仮面ライダー エターナルインフィニティ
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第七十八話 機械との戦いその五
箒はシャルロットの顔を赤くさせた一夏にパスタを食べつつ不機嫌な顔で言った。
「少しいいか」
「何だよ、一体」
「わかっていることだが」
箒もわかっている、そして認めてはいる。
だがそれでもだ、こう言ったのである。
「もう少しだ、シャルロットの気持ちにも私のことにもだ」
「私って箒がかよ」
「そうだ、他の者のことも考えてだ」
それでだというのだ。
「周りを見て考えてくれるか」
「一体何を考えてなんだよ」
「全く、御前という男は」
「いや、何で言い合ってるのかな」
「わからないが」
食べることに専念していた剣崎と橘がここで双方の間に入った。
「まあ落ち着いて食おうな」
「折角のご馳走にワインだ」
「それなら食うことと飲むことを楽しまないと駄目だろ」
「お喋りはそれ位だ」
「いえ、お喋りではないですが」
箒は二人の言葉に少しバツの悪い感じになって返した。これで勢いが少しばかり削がれてしまっていた。
「全く、どういったものか」
「まああれだ」
千冬は中立を装って箒の側に立った。
「今は食べろ、いいな」
「わかりました」
「折角のパスタがのびる」
あくまで中立を装う。
「そういうことでだ」
「わかりました」
「一夏、御前もだ」
ここでも箒の側にいる。
「食べろ、黙ってな」
「わかったよ、じゃあさ」
「シャルロットも後でコーヒーを奢ろう」
今度はシャルロットの側に立つ。
「だから今は落ち着け」
「すいません、何か場を乱して」
「そういう話は程々にな」
「はい」
「気付かない者が一番問題にしても」
千冬は一夏を見ながら目だけで溜息をついた、そのうえでワインを一杯飲んでそれからまた言ったのである。
「今は英気を養うことに専念するか」
「結構飲むわよね、千冬さんって」
「飲むことは好きです」
こう栞に返す。
「ワインも他のお酒も」
「しかも強そうだけれど」
「自信はあります」
実際にそうだというのだ。
「ワインにしてもボトル三本は」
「いけるんだ」
「それなりに」
「凄いね、俺もワイン好きだけれど」
だがあくまでメインで飲むものはというと。
「やっぱり第一はね」
「それですか
「うん、牛乳だよ」
こう言いながらまたその牛乳を飲む。彼が飲む牛乳は瓶だ、それを一気に飲んでそれから千冬に話すのである。
「これが一番なんだよね」
「大蒜の匂いは消えますね」
楯無はパスタの中の大蒜との兼ね合いから言った。
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