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仮面ライダー エターナルインフィニティ

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第七十七話 操者の弱点その十五

「この人達は半端じゃなく特別だから」
「ううん、大丈夫かな本当に」
「不安になってきたな」
 一夏も箒もやり取りからこう思いだした。
「この人達と一緒で」
「果たしてな」
「戦闘力はあるから安心してね」
 栞がここでこう言った。
「騙されやすいけれどね」
「とりあえず騙されたら近寄らなかったらいいよ」
 上城が言うその際の解決案はこうしたものだった。
「勝てないし厄介だからね」
「わかりました。ではその時は」
「そうさせてもらいます」
 本気で言う二人だった。こうした話もしてだった。
 一行は虎太郎が振舞う料理を食べることになった、ここでさらにだった。
 箒が出て来てこう虎太郎に言った。
「ではお手伝いさせてもらいます」
「あっ、君お料理も出来るんだ」
「はい、少々」
 実際は少々どころではない。
「嗜んでいます」
「そうなんだ、それじゃあアシスタント頼めるかな」
「はい」
「私も出来るよ」
「私もです」
 今度は鈴音とシャルロットだった。
「だからお手伝いさせて下さい」
「いいですか?」
「大人数の料理になるしね」
 虎太郎は二人にもまずはこう返した。
「それに食べる人も多いし」
「はい、それなら」
「私達も」
「うん、頼むよ」
 是にと二人にも言う、イーリス達も名乗り出たが同じ返事だった。だが最後にセシリアが名乗り出るとこれがだった。
 一夏も他の面々も慌ててそのセシリアに言った。
「いや、御前はいいから」
「休んでいてくれ」
 こう言うのだった。
「俺も手伝うからさ」
「人手は足りているぞ」 
 身体を掴んで今にも縛りそうな雰囲気での言葉である。
「だからな」
「止めてくれない?」
「お願いだから」
 こう言って何とかセシリアを止めようとする、だが。
 三輪がここでこんなことを言ったのである。
「そんなに酷いの?セシリアのお料理って」
「イギリス人です」 
 箒がこう返す、真剣な面持ちで。
「それだけでおわかりですね」
「ああ、そういうことね」
「しかもセシリアは貴族です」
 そのご令嬢だというのだ、実際は苦労もしてきているが。
「こうしたことはこれまでは」
「わかったわ。これでも危険には敏感だからね」 
 仮面ライダーとしての戦いで培ってきたものの一つだ、三輪もそこから察してそのうえで言ったのである。
「任せるわ」
「はい、そういうことで」
「サンドイッチを作りますの!」
 セシリアは周りに掴まれながらももがいて言う。
「それにシチューとフィッシュアンドチップスも!」
「だからいい!」
「大人しくしてくれ!」
「大変だな、あっちも」 
 禍木も見ていて唖然となっている。
「世の中本当に色々な人がいるもんだな」
「全くだな」
「凄い人間が多いよな」
 橘と剣崎もこんなことを言う。
「しかしどんな料理かな」
「見てみたくもあるか?」
「後悔しても知りませんよ」
 ラウラはそのセシリアを止めながら二人に顔を向けて告げた。
「凄まじいですから」
「そうか、それならな」
「俺達も遠慮するよ」
「そうして頂くと何よりです」
 ラウラは二人に真顔で返してそうしてだった。
 セシリアは何とか止めた、そのうえでようやく虎太郎の料理となった。料理一つをするにも騒ぎになる面々である。


第七十七話   完


                         2013・2・12 
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