、

ナ「な、何だこれっ!?」

グ「鉄の扉・・・か?」

リョ「あ、あぁ。」

ものすごく頑丈そうな大きな鉄の扉が埋まってあったのっ!!こんなものが砂浜に埋められてるなんて・・・

ショ「あ、開けてみるか。」

エ「そうだな。みんな、手伝ってくれっ!!」

みんなで扉の前に座り込む。

全「せぇーーーーーのっ!!!!!」

鉄の扉の引く。でも、ビクとも動かない・・・!!

フ「ず、随分頑固な扉だな・・・!!」

ル「と、扉に・・・頑固も、クソもないわよ・・・!!」

はぁ、はぁ、はぁ・・・1回息を整える。

ウェ「はぁ、はぁ、いったい、どんな材料で出来てるんですか・・・?はぁ、はぁ、はぁ・・・」

ト「お、重すぎます・・・はぁ、はぁ、はぁ・・・」

赤い桜(レッドブロッサム)のギルドの扉よりも重いわね・・・

ユ「もしかして、引いて開けるんじゃないのかも。」

マ「呪文を唱えると開くんじゃない?開け、ごま!!」

その呪文って、アリババじゃないの?鉄の扉はビクともしない。

リョ「呪文が違うんじゃねぇのか?開け、扉!!」

リョウの呪文でもビクとも動かない。

グ「開け、かき氷!!」

ナ「開け、肉!!」

ル「それ全然関係ないしっ!?」

ナツとグレイの呪文ではもちろん扉はビクとも動かない。その後もいろいろな呪文を唱えてみたけど、鉄の扉はビクとも動かない。

ナ「はぁ・・・いったいどうやって開けるんだ・・・?ってうおっ!!?」

ナツが扉に手を置いたとたん、扉が内側に開いた。押して開ける扉だったのね・・・

ショ「誰だったけ?呪文を唱えると開くって言い出したのは・・・?」

私たちはマヤを睨む。

マ「さ、さぁて、扉も開いたところで、レッツゴーーーッ!!」

慌てて扉の中へ進んだマヤに続いて、私たちは扉の中へ入って行った。

****************************************************************************************

エ「真っ暗だな。」

ハ「何にも見えないよ~!!」

ナツの炎とフレイの炎で何とか視界が明るくなった。

リョ「どうやらこの洞窟で間違いねぇな。」

ウェ「この洞窟のどこかに、竜の力が・・・」

私たちは奥へ進む。湿った空気がちょっと不気味・・・

ナ「ん?」

マ「ふぎゃっ!!」

ハ「あぎゅ。」

ル「ひゃあ!!」

リョ「うがっ!」

グ「ぐべっ!」

ユ「きゃあ!!」

エ「うわっ!」

ショ「うごっ!」

ウェ「はわぁ!!」

ト「あわっ!!」

シャ「うぎゃっ!」

フ「おぉっとっと!!いきなり止まってどうしたんだよ?」

ナツがいきなり止まったからフレイ以外の後ろにいた私たちはお互いぶつかり合った。

エ「ナツ!止まるなら声を掛けろ!!」

マ「ど、どうしたの・・・いったい・・・?」

マヤが今回2度もぶつけた鼻を押さえながらナツに聞く。

ナ「道が5つに分かれている。」

ナツが言ったとおり、道がきれぇ~いに5つに分かれている。

ショ「手分けして捜すしかないな。」

ナ「おっしゃーーー!!行くぞマヤ!ハッピー!フレイ!」

マ「OK!!」

ハ「あいさーーー!!」

フ「りょーかい!!」

ナツとマヤとハッピーとフレイは真ん中の道へ進んだ。

シャ「相変わらずあの4人は行動が早いんだから。」

ウェ「私たちも行きましょうか。」

ト「そうですね。それじゃみなさん、お先に失礼します。」

ウェンディとトーヤとシャルルは左端の道へ進んだ。

グ「んじゃ、俺たちも行くか。」

ユ「そうだね。それじゃあ、また後で。」

グレイとユモは右から2番目の道へ進んだ。

エ「ショール、私たちも行こう。」

ショ「そうだな。それじゃ、また後で合流しような。」

エルザとショールは右端の道へ進んだ。

リョ「さて、竜の力はどの道にあるのやら?」

ル「私たちの行く道にありますようにっ!!」

リョ「よし、行くか。」

そう言うと、リョウが優しく私の手を握ってくる。大きくて、暖かくて、とても頼もしいリョウの手は、もう何度も触れた。私とリョウは残った左から2番目の道へ進んだ。

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            『ここからウェンディ目線でいきます。』

トーヤさんの友達の赤と青の火の玉が辺りを照らしてくれるので視界がよく見えて安心です。

ト「竜の力って、いったいどんな力何でしょう?」

シャ「恐ろしいような恐ろしくないような・・・」

ウェ「私はちょっと怖いな・・・」

私も第1世代の滅竜魔道士だけど、私はそんなに強くなんかないし、本物の竜の力がこんな洞窟に封じられてるだけでも・・・

ト「もしかして、ウェンディさんのお母さん、天竜、グランディーネさんの力がここに封じられているかもしれませんね。」

ウェ「え・・・?」

グランディーネの力が・・・

ト「僕の勘、ですがね。」

時々、思っちゃうんです。トーヤさんがいつか、私やシャルルの目の前から消えてしまうと。もう二度と会う事が出来ない、真っ暗な遠い闇の世界で・・・

シャ「ウェンディ、どうしたの?」

ウェ「えっ?」

シャ「なんかボーーーッとしてたから。」

ト「もしかして、今僕が言った事で?あぁ、ス、スミマセン!!」

ウェ「トーヤさんのせいじゃないですよ。」

私ったら、いったい何考えているんだろう。トーヤさんが消えるわけないのに・・・そんなわけ、あるはずが、ない・・・

ト「あれ?行き止まり?」

私たちが選んだ道はどうやら行き止まりだったみたいですね。

シャ「戻って別の道を進みましょう。」

ウェ「そうだね。トーヤさん、戻り・・・トーヤさん・・・?」

ト「・・・・・」

トーヤさんが火の玉と一緒に壁を見つめていました。すると、トーヤさんが壁に触ると、ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・と地鳴りのような音が響き渡りました。

ウェ「え、えぇっ!?」

シャ「地震!?」

すると、目の前の壁が自動扉のように動き出し、道が現れました。

シャ「隠し扉!?」

ウェ「トーヤさんすごいですねっ!!」

ト「いえ、火の玉たちが教えてくれたんです。」

嬉しそうに赤と青の火の玉が空中で小さく飛び跳ねます。

ト「さぁ、先に進みましょう。」

トーヤさんとシャルルが歩き出しても、私は足を動かす事が出来ませんでした。今のは火の玉が教えた事じゃない。トーヤさん自身でこの隠し扉の仕掛けを見つけたんだっ!どうして分かったんだろう?それに、どうしてその事を隠すの?

シャ「ウェンディーーー!!」

ト「こっちですよーーー!!」

私は2人の声に我に返り、2人の後を追いかけました。

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              『ここからエルザ目線でいきます。』

私とショールは洞窟の奥へと進んでいた。ショールのモード光のお陰で視界がよく見える。

ショ「エルザは竜の力がどんなものか知ってるか?」

エ「いや、私は何も知らないな。ショールは何か知ってるのか?」

ショ「いや、全くだ。噂では、昔ドラゴスターの街に住んでいた数多くの竜の力が何百年以上も封印されているってゆう事だけだ。」

物知りなショールでも、竜の力の事はよく知らないみたいだな。

エ「そういえば、ショールはいったいどうやって街の情報とかを調べているんだ?」

ショ「ほとんどはじいちゃんからもらった本が多いな。じいちゃんは読者が好きだったから。」

セイヤさんの血が流れているとゆう事か。

ショ「後は、情報魔水晶(ラクリマ)が多いかな。」

エ「情報魔水晶?初めて聞く名だな。」

ショ「そりゃそうさ。俺が自分で作った魔水晶だからな。」

魔水晶を作っただと!?そんな事が出来るのか・・・!?これはちょっと大げさすぎるかもしれないが、時々ショールがどこかの密輸組織の科学者だと思ってしまうときがある。もし、それが本当だったら・・・考えただけで恐ろしい・・・

ショ「ん?行き止まり?」

いつの間にか、私とショールは岩の壁の前にいた。私たちが選んだ道はどうやらハズレのようだな。

エ「戻って別の道を進もう。」

くるりと回れ右をして、来た道を戻ろうとするとショールに手を摑まれた。

エ「ショール?」

ショールはゆっくり目を閉じると、

ショ「透視(クリアアイズ)。」

カッ!と目を開けると、ショールの鮮血のような赤い瞳は半透明の赤色に変わっていた。まるで、何かを透かして見てるように。すると、ショールはゆっくり目の前の壁に触れたその時、ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・と地鳴りのような音が響き渡った。

エ「!?」

すると、さっきまで岩の壁だったところに道が現れた。

エ「なるほど。こうゆう仕組みが隠されていたのか。でも、何で分かったんだ?」

ショ「透視は見えないものが見えるようになる魔法だ。」

ショールの瞳はいつもと同じ鮮血のような赤い瞳に戻っていた。いつも思うが、相変わらず便利な魔法だな。

ショ「さて、進むか。」

エ「あぁ。」

私とショールは更に奥へと足を踏み入れた。

****************************************************************************************

              『ここからグレイ目線でいきます。』

俺とユモは辺りを照らすものが無いため、壁を触りながら真っ暗な洞窟を進んでいた。

グ「しっかし真っ暗だな。」

隣にいるはずのユモの顔が見えないくらいだ。

グ「おいユモ、絶対に壁から手を離すんじゃねぇぞ。」

俺はすぐ隣にいるユモに声をかけた。・・・だが、返事がない。

グ「お、おいユモ・・・?そこにいるよな・・・?」

・・・やっぱり、返事がない。

グ「ユモ!?何か答えろっ!!」

俺は動揺し、つい壁から手を離しちまった。俺は元来た道をあからさまに走った。

ユ「えっ?グレイ?」

グ「ユ・・・うおっ!!?」

ユ「きゃあぁぁぁっ!!」

ユモの声が聞こえたと思ったら、何かにつまずき転んだのと同時にユモの悲鳴(?)が聞こえた。すると、いきなり視界が明るくなった。

グ「いってぇ~・・・な、何だいきなり?」

ユ「ちょ・・・グ、グレイ//////////////////」

グ「ん?あ・・・//////////////////////////」

俺は地面に両手と両膝を着き、地面に仰向けに倒れたユモの上に覆い被さっている状態になっていた。自分の体温が急激に上がっていくのと、心臓の鼓動が速くなっているのが自分でも分かった。ユモの顔も真っ赤に染まっている。

グ「あぁ、わ、悪ィ!!こ、これは、そ、そのぉ・・・///////////////////////」

慌てて避けるが動揺しすぎて言葉が詰まってうまく説明が出来ない//////////////////////

ユ「だ、大丈夫////////////////こ、転んだんだよ、ね?//////////////////////」

ユモは状況は分かってるみたいだが、やっぱりこんなことになると///////////////俺はユモから目線を逸らす。恥ずかしくてどうしたらいいか分かんねぇや・・・////////////////////

グ「て、てか、な、何して、たんだ、よ////////////」

何とか声を掛けるが恥ずかしすぎてうまく話せない/////////////////

ユ「あ、あぁ、えぇっと・・・ア、アイスキャンドルを作ってて////////////」

グ「アイスキャンドル?」

ユ「う、うん。偶然ポケットの中にマッチが入ってて、これを持って歩けば辺りが見えるかなって思って//////////////」

ユモはマッチ棒が入っている小さな箱を握っていた。辺りを見回すと、中に火が点いたマッチ棒が立てられたアイスキャンドルが地面にあった。後ろを振り返ると、マッチ棒の火が消えてアイスキャンドルから飛び出し、黒い煙が一筋立ち上っているアイスキャンドルが転がっていた。たぶん、俺がつまずいたのはこれだ。

ユ「ゴ、ゴメンね。心配、掛け、て///////////////」

グ「あ、いや、俺の方こそ・・・い、いろんな意味で、ゴメン//////////////」

俺とユモはアイスキャンドルを交代で持ちながら進んだ。すると、

ユ「あ、行き止まり。」

壁が俺たちの行く手を塞いでいた。

グ「しゃーねぇ。来た道を戻るか。」

俺が戻ろうとすると、ユモが俺の肩に手を置いて引き止めた。

グ「えっ?」

ユモはゆっくり目を閉じる。すると、俺たちの足元が凍りついた。ユモが足から冷気を放出しているんだ。俺はユモが何をしようとしているか分からなかったけど、ユモが「同じようにやって」と言おうとしているのが分かった。俺も目を閉じて足から冷気を放出した。洞窟の地面や壁はあっという間に凍りついた。

グ「んで、これからどうするんだ?」

ユ「まぁ見てて。」

ユモは右足に冷気をためると、

ユ「はぁぁぁぁぁっ!!」

グ「んなっ!?」

ドドガガガァンッ!!凍った壁を蹴り上げた。すると、ガラガラガラガラ・・・俺たちの行く手を塞いでいた壁が崩れ、道が開いた。地面と壁を凍らせて、崩れやすくさせたのかっ!?

ユ「ふぅ。」

当の本人は涼しげな平然とした表情。

ユ「道も現れたから、先に行こう。」

グ「お、おぉ・・・」

現れたじゃなくて、作ったんだよな・・・?俺はまだ驚いたままユモと一緒に先に進んだ。

****************************************************************************************

            『ここから再びルーシィ目線でいきます。』

私とリョウはナツに変身したジェミニで洞窟を進んでいた。

ル「ねぇリョウ、竜の力ってどんだけ強いの?」

リョ「う~~~ん・・・俺も詳しい事は全く分かんねぇけど、聖剣(エクスカリバー)より10倍くらい強いと思うぜ。」

ル「10倍!?」

最強の剣でも敵わないんだ・・・そんなヤバすぎる力を捜しているなんて・・・

リョ「でも、何百年も前の力だ。現代の魔力には弱すぎる魔力かもしれねぇ。」

ル「そ、それもそれですごいわね・・・」

するとリョウが、

リョ「もし、ここに封じられている竜の力が、ナツの父さん、火竜、イグニールと、ウェンディの母さん、天竜、グランディーネの力だったら・・・」

ル「え・・・?」

リョ「へへっ。何つってな。」

い、今の、リョウの顔・・・すごく、困惑してた・・・

ジェ「ありゃ?行き止まりだ。」

ル&リョ「えっ?」

ジェミニの言うとおり、私たちの道は行き止まりだった。

ル「はぁ~。戻るしかないか。」

来た道を戻ろうとすると、

リョ「戻る必要なんてねぇよ。」

ル「えっ?」

リョウが腰から2本の聖剣を抜くと、

リョ「2剣流・・・天翔切ッ!!」

赤い光を放った聖剣で十字に振りかざした。すると、壁が崩壊したぁーーーっ!!

ル&ジェ「・・・・・」

私とナツに変身したジェミニは言葉を失った。

リョ「どうした2人とも?おーーーい。」

リョウが呑気に私とジェミニの顔の前で手を上下させる。やっと我に返ると、

ル「信じられない・・・」

これしか言えなかった。

リョ「さて、早く行こうぜ。」

リョウが私の手を握って先へ進んだ。

****************************************************************************************

              『ここからナツ目線でいきます。』

俺とマヤとハッピーとフレイは洞窟の奥へ進んでいた。

マ「この道であってるのかな?」

ハ「一応ナツの鼻を頼りに来たけど・・・」

フ「竜の力のにおいってするのか?」

・・・はっきり言って、しないっ!!

マ&ハ&フ「はっきり言うなぁっ!!!」

ナ「まぁ、何とかなるだろ。」

マ「そうゆう問題じゃないんだけど・・・」

そんなこんなで俺たちは進んでいると、

ハ「あ。」

フ「行き止まりだな。」

マ「えぇぇぇぇぇっ!?」

ナ「んだとぉぉぉぉぉっ!?」

ここまで来て最後は行き止まりかよっ!?

フ「急いで最初の場所に戻ろうぜ。」

マ「分かった。」

ハ「ナツ~、早く~!!」

俺は来た道を戻ろうとはせず、行き止まりの壁と向かい合っていた。

マ「どうしたのナツ?」

ナ「道、ねぇよな。」

マ「うん。だから元来た道を戻って・・・って、

マ&ハ&フ「ま、まさか・・・!!!」

そのまさかだっ!!俺は両手に炎を纏うと、

ナ「火竜の・・・鉄拳ッ!!鉤爪ッ!!翼撃ッ!!煌炎ッ!!」

連続の殴り技で壁をぶち壊そうとする。

マ「いくら何でもやりすぎだよ~~~!!」

フ「暴れまわる竜そのものじゃねぇか!!」

ハ「あい・・・」

そして止めの・・・

ナ「紅蓮火竜拳ッ!!」

ドドドドドッガガガガガガガガがガァァァァァァァァァァン!!!!!と凄まじい音と砂煙を上げて壁は見事に崩れた。

ナ「ダハハハハッ!!」

マ「あちゃ~~~。」

フ「マ、マジ・・・?」

ハ「あい・・・マジです・・・」

3人が白目を向いてる中俺は、

ナ「よぉ~し、どんどん奥へ進むぞ!!燃えてきたーーーーー!!」

マヤとハッピーとフレイを抱えて奥へ足を踏み入れた。

****************************************************************************************

どんどん奥へ進んでいくと、明かりが見えてきた。

ナ「いっくぞーーーーー!!全速力だっ!!!うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!」

俺は3人を抱えながらも全速力で出口を目指した。

ナ「とぅっ!!」

出口を出た。

マ「ナ、ナツ・・・もうちょっとゆっくり走ってよ・・・」

ハ「あい・・・です・・・」

フ「こ、こっちの身にもなれ・・・」

3人は目を回していた。するとほぼ同時に、

ル&リョ「ナツ!!」

グ&ユ「マヤ!!」

エ&ショ「ハッピー!!」

ウェ&ト&シャ「フレイさん!!」

全員が合流した。あの5つの道、全部繋がっていたんだな。

ショ「ん?あれ何だ?」

ショールが指差した方向に全員視線を移動させる。そこには竜を模った銅像があった。

ウェ「もしかして、これが・・・!」

ナ「竜の力・・・」

全員息をのむ。俺はゆっくり銅像に歩み寄り、銅像に触ろうとすると、

ナ「!!いってぇ!!!」

体全身に稲妻のような痛みが走る。その時、

?『その銅像に触れてはなりませぬ。』

どこからか声が聞こえた。

エ「誰だっ!!」

見回しても最強チーム以外のやつは誰もいない。

守『私は竜の力を守り続ける守護霊とでも名乗っておきましょう。』

リョ「竜の力を守り続ける!?」

ユ「じゃあ、何百年も前から・・・」

そんな長生きする奴がいるのかぁっ!?

ル「そこかいっ!!」

ルーシィに突っ込まれたのはスルーする。

守『この銅像に封じられている竜の力はおよそ700年前に封じられました。』

ト「そんな大昔から・・・」

守『みなさんにお願いがあります。どうか、この事は内密にして頂きたいのです。』

マ「何で?」

守『竜の力がここにある事が知られると、大変な事になってしまうのです。』

グ「大変な事?」

フ「いったいどんな?」

守『それは・・・言えません。』

しばらく沈黙が流れた。

ナ「よく分かんねぇけど、その約束守ってやるよ。」

ハ「あいっ!!」

守『ありがとうございます。』

守護霊の最後の声が聞こえたとたん、辺りが眩しい光に包まれ、俺は目を閉じた。

****************************************************************************************

マ「ッ・・・ナッ・・・ナツ・・・ナツってば!!」

ナ「うおぉぉぉっ!!!」

気がつくと、砂浜にいた。もう空は星が輝いていた。洞窟の入り口の鉄の扉はどこにあったのかさっぱり分からなくなっていた。

エ「今日はもう遅い。帰るのは明日にして、今日はどこかに泊まろう。」

エ以外「あいさーーーーーーーーーーーーっ!!!!!」 
 

 
後書き
第126話終了~♪
疲れた~・・・今までで一番長いです!!なんと10000文字越え!!?
次回はドラゴスターの街から帰って来て1週間、ギルドにやって来たのは・・・!?
見逃したら、いけないよ♪
 
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