俺と現実とファンタジー
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part11 驚愕 そして 乱入
……転生初日から十日後の夜……
俺とシャグリーンは住居(ボロ屋)の中で正面に向かい合っていた
……どこか緊張したような空気を漂わせて……
「シャグリーン……それは、本当……なのか……?」
問いながら顔を寄せる俺を、シャグリーンは困ったような表情をし、
顔を背けながらこう言った。
「そ、そうじゃ……本当じゃ……」
シャグリーンは恥ずかしいような、そうでないような
分かりにくい顔をし俯く。
「マジ……なのか?嘘じゃぁ、ないよな……?」
俺が再度聞くと、シャグリーンは僅かに怒ったような顔になり、
「本当じゃ!こんなことで、嘘はつかん……嘘をついてどうする……」
はっきりとこう言った。
俺はそれを聞き、行動に出た
「それじゃあ……いいよな?」
少し間をおき、シャグリーンは
はにかみながら答えた。
「……ああ……よ、良い……ぞ」
そして、俺はシャグリーンの顔に自分の顔を近づけ………………
鉄板付き額あてで思いっきり頭突きをした
鈍い音が響き、
「ぎゃぴ!!」
シャグリーンが妙な声を上げ倒れた
「ふざけんじゃねえぞ!お前!
確かにそれなら今までのことにも納得がいく!
だが本当にふざけんじゃねえぞ、お前えぇ!!」
俺は今までの鬱憤もこめ(主に学校で事あるごとに俺に向かってドヤ顔をした、など)怒鳴る。
するとシャグリーンは大粒の涙をボロボロこぼしながら俺に講義してきやがった。
「お、お主がしつこく聞いてきたからじゃろ!?
『自分の与えた能力を見てなんで気絶したんだ』と!
だから正直に答えたんじゃろ!?」
そう、俺にはもう一つ疑問に思っていることがあった。
それは茶髪転生者と戦った時に起こったある出来事についてだ
何故かこいつは自分が与えたはずのNARUTOの能力(確かスサノオとかいう名前の技)
を見て、恐怖のあまり気絶したのだ。
そのあとすぐに立ち上がってきたものの、その事を俺はずっと疑問に思っていた。
『何故神様ともあろう者が自分の与えた能力を見て気絶したのか』……と
臆病だから、という可能性も考えたが
自分が与えた能力で気絶するのは流石におかしいと思ったのだ。
そして今日、住居(ボロ屋)に帰ってから、しつこく問い詰めたところ
驚くべき答えが返ってきた
「じ、実はな……わしは神様ではなく、神様の……
……お爺様の『孫娘』なのだ……」
さらに言うなら、まだまだ修行途中の身であることも発覚した。
シャグリーンが言うには、
『何故、いつもいつも父上やお爺様は、わしに仕事を任してはくれんのじゃ。
未熟なのはわかるが一つくらい任してくれてもよかろうに……
退屈なのじゃ~……
ん?今日は二人共遅刻かの……?
この隙に、一つ仕事をしてみるかの~……お!
[転生者の件]か…ムフフ……面白そうじゃ……』
てな感じで勝手に仕事をし、更には俺の能力が面白い能力だったから
親父や爺さんに無断で平行世界に降り立った……
というのがコイツが話した全てのことである
「何故怒るんじゃ(涙)……! 素直に全部、話たじゃろうが……」
「全部話したら許される訳じゃねえだろうが! 現実舐めんな!! 神様の孫!!」
もっと言うなら、本物の神様なら自分の与えた能力に影響されることはないらしい、
しかし、こいつは修行中の身である為、俺の『ファンタジーの無効化』能力に
影響され、テレポートが捻じ曲がるわ、解析などの力が使えなくなるわ、
挙句の果てには神界には帰れないわで、ほとんど役立たず状態となっている。
「ったく、神様の孫に聞き間違いで能力与えられただけでなく、神様の孫の力まで
ほとんど消えちまうなんて……俺ほんとこの世界来てから碌な目にあってねえな……」
「……すまん……本当に、すまん……許してくれぃ……」
シャグリーンは本気で反省している様子だし……しかたねぇ……
「……許してやるよ……」
俺がそう言った瞬間、シャグリーンが顔を上げ、輝かせながら言った
「ほ、本当か!?」
「ああ…もちろんだ………
……聞き間違いの件を除いてなぁ!!」
これだけは絶対にに許さん!
なにせ、俺の大好きな『ファンタジーな戦い』ができないんだからなぁ!
「……反省……しとると……言うとる……のにぃ……!!」
ん?なんかシャグリーンの様子がおかしいな……?
「このっ……わからず屋ぁ!!」
ものすごい鼻声だn……って
うおっ!?なんだ、何なんだ!?体が光って……これってまさか!?
「どっか行っちゃえぇーっ!!」
しまった!テレポートか!
このままだと訳のわからん場所に転移させられてしまう!まずい!
「ふん!反省するまで迎えになんざいかんからの!」
いや、ほとんどお前がわr……うおおぉぉっ!?
sideシャグリーン
「しまった……わしもどこに飛ぶかわからんのじゃった……(。・ ω<)ゞてへぺろ♡」
side浅羽翔太
くそっ!どこに転移させられたんだ!…………ん?なんか見覚えのある場所……
「……ここ、駒王学園の屋上じゃねえか……」
あ~……よかった、外国にでも飛ばされたらどうしよかと思ったぞ……
……にしても、俺もちょっとしつこく言い過ぎたな……
この能力のおかげで何度も助かっているし、
あいつの料理も美味いし、勉強も教えてもらっているしな……
ちゃんと謝っとくか。
「貴様……どこから現れた!?
それに貴様はあの時の……!
やはり、リアスの眷属だったか!」
……この状況を切り抜けてからな……
……何でいつもこんなのばっかりなんだ……
後書き
次回 VS火の鳥です
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