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攻殻機動隊 アンブレラ・クロニクルズ

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第5話 脱出

 
前書き
5話目です。 

 
化け物共から逃げ、少佐達はクイーンのある部屋に避難していた。

だが、そこにある筈の仲間の死体が無くなっていた。

カプラン「死体は何処だ。何処に行った!ちくしょう‼」

スペンサー「‥あいつらは、何者だ?数が多すぎる。」

カプラン「何者だ?見ればわかるだろ。白衣に!バッチ!全員此処の職員だよ‼」

オカンポ「だが、あいつらは全員死んだはずだ。」

スペンサー「しかも、死んでもなを動いてる。」

少佐「だが、此処に来る時は居なかった。」

オカンポ「研究所の電源が落ちた時扉も開いた。つまり、カプランお前のせいだ!」

オカンポはカプランを責め立てる様に言い放つ。

シェイド「よせ、仲間同士
で争うな。」

オカンポ「ちっ!」

2人が言い争っている間、草薙は3人の事を考えていた。

草薙「‥‥(ウェスカーと連絡が取れなくなった。まさか‥ウェスカーに何かあったのか?いや、ウェスカーに限ってあり得ない。アリスとマットも居無いと言う事は、3人は一緒に居るのか?)」

部屋に沈黙が続く。すると、扉がいきなり開いた。

(ガチャン!)

扉に向けて銃を構えたが、中に入ってきたのは、アリスとマットだった。

アリス「待って!撃たないで!」

スペンサー「早く扉を閉めろ!」

扉の向こうには、無数のゾンビが迫っていた。

アリス「お願い!みんな手伝って!」

扉から入って来そうになっているゾンビを押し返し扉を閉めた。

オカンポ「‥大丈夫か?」

アリス「‥逃げなきゃ。」

カプラン「よせ!そっちにもゾンビがいる。」

アリス「じゃ、コッチは?」

そう言うとアリスはレッドクイーンのある通路を指差した。

カプラン「‥‥行き止まりだ。クイーンの部屋に出口は無い。」

スペンサー「助けを待とう!特殊部隊の本部が救援を寄越すはずだ。」

スペンサーの提案に対して2人は黙ってしまった。代わりにシェイドが口を開いた。

シェイド「いや‥救援は来ない。」

オカンポ「わたし達が入って来た扉は後1時間もすれば、完全に閉じる。遅れたら出るのは不可能だ。」

スペンサー「そんなバカな‥じゃ俺達はここから一生出られないのか。」

草薙「会社にとって一番効率の良い処置は、研究所ごと地下に埋めてしまうことだからな。」

スペンサー「おいおい‥‥こんな地下に連れてきて、それを今言うのか?」

全員が意気消沈とアリスは立ち上がりクイーンの基盤の入ったバックを持ちクイーンのある部屋に向かった。


シェイド「おい、何処に行く?」

アリス「クイーンを再起動させる。」

オカンポ「仲間を殺した奴だぞ!」

アリス「それでも、逃げ道を知っているのは、彼女だけよ!」

スペンサー「シャットダウンした俺達に心良く教えてくれると教えてくれると思えないがな。」

アリス「それでも、わたし達にはこれ以外残された道はないの。」

草薙は自分の武装を確認しながら言い放った。

草薙「‥‥再起動させるなら、そいつの保護回路を無効にしておけ。」

シェイド「カプラン、保護回路を無効に出来るか?」

カプラン「今から無効にします。」

マットはそう言うと、クイーンの保護回路を無効にしていった。

カプラン「‥‥良しこれで、大丈夫だ。次過電流を掛ければ、保護回路が作動せずに回路が吹っ飛ぶ。」

(キュピーン!)

アリス「つっ!‥カプラン。」

カプラン「どうやら、電流でボードが損傷した様だ。」

クイーン「あーら。あなた達に此処に居るって事は、事態の収集が付かなくなったて事かしら?」

オカンポ「そいつをかせ!こいつを過電流で吹っ飛ばしてやる!」

クイーン「‥ちゃんと警告してあげたじゃない。」

オカンポ「ここで、何やってやがった!」


クイーン「研究と開発よ。」

マット「T-ウイルスてなんだ。」

クイーン「医学を揺るがす偉大的発明よ。しかも、軍事的利用で膨大な利益を生み出す事が出来る。」

マット「それと、化け物に何の関係が有る?」

クイーン「人間は死んでも成長をする。髪は伸びるし、爪だって生える。脳にも多少の電気信号が残っていてそれが消えるまでに数ヶ月掛かる。T-ウイルスは細胞の成育と電気信号に対して強い刺激を与える。まぁ、簡単に言うと肉体を蘇生させる。」

オカンポ「‥死人を生き返させるって事か。」

クイーン「完全にじゃないわ。感染者の初期症状は、全身の痒み・発熱・意識レベルの低下。その後、大脳新皮質の壊死に起因する、知性・記憶の欠如が起こる。そして、最も本能的な欲求で突き動かされるだけ。」

カプラン「その欲求ってのは?」

クイーン「それは「食欲。」あら、分かってるじゃない。あの人が特別視するだけの事は、有るわね。」

草薙「‥‥あの人とは誰だ。」

クイーン「教えてあげなーい。」

草薙「‥まぁいい。では、何故研究員を殺した?」

クイーン「それは、単純な話し、感染を防ぐため。T-ウィルスは非常に強い感染力を持ち、空気感染・水を汚染する事による経口感染・血液感染等、あらゆる経路で拡散する。

ただし変異性が高く、広がっていくうちに感染力が弱まる傾向にある。

基本的に空気感染を起こすのはウィルスが拡散した初期の段階だけ。

生物に感染した後は血液感染など感染者の体液が血液内に入ることで感染を広げる。

たとえそれが爪で引っかかれるなどの微量なかすり傷でも感染する。質問に応えたんだから、わたしからも聞いていいかしら?

何故わたしを再起動させたの?」

草薙「それこそ単純だ。わたし達に逃げ道を教えて欲しい。」

クイーン「断ったら?」

アリス「あなたに過電流をかける。」

クイーン「‥‥いいわ。教えてあげる。」

クイーンから脱出方法を聞き出した後、床にある扉を開けてハシゴを降りて行く。するとクイーンが電脳回線で草薙に話し掛けて来た。

《聞こえてるかしら?》

《‥何だ。》

《あの人について詳しく話す事はできないけど、貴方が知りたい情報を教えてあげる。レナードは現在T-ウイルスを開発していた研究室にいるわ。》

《‥その情報、有難く貰っておくわ。》

それだけ交わすと草薙はハシゴを降りて行った。



END



 
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