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真似と開閉と世界旅行

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開戦~

 
前書き
パーティー振り分けに悩んだ・・・ではどうぞ。 

 
・・・魔界から上がって見た光景は・・・ぶつかりあう、赤と青の軍。

「どうして・・・!どうして戦いが始まっているのです!?」

「これは・・・まずい。下手をすると両軍が全滅しますよ」

「・・・あ、そうか。ここって下にはもうセフィロトツリーがないから・・・」
ジェイドの言葉にアニスが納得する。

「これが・・・兄さんの狙いだったんだわ・・・」

「どういうことだ?」

ルークが聞く。

「兄は外殻の人間を消滅させようとしていたわ。預言でルグニカ平野での戦争を知っていた兄なら・・・」

「シュレーの丘のツリーを無くし、戦場の両軍を崩落させる。・・・確かに効率のいい殺し方です」

「冗談じゃねぇっ!どんな理由があるのか知らねぇけど、師匠のやってることは無茶苦茶だ!」

「戦場がここなら、キムラスカの本陣はカイツールですわね。私が本陣へ行って、停戦させます!」

「エンゲープも気になります」

撫子がそう口にする。

「二手に分かれたらどうだろう。エンゲープの様子を見る班と、カイツールで停戦を呼びかける班と」

「・・・エンゲープへは私が行くべきでしょうね。マルクト軍属の人間がいないと、話が進まないでしょう」

「となると・・・」

「私はカイツールへ向かいますわ」

「僕はどちらでも構いません。ちょっと考えがあるので」

「ルーク、お前はどうする?」

ガイが聞くと・・・ルークはしばらく考える。

「カイツールだな。俺だって一応王位継承者だ。なんか役に立つんじゃねーかな」

「分かった。なら組分けは・・・」

結果、以下のように決まった。


・エンゲープ班

ジェイド、アニス、ガイ、俺、黒羽


・カイツール班

ナタリア、ルーク、ティア、愛依、撫子


「イオン様は私と一緒に来てくださいね」

「・・・そう、ですね」

「まずカイツール付近でナタリア組を降ろしましょう。その後私達はアルビオールでエンゲープへ向かいます」

「それでいい。みんな、行こう」

そして俺達はナタリア組を送り届ける。

「愛依、気をつけろよ!」

「咲こそ!」

そう交わしてアルビオールは飛び立つ。・・・本当に気をつけてくれよ・・・










































































愛依~
アタシ達はセシル将軍を見つける。

「セシル将軍!」

「・・・お前達は先に行け!」


セシル将軍が近寄ってくる。

「・・・これは、ルーク様!それにナタリア殿下も!?生きておいででしたか」

「そうです。私達は生きています。もはや戦う理由はありません。今すぐ兵を退かせなさい」

「お言葉ですが、私の一存ではできかねます。今作戦の総大将はアルマンダイン大将閣下ですので」

「なら、アルマンダイン伯爵に取り次いでくれ!」

「それが・・・アルマンダイン大将は大詠師モースと会談なさるため、ケセドニアに向かわれました」

その言葉にアタシは驚いた。

「ケセドニア!?な、なんで戦争中に総大将が戦場を離れるんですか!」

「今作戦は大詠師モースより仇討ちとお認めいただき、大義を得ます。そのための手続きです」

「戦闘正統性証明は導師イオンにしか行えない筈です。導師はこの開戦事態を否定しておられます」

・・・こういう時は神託の盾関係の人がいると分かりやすい。

「教団内での手続きについては我が軍の関知するところではありません。とにかくアルマンダイン大将が戻られなければ、停戦について言及することはできかねます」

「ですが、このままじゃ戦場が崩落します!」

撫子が言うと、セシル将軍が眉を潜める。

「崩落?」

「アクゼリュスみたいに消滅するってことだよ!」

「マルクト軍がそのような兵器を持ち出しているということですか?」

「違いますわ!違いますけど、とにかく危険なのです」

「よくわかりませんが、残念ながら私に兵を退かせる権限はありません」

・・・結局何も解決しないままセシル将軍は行ってしまう。アタシ達は陸路でケセドニアに向かうことになった。・・・当然、それは戦場を横切ることを意味する。

「・・・ようやく夜営地まで来ましたわね」

気がつくと辺りは真っ暗になっていた。

「ケセドニアまでは・・・」

「まだ遠いですね・・・」

アタシはそうルークに言う。・・・その時、何かを感じた。

「誰かいるんですか!?」

撫子が叫ぶと、フリングス将軍が現れる。

「私です」

「フリングス将軍!?どうしてこんな所に!」

「そうですわ。この辺りにはキムラスカ軍が陣を布いていますのよ!」

「部下が皆さんの姿を発見して私に報告してくれたのです」

「それで、将軍自ら斥候ですか?それともナタリアの命を・・・」

ティアが警戒しながら尋ねる。
「どうか誤解しないで下さい。私はあなた達に危害を加えるために来た訳ではありません。偵察でもない。ただこの戦場を立ち去っていただきたいのです」

「どういう意味・・・ですか?」

アタシが尋ねる。

「このままですと・・・我々はあなた方を殺さなければなりません。あなた方はキムラスカ陣営の方ですから」

「でも、私達はケセドニアに行かなくてはならないんです」

「それは無茶です。これから戦いはますます激しくなる。私は部下にあなた方だけを攻撃しないようにとは言えません」

「・・・それはわかってる。俺達も将軍と戦いたい訳じゃない。これでもなるべく戦いを避けようとしてるんだ」

「わかりました・・・事情を知るものには皆さんを攻撃しないよう通達してみます」

そう言ってフリングス将軍は立ち去る。
「明日からはもっと気をつけて進まないとな・・・」


「そうですね・・・」

そして翌日、再び夜営地にたどり着いた。

「・・・うまくマルクト軍と遭遇せずに来れたな」

「(この後もそうありたいけど・・・)」

「ケセドニアまで後半分くらいですか・・・っ!?」

・・・再び感じる人の気配!

「誰!?」

「・・・セシル少将であります」

「どうしてここが・・・」

「部下から、皆さんのお姿を見かけたと報告を受けました。何故このような場所に・・・」

「言った筈ですわよ。この戦いをやめさせるためにも、アルマンダインに会うのです」

「無茶です!今ならまだ我が軍の勢力圏です。どうかカイツールへお戻りください。危険すぎます」

アタシはそれに反対する。

「そんなのダメです。このままじゃみんな死んじゃうんですよ!」

「我が軍は負けません」

「そうではありません。この戦場が危険なんです」

・・・結局、一個小隊を護衛につけるということで話は終わった。当然、まだ問題はあるわけで・・・

「ここが今日の夜営地ですわね」

「・・・待って、誰っ!」

ティアが二方向を見る。・・・するとフリングス将軍とセシル将軍が同時にやって来る。

「・・・キムラスカ軍!」

「マルクト軍かっ!」

二人が身構える。

「おい、二人ともやめろ!」

「セシル将軍。剣を収めなさい。この方は私達に危害を及ぼす方ではありません」

「しかし!」

「セシル将軍・・・?あなたがキムラスカ軍の・・・」

「貴公は何者だ」

「・・・アスラン・フリングス少将だ」

「フリングス将軍かっ!」

「二人とも。俺達は停戦の為にケセドニアに向かっている。その俺達の前で戦うことは許さないぜ」

・・・結局、マルクトはキムラスカの護衛を外さなければ、攻撃せざるを得ないという事らしい。セシル将軍は怒ったが・・・ナタリアやルーク、それに自ら命を差し出すと言ったフリングス将軍の言葉で何とか収まった。代わりに明日からはマルクト軍が襲ってこないらしい。

「・・・ホントだ」

翌日、本当にマルクト軍は襲ってこなかった。みんなアタシ達が見えないかのように素通りしていく。

「この調子ならすぐケセドニアまで・・・」

そこまで言った時、撫子が影を展開する。

「愛依、危ないです!」

「え・・・っ!?」

ガキィン!

突如飛来した矢を撫子が影で叩き落とす。・・・咄嗟にアタシは闇を右手に集め・・・放つ。

「やぁぁぁ!」

ズガンッ!

「ぐわ!?」

直撃し、気絶したのは・・・神託の盾騎士団だった。

「アイ、大丈夫か?」

ルークが心配そうに聞いてくる。

「まさか神託の盾まで・・・急がないといけないわね」

アタシ達は頷きながら先を急ぎ・・・ようやくケセドニアに到着した。

「ようやく到着か・・・」

「ルーク、ありがとう。あなたの確かな進路選択で無駄な争いをせずに済みました」

「いや、セシルやフリングス将軍のお陰だよ」

「別に謙遜する必要はないですよ」

撫子が言うとルークは頬を掻く。

「まあ、いいや。街に入ろうぜ。これからアルマンダインの説得っていう大仕事があるんだからさ」

「そうね」

ケセドニアの中に入る。・・・咲、大丈夫かな・・・



























































咲~

エンゲープに到着し、俺達はルークがお世話になったというローズさんの家に入る。

「大佐!戦線が北上するって噂は本当ですか?」

「そう容易く突破されはしないと思いますが、この村がきわめて危険な状態なのは確かです」

「どうしたもんでしょうか。グランコクマに避難したくても、もう首都防衛作戦に入っているらしくて・・・」

「ええ。グランコクマに入ることは不可能です。あの街は戦時下に要塞となりますから。そもそもこの大陸は危険です。いっそケセドニアまで避難したいところですね」

そう言うとガイが頷く。

「キムラスカに近い分、逆に安全かも知れないな」

「あそこはキムラスカもマルクトも関係ない貿易の街だからな・・・」

「ええ。アスターなら受け入れてくれるでしょう」

イオンが言うが・・・ジェイドの顔が少し渋る。

「・・・とはいえ、この街の全員をアルビオールに乗せるのは無理ですね。かといって徒歩で戦場を移動するのも危険でしょうし」

「年寄りと子供だけでもそのアルなんとかで運んでもらえませんか」

「じゃあ・・・」


結果、年寄りと子供をアルビオールに乗せ、俺達は残る徒歩組を護衛してケセドニアに向かうことになった。そのままキムラスカ軍に見つからないように夜営地に到達する。

「ここが今日の夜営地点か」

黒羽がそう言うとジェイドが言う。

「まあ、今日は上出来でしたね。敵と遭遇しませんでしたから」

「明日もこの調子ならなぁ・・・ちなみに、どれ位まで来たんだ?」

俺はジェイドに尋ねる。

「まだ半分にも満たないですよ」

・・・その時、エンゲープの男性がやって来る。

「あの・・・そちらの軍人さんはタルタロスに乗っていたそうですね」

「ええ。タルタロスを指揮していました。何かありましたか?」

「乗組員にマルコという兵士はおりませんでしたか?」

先に反応したのはアニスだ。

「マルコって大佐の副官さんでしたよねぇ」

「副官!そうですか!マルコはそんな出世を!あいつは私らの自慢の息子なんです!かかあも喜ぶぞ!」

その言葉にアニスはうつ向く。

「だけど・・・」

「それで、あいつは今どうしてますでしょうか?この戦いだ。前線に出兵させられたなんてこともあるんでしょうか」

口を開かなくなったアニスに代わり、ジェイドが口を開く。

「お父様には気の毒ですが、息子さんは敵の襲撃を受け、戦死なさいました」

「い、いつ!?いつですか!この間タルタロスがエンゲープに来た時は、あいつも元気で・・・!」

「その後です。導師を狙う不逞の輩に襲われ、名誉の戦死を遂げられました」

「すみません。僕の力が及ばず・・・」

「・・・そうでしたか。マルコは導師イオンを御守りして・・・マルコが産まれた時、ローレライ教団の預言士様に言われたんです。この子はいずれ高貴なお方の力になるって。だから軍人になるように言われて・・・」

また・・・預言か・・・男性は顔を歪め、去っていく。

「・・・馬鹿野郎め。いくら立派なことをしても、親より先に死んじまうとは・・・!」

「・・・平気か?」

黒羽がジェイドに聞く。

「持ち上げられるのも罵倒されるのも親に泣かれることも、軍人としてはよくあることです。お気になさらず」

「・・・」

俺は黙っていた。・・・当然ジェイドが言う。

「サキ、見知らぬ兵に同情しても、彼が帰ってくる訳ではありません」

「・・・言われなくても、そんなこと、とっくにわかってる・・・」


「・・・そうですね」



その次の日も敵に見つからずに進めた。

「やっと半分を越えましたね」

二人組の男女がやってくる。

「すいません。こちらに治癒術士か、或いは傷薬の予備はありませんでしょうか?」

「負傷者ですか?」

「いえ・・・私が足を痛めてしまって・・・」

ふと気づく。女性もできる限りはアルビオールに乗せるよう勧告した筈だ。

「ミリアムさん、自分はいいから他の人を運んであげて欲しいって聞かなくて・・・」

「無茶だ・・・」

ガイが呟く。

「いいんです。もちろん私も死ぬつもりはありませんけれど。ただ、私は主人も子供も亡くしてしまいましたから・・・」

「戦争のせいですか?」

「ミリアムさんの旦那さんはアクゼリュスで働いていたそうだよ」

『っ!?』

「丁度、息子が主人に会いたいとあの街に滞在している時に消滅事件が起きて・・・」

「お気の毒です。ですが、それならなおのこと、あなたは生き延びなければなりませんね」

「はい・・・」

「サキ、確かあなたは治癒術が使えましたよね」

「あ、ああ」

ジェイドが俺の近くに近寄り、耳打ちする。

「(余計なことは言わないように。・・・今は真実を伏せてください)」

「(・・・わかってるよ)」

ここで余計な混乱を招けば、大惨事に繋がる恐れがある。・・・俺はモヤモヤした気持ちを胸に抱きながら、ミリアムさんを治療し・・・その翌日。

「昨日はありがとうございました」

「あなたは・・・」

「お陰さまで足の調子がよくて、今日は無理なく歩けましたわ・・・あら、糸がほつれて・・・」

ミリアムさんがガイに近寄る・・・当然、

「う、うわぁっ!?」

「きゃあっ!?」

「あ!?す、すみません・・・」

「・・・あの・・・私、何か不愉快なことをしてしまいましたか?」

「い、いえ、違うんです。ただ・・・俺が・・・」

「あの・・・顔色が悪いですが・・・」

ガイが頭を抑える。

「・・・なんだ?何かを思い出しそうなのに・・・」

ガイが何かを呟く。・・・隣にいたせいで単語が聞こえてきた。・・・死臭、悲鳴、隠れている。・・・と。

「すみません。彼も疲れているのでしょう。お怪我はありませんか?」

「え・・・ええ。なんだか申し訳ありませんでしたわ」

「・・・いえ。私の方こそ、ご婦人を傷つけてしまうとは、自分が情けないです。本当に失礼致しました」

ガイが様になってるポーズで謝罪する。

「あら・・・おかしい人。まるでどこかの貴族みたいだわ」

「・・・そ、そうですね。すいません」

まさか、貴族です♪なんて言える訳がないだろう。ミリアムさんはそのまま立ち去る。

「ガイ、大丈夫?」

アニスが聞く。

「・・・ああ。だけど、どうしてこんなにびびってるんだろう」


「ここが戦場だからかもしれませんね。とにかく少し休みなさい」

「・・・そうさせてもらうよ。すまないな」

ガイも俺たちから離れる。

「平気なのか?」

黒羽が俺に聞いてくる。

「んー・・・どうも、ただの女性恐怖症に思えなくなってきたんだよな・・・」

そして更に翌日、何事もなくケセドニアに到着した。

「やっと到着か・・・」

「死傷者はありませんでした。まあ、転倒して怪我をした人などはいますがね」

「みなさん!ありがとうございます!」
エンゲープの人達にお礼を言われる。・・・俺達は街に入る。

「・・・ルーク!何故ここに?停戦はどうなったのですか?」

・・・なんと、ナタリア組までケセドニアに来ていた。

「総大将のアルマンダイン伯爵がモースと会談するってここに来てるらしいんだ。それで追いかけてきたんだけど・・・」

「それで戦場を抜けてきたのですか?危険な選択をしましたね」

「そっちこそ、てっきりグランコクマへ逃げてると・・・」

「グランコクマは要塞都市です。開戦と同時に外部からは侵入できなくなりました」

「それでケセドニアへ・・・」

俺は愛依に近づく。

「愛依、怪我はないか?」

「そっちこそ。また無茶したんじゃねーだろうな」

「む・・・」

「ん・・・」

俺達は顔を見合わせ・・・笑う。

「よし、行こうか」

俺達はお互いの兵が睨みあっている国境線に到着する。

「アルマンダイン伯爵!これはどういうことです!」

「ナタリア殿下!?」

「私が命を落としたのは誤報であると、マルクト皇帝ピオニー九世陛下から一報があったはずですわ!」

「しかし実際に殿下への拝謁が叶わず、陛下がマルクトの謀略であると・・・」

「私が早くに城へ戻らなかったのは、私の不徳の致すところ。しかしこうしてまみえた今、もはやこの戦争に義はない筈。直ちに休戦の準備にかかりなさい」

そしてルークが一歩前に出る。

「アルマンダイン伯爵、ルークです」

「生きて・・・おられたのか・・・!」

「アクゼリュスが消滅したのは俺がーーーー私が招いたことです。非難されるのはマルクトではなく、このルーク・フォン・ファブレただ一人!」

「此度の戦いが誤解から生じたものなら、一刻も早く正すべきではありませんか!」

「それに、戦場になっているルグニカ平野は、アクゼリュスと同じ崩落・・・消滅の危険があるんだ!」

「さあ、戦いをやめて、今すぐ国境を開けなさい!」

その時、アルマンダイン伯爵の隣にいたモースが口を開いた。

「待たれよ、御一同。偽の姫に臣下の礼を取る必要はありませんぞ」

「無礼者!いかなローレライ教団の大詠師と言えども、私への侮辱はキムラスカ・ランバルディア王国への侮辱となろうぞ!」

「私はかねてより、敬虔な信者から苦痛な懺悔を受けていた。曰く、その男は王妃野お側役と自分の間に生まれた女児を、恐れ多くも王女殿下とすり替えたというのだ」

「でたらめを言うな!」

ルークが言うが、モースは怯まない。

「でたらめではない。ではあの者の髪と目の色を何とする。古より、ランバルディア王家に連なるものは赤い髪と緑の瞳であった。しかしあの者の髪は金色。亡き王妃様は夜のような黒髪でございましたな」

・・・まさか、この世界は遺伝がしっかりした設定らしい。最近のそういった作品は遺伝を無視した髪の色が多いが・・・

「この話は陛下にもお伝えした。しっかとした証拠の品も添えてな。バチカルに行けば、陛下はそなたを国を謀る大罪人としてお裁きになられましょう」

「そんな・・・そんな筈ありませんわ・・・」

「伯爵。そろそろ戦場へ戻られた方がよろしいのでは」

「・・・む、むう。そうだな」

「おい、待てよ!戦場は崩落するんだぞ!」

「それがどうした」

『ッ!』

モースの野郎・・・!

「戦争さえ無事に発生すれば預言は果たされる。ユリアシティの連中は崩落ごときで何を怯えているのだ」

「大詠師モース・・・なんて恐ろしいことを・・・」

ティアが言うが・・・

「ふん。まこと恐ろしいのはお前の兄であろう。それより導師イオン。この期に及んで、まだ停戦を訴えるおつもりですか」

俺はイオンを見る。

「いえ、私は一度ダアトへ戻ろうと思います」

「イオン様!?マジですか!?」

アニスが真っ先に驚き、イオンを止める。

「帰国したら、総長がツリーを消す為にセフィロトの封印を開けって言ってきますよぅ!」

それでもイオンは譲らない。

「もし、力づくで来られたら・・・」

「そうなったら、アニスが助けに来てくれますよね」

「・・・ふへ?」

「唱師アニス・タトリン。ただいまを以て、あなたを導師守護役から解任します」

「ちょっ、ちょっと待ってください!そんなの困りますぅ!」

イオンはアニスに近づき、モースに聞こえないようアニスに話す。

「ルークから片時も離れず、伝え聞いたことは後日必ず僕に報告して下さい」

「・・・!」

「頼みましたよ。皆さんもアニスをお願いします」

・・・そしてイオンとモースは去っていく。・・・俺は、武器を握っていた。モースは生かしておいてはいけない。必ず何か悲劇が起こる。・・・だが・・・


「(・・・くそっ!)」

それでも、今はダメだ。俺は殺意を抑えながら空間から手を引き抜く。


「イオンの奴、何考えてんだ・・・」

「アニスをここに残したということは、いずれは戻られるつもりなのでしょう。それより・・・」

ジェイドがナタリアを見る。

「・・・私なら、大丈夫です。それよりもバチカルへ参りましょう」

ガイがルークに近づく。

「ルーク。しばらくはナタリアから目を離すなよ。心配だ」

「・・・ああ」

「・・・根暗ッタも・・・こんな気持ちだったのかな・・・」

「アニスさん?」

愛依が話しかけると、アニスが顔を上げる。

「あ・・・な、何でもないよ。さ、みんな急いでバチカルへ行こう~♪」


・・・一部、精神状態が不安定だが、それでもいかなくてはならない。

「(どうなることやら・・・)」

俺は空を見上げた・・・








 
 

 
後書き
サキ
「・・・パーティー分断ね」

ガイ
「まぁ、綺麗に男女比が逆だったな」

マリク
「ルークは両手に花と言うレベルではなかったな・・・」

サキ
「そういや、亮に聞いたんだけど、マリクって意外にモテモテってマジ?」

マリク
「ああ・・・それなら前に・・・」








バレンタインデー~

マリク
「流石は陛下。まさか亀車一杯のチョコが送られると」

リチャード
「・・・ふ、ヒューバートもそれなりに貰ったんじゃないか?」

ヒューバート
「いえ、ぼくは家の前に列ができる位です。マリクさんは一歩歩けばチョコが貰えるそうですね」

マリク
「まぁ・・・その分、次の月に恐ろしくなるが・・・」





















マリク
「・・・という会話を」

ガイ
「・・・(ガタガタ)」

サキ
「が、ガイ?どうした?」

ガイ
「い、いや・・・その日になると・・・」

サキ
「あー、うん。理解したよ」

マリク
「お陰でオレの財布はしばらく冬が来たぞ・・・」

ガイ
「どうして俺に寄ってくるんだ・・・恐ろしくて部屋から出られない・・・」

サキ
「・・・次回の続・真似と開閉と世界旅行。・・・また次回」

 
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