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仮面ライダー エターナルインフィニティ

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第八十五話 ショッカー壊滅その十八

「私は会長でした」
「台詞はあったの?」
「不思議とあまりなかった感じといいますか」
 半蔵は自分もビールを飲みながら首を捻りつつ話す。
「声が小さかったと」
「妙な話ね」
「そんな感じでした」
「不思議よね、まあとにかくね」
「はい、今は飲んで」
「それからですね」
「また戦うになるわよ」
 千姫は今度はソーセージを食べながら述べる。
「今度はどの世界かしらね」
「また物凄い世界なのは間違いないですね」
「ええ、それはね」
 このことは千姫もわかっていた、スサノオが仕掛ける世界ならだ。
「そうなるでしょうね」
「そうね、今度は一体どんな世界か」
「どんな世界でも戦うしかないですし」
「ええ、その時もね」
「共に」
 こう話す二人だった、千姫はそんな話をしていた。
 そしてシャーロックもビールを明るく飲みつつサフィにこう話すのだった。
「何か私サフィさん達好きなんですよ」
「そう、私もなのよ」
「あれですよね。気が合わない様で」
 にこにことビールを飲みながら話していく。
「合いますよね」
「一緒にいたくなるから」
「いつも一緒ですね」
「世界は違うけれど」
「他の世界だと多分いつも一緒なんですよ」
 何気にこんなことを言うシャーロックだった、そして。
 そこに優子も来てこんなことを言うのだった。
「何かね、一緒にいた娘で赤い髪の娘が妙に目立たないって記憶があるのよ」
「あっ、何かわかります」
「私も」
 二人共このことは心当たりがあった、しかも今度は兼続が出て来てそれで二人に顔を向けてそして言ったのである。
「わたくしもわかりますわよ」
「兼続さんは妄想ですか?」
「それ楽しんでるわよね」
「平和でいい世界だと思いますわ」
「あんたが今いる世界は平和じゃないけれどね」
 優子は兼続の現状を見て彼女に言う。
「正直なところね」
「ううん、わたくしだけ妙に扱いが悪いのはどうしてですの?」
「あんたの持ってるもののせいでしょ」
 そのせいだとだ、優子はその兼続にこう返した。
「あの犬小屋はないでしょ」
「あれはコテージですわ」
「あれ犬小屋ですよね」
「どう見てもね」
 シャーロックとサフィから見てもだ、兼続が住んでいるそこは誰がどう見ても犬小屋である。実際にそうであったりする。
「あの、道場の中に住めないんですか?」
「宗朗の家ってそんなに狭いの?」
「あの色魔を離れたところから監視しているだけですわ」
 自分ではこう言う。
「ただそれだけですわ」
「それ多分宗朗のそっくりさんよ」
 優子は兼続に再び突っ込みを入れた。
「あの人自身じゃないわよ」
「違うの?」
「あの人はむしろ奥手でしょ、まあ同じ高校生には思えないけれどね」
 実は優子と宗朗は共に高校生だったりする、宗朗は随分と大人びた感じであるが。
「別人でしょ」
「わたくしは宗朗から感じ取ったのですわ」
「それ絶対に見間違いだから」
「うう、何かわたくしはいつも否定されていますわね」
「否定されることばかりしておるからじゃ」
 幸村が横から呆れた顔で突っ込みを入れる。
「だからメイド喫茶でも邪魔者扱いなのじゃ」
「というかどうして道場でメイド喫茶ですの?」
「金がないからじゃ」
 極めて率直な理由である。
「だからじゃ」
「お金ですのね」
「そうじゃ、お金がないことは命がないことじゃ」
 幸村はあこのシビアな現実を言う。
「わらわの真田紐の売買も限界がある」
「ましてや道場には邪魔者だけでなくとてちもない浪費家の方もいます」
 又兵衛も言う。
「ですから」
「ああ、あの人ね」
 ここでだ、話を聞いた一同は千姫を見る。
「確かにお姫様だし」
「あの性格だし」
「お金使いそうね」
「それもかなり」
「うむ、実際困っておる」 
 幸村の言葉は切実である。
「もっともあ奴にもメイドとしてj働いてもらっておるがな」
「私も出張して手伝ってるわよ」
 ルイズもここで言って来る。
「幸村の為ならね」
「うむ、ルイズには感謝しておる」
「他人の気がしないから」
 幸村を見つつの言葉だ、他にはローザやシャナ、キャシーもいる。
「だからね」
「持つべきものは友じゃな」
「本当にお友達ですの?」
 兼続も珍しく正論で突っ込みを入れる。
「どう見ても違いますわね」
「一応そうと思っておいてくれ」
 幸村はここは強引に終わらせた、だが何はともあれだった。
 この世界での戦いは終わった、そして。
 イタリアが最後にこう言ったのだった。
「じゃあ皆がメイド喫茶に行こうよ」
「おお、来てくれるか」
「その言葉待ってたのよ」
 幸村もルイズもイタリアの今の言葉に目を輝かせて応える。
「ではうどんを用意しておくからな」
「お茶もね」
「メイド喫茶なのに和風ですか」
 日本が突っ込みを入れるのはそこだった。
「ううむ、それはまた」
「ちゃんと洋食もあるぞ」
 幸村もそれは保障する。
「しかしそれでもイタリア君には和食を食してもらいたいからじゃ」
「それで、ですか」
「うむ、祖国殿もどうじゃ」
「ではお言葉に甘えまして」
「じゃあお兄さんも堪能しようかな」 
 フランスは実に楽しそうに出て来た。
「メイドには一家言あるからな」
「そういえばフランスさんってメイドの本場の一つよね」
「ああ、イギリスと一緒でな」
 メイドの本場であるというのだ。
「じゃあ行かせてもらうか」
「堪能してもらうぞ」
 幸村は国家達も迎えて今回の祝勝会の二次会を彼女達の道場で開くことにした、この世界での戦いはこれでとりあえず終わった。


第八十五話   完


                   2013・4・17 
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