仮面ライダー エターナルインフィニティ
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第八十六話 Anotherworld(もう一つの世界)その一
第八十六話 Anotherworld(もう一つの世界)
火野はアンクと共に鴻上の事務所に呼ばれていた、彼はその事務所に向かいながらそのうえでアンクに尋ねた。
「会長さんが呼んだのはどうしてだと思う?」
「ただケーキを食わせてくれる訳でもないな」
「やっぱりそうだよな」
「戦いのことだ」
アンクは鋭い目で答えた。
「間違いなくな」
「次の扉が見つかったのかな」
「それかその世界から人が来たかだ」
そのどちらかだというのだ。
「それだな」
「よし、じゃあ戦いか」
「今度はどういった世界かだ」
「色々な世界があるけれどな」
「どの世界もそれぞれ強い個性がある」
そしてそこにいる戦士達も個性が強いというのだ。
「それでどうして戦うかだ」
「スサノオが何を見たいかもあるよな」
「それを見極めることも重要だ」
アンクはこう言っていく。
「前の世界と同じだ」
「あっちの世界じゃな」
「あえてスサノオは罠を仕掛けてきたな」
「ああ、ジュエルモンスターと戦ってな」
「俺もあれは読んでいなかった」
スサノオがレスター達に罠を仕掛ける、それはというのだ。
「そしてあの娘達がああ動くこともな」
「オートマタの娘達だな」
「想像していなかった、しかし今ならわかる」
「あの娘達がそれぞれ自分の大切な人の為に動くことはな」
「当然のことだった」
まさにだというのだ。
「人間だからな」
「結局スサノオはどの世界でも人間を見るんだな」
「そうなる、では次の世界でも見せてやろう」
「そうしてやるか、まあそれは会長さんのところに行ってだな」
それからだった、二人で鴻上の事務所に入ると。
そこにはもう伊達と後藤がいた、伊達は右手を軽く挙げて気さくな笑顔で二人に挨拶をしてきた。
「よお、暫く振りだな」
「はい、そうですね」
「暫くこれといった戦いがなかったからな」
「俺もここんところ医者の仕事に専念していたよ」
彼の本業であるそれにだというのだ。
「まあ平和だったな」
「それは何よりだな」
アンクは伊達のその言葉にまずはにこりともせず返した。
「平和ならアイスも好きなだけ食えるからな」
「そうだよな、まあ何時かは出番だって思ってたけれどな」
「それが今だな」
まさにだというのだ、そして後藤も言う。
「会長はまだ来られていない」
「そういえば里中さんもいませんね」
火野は部屋の中を見回した、見れば彼女もいない。
「それに港も」
「里中さんから連絡があった」
後藤はその火野にこう話す。
「今別の世界から来た少女と接触しているそうだ」
「そこに会長と湊もいるんだ」
「そうらしい」
だから彼等は今ここにいないというのだ。
「どうやらな」
「そうなんですね」
「少し待とうか」
伊達は二人に飄々とした笑顔で言った。
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