| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

仮面ライダー エターナルインフィニティ

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第八十六話 Anotherworld(もう一つの世界)その十三

「そのつもりは」
「いえ、そう言われますと」
「流石に途中から降りることは」
「したくないです」
「私もです」
 黒雪姫もそこは同じだった、彼女にしても。
「私も売られた戦いは最後まで行う主義です」
「勝つまでだよな」
「一度敗れた位では諦めるつもりはありません」
 ピザを右手に言う、いささかアンバランスな姿だ。
「決して」
「そうだよな、だからな」
「スサノオはそれを見ているからこそ」
「仕掛けてきたんだよ、あいつは戦いを降りた相手は無視するけれどな」
「どうせ仕掛けるならですか」
「最初から降りない相手を選ぶんだよ」
 さもないと最後まで戦えず楽しめないからだ、スサノオはあくまで楽しみを求めている神だから考えてみれば当然のことだ。
 そのことを話してだ、そしてだった。
「じゃあ最後まで戦うか」
「わかりました、それでは」
「というかね、あたしに喧嘩売って来るなんていい度胸してるわよ」
 由仁子は己の席で腕を組み言った。
「徹底的に叩き潰してやるわよ」
「はい、それでは私もです」
 美早も由仁子の横から続く。
「やられたからにはですね」
「何百倍にも返してやるわよ」
「君外見に似合わず攻撃的だね」
「悪い?」
「いや、それだけ攻撃性が高ければ面白いかってね」
 火野は微笑んでその由仁子に述べた。
「そう思ってね」
「面白いのね」
「うん、それはそれでね」
「これでも苦労してるのよ」
「苦労?」
「そうよ、学校では大人しい娘って言われてるのよ」
 そのヤブ睨みの目で語る、右手は頭の後ろにやっている。
「そう見せることに苦労してるのよ」
「そうなんだ」
「見えないでしょ、そうも」
「うん、黙っていれば普通にね」
 どうかとだ、城戸はその由仁子に微笑みつつ話す。
「可愛いから」
「本当のことを言っても何も出ないわよ」
「別にいいよ、それは」
「何も出なくても?」
「そういうのを求めて言ったんじゃないからさ」 
 だからそれはいいというのだ。
「最初からね」
「そうなのね」
「まあとにかくブレインバーストの中に入ってね」
「ミサイルどんどん撃つからね」 
 由仁子は微笑んで火野に告げた。
「容赦しないなんてものじゃないわよ」
「さっきも話したけれどその方がいいからね」
「それじゃあやるわよ」
「早速なんだ」
「ブレインバーストは今すぐ入ることが出来ます」
 このことは楓子が話す。
「本当に今ここで」
「そういえばそうだったね」
「でははじめます」
 楓子は微笑みライダー達に告げる。
「宜しいですね」
「では私はです」
 戦わないエリカはこう言う、平然とした調子だ。
「このまま休みます」
「あれっ、里中さんはですか」
「はい、私は戦闘には参加しないので」
 だからだというのだ。
「ここで」
「わかりました、それでは」
 楓子はその言葉に頷きそうしてだった、エリカのその言葉に頷く。
「ここに残って」
「睡眠を取らせてもらいます」
「そうですか」
 エリカについてはこれで終わった、そしてだった。
 彼等はブレインバーストに入った、まずはお互いを知ることからだった。


第八十六話   完


                  2013・4・23 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧