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願いを叶える者(旧リリカルなのは 願いを叶えし者)

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感動の再会、戦闘は継続中

チャッス、ユウジだ

今目の前では再び無事に出会えたことをかみしめあう姉妹がいる

その横には高町家の御参列

見事に此方を警戒している…襲ってきたのはそっちなんだがな?

蒼也は俺の後ろであちらを見据えている

アリサはなぜか眠っている

この状況で寝られる心息を知りたいが

さっさと本題切り出して帰るとするか

ユウジ「さて、悪いが聞きたいことがあるんだが?」

恭也「貴様のような怪しい奴に何かを答える気はない!」

聞いたら聞いたで威嚇してくる恭也

ちょっとむかついたので虐めることにしよう

ユウジ「はて、出会った瞬間木刀構えて質問に答えろと訴えてきたのは誰だったかな?」

恭也「何?何のことだ!」

ユウジ「忘れたかな?公園で…………確か月村がどうとか言っていたな?」

恭也「お前、まさか!?」

ユウジ「昼時ぶりだな、む………恭也」

恭也「………何のつもりだ?やはり何か企んで!」

ユウジ「おかしな話だな?怪しい奴に聞くのはよくて?質問されるのはいけないのか………
理不尽にも程というものがあるぞ?」

恭也「う…うるさい!」

ユウジ「やれやれ、まるで子供だな…自分の事しか考えてないと見える」

恭也「きっさまぁぁあ!」

ユウジ「甘いって」

上段からの振り下ろし

会わせるように拳を木刀にかち合わせ、粉々に粉砕する

恭也「なっ!?」

驚きを隠せないように焦るがそれだけでは終わらない

鳩尾に一発、続いて上段回し蹴りに繋ぎ、肘鉄で壁まで打ち飛ばす

気絶する恭也、だが、これだけでは終わらないようだ

士郎「はぁっ!」

切りかかる一つ一つの剣筋に怒りが込められているのがわかった

だが、そんな状況では正確な判断が出きるはずがない

ユウジ「おかしいよな…?何であんたが此処にいる?」

士郎「………何を言っている?」

ユウジ「緑の丘での誓いはどこへ旅だったんだ?忘れたか?破ったか?
家族の前でも宣言していたと言うのに……」

士郎の顔はまさかと言わんばかりに驚きに染まる

ユウジ「娘の願いも無駄だったって事だな」

士郎「君は……やっぱり…」

ユウジ「置き手紙は残したはずだがな?」

士郎「あぁ、呼んだよ」

ユウジ「じゃあその中に書いといたはずだぞ?
『誓いを破り、戦場へと向かうならば今度こそ家庭崩壊は免れないぞ』ってな」

士郎「!?しかし、この子達は知り合いで!」

ユウジ「まぁ、どうでも良いさ…一つだけ言えることは
次あんたが怪我をした瞬間、家庭はともかく、ブランコ少女の心は
粉微塵だな…まぁ自分はいらない子なんて考えてたくらいだしな」

士郎「そんな、ことは…」

ユウジ「まあ、ゆっくり考えて貰うとして、邪魔はしないで貰いたいね?」

ユウジは二人に向き直り、少し雰囲気を和らげて言った

ユウジ「さて、では聞こうかな…?」

ユウジはすずかと忍の方へ歩き出した

士郎「待ってくれ!さっきは失礼をした!だから…」

蒼也「落ち着いて下さい」

いつの間にか士郎の側には蒼也がきており、穏やかな顔をしている

蒼也「あの二人なら大丈夫、何せ彼「お父さんから離れろぉぉ!」!?」

突然上空から眼鏡をかけた女性、高町美由紀が両手に木刀を持って切りかかってきた

ソレを見ていたユウジはため息をつき、

ユウジ「あー………少し待っててもらえます?話聞きたいだけなので」

頷きはしないが表情からは諦めと守護の念が感じられた

少し嬉しい感情と共に、悲しみも溢れてくるのがつらかった




side蒼也

僕は今、高町美由紀さんと戦闘をしている

士郎さんを安心させるために話したつもり何だけど

美由紀さんにはとどめでも刺そうと勘違いでもしたのか

近付くな、と言ってきりかかってきたのだ

蒼也「ちょっ………待って!わっ!」

なかなか鋭い太刀筋で避けるのに少し苦労する

ユウジよりかは遅いけどね

美由紀「やぁぁぁぁ!」

蒼也「うっ、ふっ、わわっ!待って……って…………言ってるだろ!」

ちょっとムカッと来て拳で木刀を弾き、セイバーを抜刀の様に振りかぶる

ユウジから教えて貰った技の一つ!

蒼也「空破!」

振り抜いた斬線にそって激しい風が巻き起こる

美由紀さんは吹き飛ばされて壁に激突し

気絶してしまった

蒼也「やりすぎちゃったかな…?」

セイバー『(いえ、あれくらいで十分かと…切りせまってきたのは向こうなのですから)』

蒼也『(そうだな……戻るか)』

セイバーを待機状態に戻して

僕はユウジの方へ向かっていった




sideユウジ

蒼也が勝ったか、当然と言えば当然だな

ユウジ「さて、では質問する、あなた達は吸血鬼か?」

ユウジの言葉に忍の顔が険しくなる

何か悪役勝ってるみたいだな…別に良いけど 

忍「えぇ、そうよ、私達は吸血鬼……だから何?殺すのかしら?私達を……」

何かぶっきらぼうに答えた。

どうでも良いのか、諦めているのか

見ると二人は震えている

ユウジ「まだ、質問は終わってない…あなた達は人を襲った事があるか?」

忍「ないわ…」

すずか「ありません…」

ユウジ「ふむ、……「ねえ、」ん?」

忍「さっきから何なの?あなたは何者?何のために………」

ユウジ「ふむ、俺は『願いを叶える者』だな…俺にできる範囲内でなら相手の願いを叶える」

忍「願いを………叶える」

ユウジ「そう、そして君には何か願いが有るんじゃないか?」

すずか「!?な、なんで……」

ユウジ「とある犬のお父さんは言いました……『眼を見ればわかる』…と」

蒼也(確かに言ってたな……懐かし…)

すずか「ホントに…叶えてくれるの?」

ユウジ「俺のできる範囲でな…」

すずか「例えば……例えば!化け物を人間に変えることも?!」

ユウジ「ふむ、簡単だな…その気になれば死者を蘇らせる事だって出来るぞ?」

蒼也「嘘ぉ!?マジっすか!?」

ユウジ「なんでお前が反応するんだ?」

蒼也「あーいや、何となく?」

ユウジ「それで?願はあるか?」

忍「ちょっと待って、アナタはどうして吸血鬼に執着してるの?」

ユウジ「ん?別に執着してるわけじゃないさ…ただちょっと前に(旅の途中で)
吸血鬼に襲われてね、また襲われるのなら早めな対応を取りたかっただけだ。
だが、この世界の吸血鬼は俺の知っている概念と違っている
まぁ、人を襲わないのであればソレで良いさ」

すずか「ご……ごめんなさい」

ユウジ「いや、君が謝る事じゃないさ。ソレよりも願いはあるかな?」

忍「ねぇ、私も良いかしら?多分すずかと同じだと思うのだけど」

ユウジ「言ってみると良い」

忍•す「私達を人間にして(頂戴)ください!」

二人の、眼には希望の光が

お父さん(笑)も良いこと言うじゃないか

ユウジ「承った!では始めよう!そこに二人立ってくれる?」

二人を立たせた場所を魔法陣を展開して囲う

忍•す「!?これ!」

ユウジ「儀式が終わるまでは絶対にその円がら出ないように」

そして………儀式を開始する

ユウジ「アマ•スタル•レメスタ•アモリスタ………

聖なる意志にしたがいし血族の者よ

今、ここへ……神たる者の光輝と共に

汝等が望みを叶えん

時を得て、意志の虚構を成し遂げよ!

『具現化する願掛け!』」

辺り一面にまばゆい光が降り注ぐ

二人は目をつむり、何かに耐えている

光は収まり、目を開ける

二人は分かる、自分が人間になっていることを

そして…叶えてくれたユウジともう一人いた蒼也が居ないことに気づく

二人がいた場所には、紙が落ちていてソレを拾って読み上げる

この時二人は喜びと言う感情と共に…………人間になった

 
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