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スーパーヒーロー戦記

作者:sibugaki
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第66話 太陽の子、その名はRX

 
前書き
 これは、小さな出会いと大きな戦いの物語。眼の前に聳え立つはとても大きく、そしてとても強い闇。その闇が、世界を飲み込もうとした時、小さな命の炎はかき消される。それでも、闇が世界を覆おうとしても、人々の頭上に輝く太陽がある限り、小さな火はやがて大きな炎となって闇を振り払う。




スーパーヒーロー戦記……ぶっちぎるぜ! 

 
 意識が徐々に戻って来る。つんと体中に塩の香りと磯の香りが鼻についた。目覚めると其処は自然に出来た洞窟であった。塩の香りがするのはその洞窟から海が近いからであった。

「私……生きてるん?」

 未だに不思議であった。守護騎士達が突如敵対し、更にその猛攻から自分を守ってくれた親友諸とも海の底へと沈められた。バリアジャケットを纏っていても海底では何の意味もない。てっきりあのまま溺死しているかと想ったが、どうやら助かったようだ。
 だが、それは自分だけなのか? あの時身を挺して守ってくれた親友はどうなっているのか? まさか……
 悪い予感が頭を過ぎった。すぐさま頭を振りその考えを跳ね除ける。弱気になっては駄目だ。それでは本当にそうなってしまう。自分自身にそう言い聞かせながら、はやてはおぼつかない足で立ち上がった。
 魔力が覚醒したお陰かまだぎこちないが二本の足で立てるようになった。恐らく夜天の書の中に居る先代世紀王のお陰でもあろう。

「あ!」

 立ち上がって数歩も歩かない場所。其処になのはは眠っていた。所々擦り切れたボロボロのバリアジャケットを纏い洞窟の岩肌を寝床に横になって眠っていたのだ。
 そっと彼女の元に近づき手を添えてみる。微かに温もりと脈は感じられた。死んではいない。どうやら二人共助かったようだ。
 安堵するはやて。だが、何時までも安心してはいられない。此処が何処なのか? そして、此処は果たして安全なのか? それらを知らなければならない。

「見た感じ只の洞窟みたいやけんど」

 何だろうか。この洞窟からは何処か暖かみを感じる。本来ずぶ濡れでこんな潮風の当たる場所に寝ていたら寒さに震える筈だ。だが、此処ではそんな事を感じさせない。寧ろ温かい位だった。

「んぁ、もう目が覚めたのか~」

 何処か間延びした声が聞こえてきた。それは洞窟の奥の方からだった。最初に見えたのは影であった。微妙に長く伸びた姿からは余り全体像が想像出来ない。次に出て来たのはその姿形であった。その声の主は正しく全体的にクジラをモチーフとした怪人であった。
 一瞬、はやては驚いた。まさかこんな所に怪人が。だが、そこで妙な引っ掛かりを覚えた。「もう目が覚めたのか?」
 普通怪人であれば眠っている隙をついてトドメを刺す筈だ。だが、この怪人はそれをしなかった。そこら辺りでこの怪人には敵意がないのだと実感出来た。

「私等を助けてくれたんはあんたなん?」

 試しにはやては問い掛けた。その問いにクジラの怪人は首を横に振った。

「おいらが来た頃にゃあんたら二人がこの洞窟近くまで来てたんだ~。おいらはあんたらを冷えないようにこの洞窟で寝かせたんだ~」

 相変わらず間延びした声だが言ってる事は良く分かった。どうやら漂着した二人を此処まで運んでくれたようだ。

「ほんまにあんがとなぁ。あんたが居らんかったら私等今頃風邪ひいとったわ」
「良い。おいらもあんたらじゃなかったらほっといてた。あんたからは懐かしいあの人の匂いがしたから助けたんだ~」
「あの人?」

 何だろう? ふと、はやては自分の肌の匂いを嗅いでみた。特に変わりはない。多少塩臭いのを覗けば特に汗臭いなどは感じられない。

「な、なぁ、それって誰なんや?」
「先代世紀王様だ~。おいら、先代世紀王様が好きだっただ~」

 その言葉にはやては気づいた。そうか、今私の中には先代世紀王が居る。その匂いをこの怪人は嗅ぎ付けたのだ。

「先代世紀王様はとっても優しいお方だっただ~。おいら達怪人一人一人にもとても親切にしてくれただ~」
「そないに先代世紀王さんは優しい人やったんやね」
「んだ。おいらも先代世紀王様に創世王になって欲しかっただ~」

 遠い目を見ながらクジラ怪人はそう言った。ゴルゴム内では怪人は基本使い捨てと言われており上級幹部達。即ち三神官達からも駒の様に扱われるのが極当たり前であった。
 だが、そんな中で先代世紀王だけは違っており、怪人達にとても優しかったと言う。その優しさをこのクジラ怪人は覚えていたのだ。

「それよか、なのはちゃんはどないなんや? 結構時間経つのに全然目ぇ覚まさへんねやけど?」
「多分目は覚まさないだ~」
「な!」

 それは以外な言葉であった。恐らく、今はやてが最も聞きたくない言葉だ。

「なんでや? 何でなん?」
「此処まであんたを連れてきたのはその子だ~。あんたはずっと気を失ってた上に魔力が無くなってて危険な状態だっただ~。だから、その白い子が自分の持ってた魔力を全部あんたにあげたんだ~」
「そ、それって……」

 なのはははやてが気を失っている間中ずっと彼女を守っていたのだ。深海からはやてを抱えて此処まで泳ぎ、更に魔力の低下により弱っていた彼女の為に自分自身の残っていた僅かなリンカーコアを全てはやてに与えたのだ。リンカーコアと言えば生命エネルギーとも言える存在。それを全て抜き取ると言う事は死を意味する。
 なのはは命がけではやてを助けた事になる。
 はやては涙ぐみ、そっとなのはを抱き締めた。傷つき、ボロボロになりながらも他人の為に必死になった。その結果がこれだ。折角親友になれたのにその親友が自分の為に命を投げ出した。その事実がとても悲しかったのだ。

「その子、あんたの大事な人だったんか~」
「私の親友やったんや……出会いは偶然やったんやけど、私にとってとっても大事な親友やったんや」

 はやてにとってなのはは唯一の親友であった。足が不自由で家族も居らず、通院生活をしていても苦痛であった。そんな時偶然知り合ったのがなのはであった。同じ病院に居たのだが、そのお陰で互いに話が合い、何時しか親友の様な関係となれたのだ。だが、そんななのはも今では何も言わない。何も答えてはくれない。只、眠ったままだ。

「クジラさん、なのはちゃんは、このまま目ぇ覚まさんのやろうか?」
「まだ熱もあるし脈もある。別に死んだ訳じゃないんだな~。でも、目を覚ますかどうかは分からないんだな~」
「さ、さよかぁ」

 半分安心して、半分落胆した気持ちであった。幸いな事と言えばなのはが死んではいない事であったからだ。だが、どの道暫くは身動きが出来ないのは事実である。仲間達は居なくなり、はやて自身未だ自由に動けないのが現状だ。





     ***




 ブラックサンこと、仮面ライダーBLACKを倒したシャドームーンは清清しい気持ちで玉座に座っていた。これで次期創世王はシャドームーンとなった。その充実感で胸が一杯だったからだ。

「次期創世王様、おめでとう御座います」

 ダロムを筆頭に怪人達が揃ってシャドームーンの前に跪く。正にその光景は圧巻であった。これだけの者達が私に付き従う。私の意のままに動く。私の命令に従う。何と素晴らしい事か。

「フフフ、良い気持ちだ。これが次期創世王と言うものか」
「その通りで御座います。シャドームーン様」
「うむ」

 頷き、シャドームーンは満足気に玉座にくつろいでいた。だが、何時までもくつろいでる訳にはいかない。侵略同盟と言う名目の元幾多の組織と手を組み邪魔者を一掃出来たは良し、だが、その後はその侵略同盟を片付けてこの世界をゴルゴムだけの世界にする必要がある。

「まだまだやるべき事は沢山あるようだな」
「ご心配なく、その為にも我々が居ます」

 隣で声が響いた。見れば其処には四人の騎士達が居る。守護騎士、ヴォルケンリッター達だ。こいつ等は元々ゴルゴムが作り上げた存在。故にシャドームーンの命令には絶対服従するようにプログラムされている。今ではこの四人はシャドームーンの忠実な手駒となっていた。

「頼もしい限りだ。む!?」

 突如、シャドームーンの脳裏に何かが入り込む感覚を感じた。創世王である。

【シャドームーンよ! 今のお主はまだ完全な創世王ではない。ブラックサンの体からキングストーンを抜き取るのだ。そうしなければ貴様は不完全な創世王のままだ】
「ちっ、面倒な事だ。まぁ良い」
「どうかなさいましたか?」
「面倒毎が増えた。お前達にまた一働きして貰う」

 シャドームーンが立ち上がり怪人達を見た。

「聞け、怪人達よ! 私が完全な創世王となる為に、死んだブラックサン、嫌、仮面ライダーBLACKの遺体を持って来い! 持って来た者をこの私の片腕とする」
【おおおおおおおおおおおおおおおお!】

 その言葉に三大怪人達ですら躍起となった。シャドームーンの片腕となれるのは怪人にとって誇りでもある。すぐさま怪人達が総出で仮面ライダーBLACKの遺体を捜す為に出動した。

「お前達は未だ生きているであろう管理局とその仲間達の残党狩りを命じる。一人残らず消せ!」
「承知しました。シャドームーン様」

 命を受け、守護騎士達四人も飛び立った。後に残ったのはシャドームーン只一人である。

「もうすぐだ、もうすぐ私は完全な創世王になれる。フフフ……ハハハハハハハハハ」

 誰も居ない薄暗い玉座の間にシャドームーンの乾いた笑い声が響いたと言う。




     ***



「こ、光太郎兄ちゃん!」

 はやての前に居たのは石台の上に寝かされた南光太郎こと仮面ライダーBLACKの姿があった。どうやら、海中に居たのをクジラ怪人が此処まで運んできたと言う。

「クジラさん、光太郎兄ちゃんは?」
「残念だけど……ブラックサンは既に死んでるんだな~」

 それは一番聞きたくない言葉であった。南光太郎は死んだ。もう目覚める事はない。それははやてが孤独になった事をあらわしていた。

「嫌や、そんなん嫌や、光太郎兄ちゃん! 起きてな、光太郎兄ちゃあああああああああああああん!」

 動かなくなった光太郎の亡骸にすがりつき、はやては声を挙げてないた。両親をゴルゴムに殺され、叔父もまた毒牙に掛かり、今また、義理の兄までもが殺された。その事実がはやての心を激しく痛めつけた。そんな時であった。

「ただ、救える方法はあるんだな~」
「え? ほんまなん!」
「命のエキスって言うのがあるんだな。それを使えばもしかしたらライダーを生き返らせられるかも知れないんだな~」

 光明が見えた。それを使えばもしかすれば南光太郎を、仮面ライダーBLACKを生き返らせられるかも知れないと言う。

「おいらはその命のエキスを作るんだな~。だからその間は此処から出たら駄目なんだな~」
「うん、お願いな、クジラさん」

 クジラは頷き、大海原へと繰り出して行った。命のエキスを作る為に、そして、再び仮面ライダーBLACkを立ち上がらせる為に。
 だが、その間にも、ゴルゴムの魔の手が着々と迫っている事にこの時未だ誰も気づく事はなかった。




     ***




「まだブラックサンの遺体は見つからないのか?」
「駄目ね。方々を尽くして探させているけれど一行に見つからないわ」
「急がなければ他の奴に見つけられてしまう」

 三大怪人は焦っていた。どの怪人達も躍起になって仮面ライダーBLACKの遺体を捜している。このままでは見つかるのも時間の問題だ。

「待てよ!」
「どうした、バラオム?」
「我等海の一族には死者を生き返らせる命のエキスと言うのがある。もしかしたら……」
「だが、それを知っているのは海の怪人だけだろう? それがどうしたのだ」
「それが、此処最近クジラ怪人が姿を見せないのだ。それに、奴は現創世王よりも先代世紀王様に忠誠を誓っていた。奴ならば裏切る危険性がある」

 それは由々しき問題であった。一刻も早く見つけ出さなければ再び仮面ライダーBLACKが障害となる危険性がある。

「場所は分かるか?」
「心配するな。場所なら分かる。私についてこい」

 三大怪人は急いだ。全ては仮面ライダーBLACKの体にあるキングストーンを奪い、シャドームーンを次期創世王にする為。




     ***




「これでどうだ~」

 クジラ怪人が作った命のエキスが仮面ライダーBLACkに注がれる。かすかな光が彼の体を包み込んでいく。だが、それもやがては消え、それでも彼は目を覚まさなかった。

「これで5度目、何でなんや? 何で目を覚ましてくれへんのや?」
「何度でもやるんだな~。おいらは諦めないんだな~」

 クジラ怪人はそう言い再び命のエキスを作りに外へと繰り出した。だが、其処に居たのは三大怪人の姿であった。

「あ、お前達は!」
「やはり貴様だったか、クジラ怪人! この裏切り者!」

 バラオムが怒号を上げる。最悪の場面であった。よりにもよってこんな所を見つけられるなんて。

「だが、貴様のお陰でブラックサンが見つかった。大人しく差し出せば命までは取らん!」
「嫌なんだな。お前等はこの海を埋め立てて汚すつもりなんだな~」
「聞いてたのか? あの時の話を!」

 それは、三大怪人になって間も無くの頃であった。来るべきゴルゴムの世界征服をした暁に建設するゴルゴム帝国の為にも、不要な人間の文明をどうするか検討していたのだ。そして、その際に出された決断は、文明の全てを海に捨てる事であった。それは、海から生まれた怪人達の住処を奪う事に他ならない。

「おいらは嫌なんだな~。おいら達の住処を奪うなんて、絶対に許せないんだな~!」
「所詮は先代世紀王に甘やかされた怪人か。貴様の様な軟弱な怪人など我等ゴルゴムには不要だ! 即刻処刑してくれる!」

 ダロムの号令により一体の怪人が現れた。サイの頭部を模した怪人であった。

「サイ怪人よ! その裏切り者を処刑しろ! そして中に居るブラックサンの体からキングストーンを取り出せ!」

 大怪人の命を受け、サイ怪人はその鋭い角を突き出して突進してきた。海の怪人であるクジラ怪人ではそれを避ける事など出来ず、クジラ怪人のドテッぱらにその鋭い角が深く突き刺さってしまった。

「あぐうぅぅぅ!」
「馬鹿な奴め。所詮先代世紀王などに次期創世王の資格などなかったのだ! それを何時までも引きずる軟弱な貴様などに我等栄光あるゴルゴム帝国の一員の資格はない!」

 突き刺さった角にクジラ怪人の血液が滴り落ちる。それを見たサイ怪人はクジラ怪人を地面に叩き付けた。

「ちっ、俺様の自慢の角が血で汚れちまった。薄汚い血だぜ」
「何をしているサイ怪人! さっさとトドメを刺せ!」

 大怪人の命を受けサイ怪人がクジラ怪人に近づく。

「クジラさん!」

 そんな時、外の騒ぎを耳にしはやてが外に出て来た。

「ぬ、貴様はなり損ないの世紀王! まさか貴様まで此処に居たとは!」
「丁度良い、なり損ないの世紀王と先代世紀王。それらを一辺に片付ける事の出来る良い機会だ!」
「サイ怪人よ! そんな死に損ないなど放っておけ! まずはあのなり損ないの世紀王を片付けろ!」

 サイ怪人の狙いがクジラ怪人からはやてに代わる。だが、その時サイ怪人の足をクジラ怪人が掴んだ。

「邪魔するな!」
「やらせないんだな~! あの子の中には先代世紀王様が居るんだな~」
「そんなに先代の下に行きたいか? だったら一足先に地獄へ行け!」

 サイ怪人のトドメの一撃がクジラ怪人に突き刺さった。その一撃はクジラ怪人の命を刈り取るには充分な程の物であった。

「あぁ、クジラさん!」
「ふん、馬鹿な奴だ! 先代世紀王などに付き従うからこうなるのだ! 次は貴様だ、なり損ないの世紀王!」

 はやての眼の前にはあの優しかったクジラ怪人が骸となって横たわっていた。自分達を助けてくれただけでなく、光太郎を助けようと必死になってくれたあのクジラ怪人が無残にも殺された。その現実がはやての眼の前に横たわっていたのだ。

「酷い! なしてそないな事をするんや! 私達が一体何をしたって言うんや!」
「意味などない! 貴様等は我等ゴルゴム帝国に不要の存在。だから排除するだけの事だ!」
「そないな事の為に……許さへん! 私はそんなゴルゴムを絶対に許さへん!」

 胸の内に湧き上がる怒りを胸にはやてはデバイスを手に立ち上がる。例え今の自分には彼等に対抗する力がないとしてもクジラ怪人の無念を晴らさないでは居られない。その純粋な気持ちがはやての中で沸きあがってきたのだ。

「何が許さないだ! 貴様のようななり損ないの世紀王など不要。貴様のキングストーンもまた少しの足しになるだろう! 我等が次期創世王シャドームーン様の為に、その命を差し出すが良い!」
「取れるもんなら取ってみぃ! 私のこの命は私だけのもんや! 誰にも渡さへん!」

 そうだ、この命は、八神はやての命は八神はやてだけの物だ。その大切なたった一つの命を悪の手に渡す訳にはいかない。例え勝てないとしても、最後の最後まで足掻きぬいて見せる。
 そんな時であった。背後から瓦礫を打ち砕く轟音が響いた。何事かと全員の視線が其処へ向けられる。其処から現れたのは、黒い体を持つ仮面の戦士であった。

「こ、光太郎兄ちゃん!」
「ブラックサン! まさか、生き返ったのか!」
「その通りだ! お前達からこの青い星を守る為なら、俺は何度でも蘇る! そして、この命ある限り、俺は大切な仲間達を、家族を守りぬく!」

 固い決意と共に仮面ライダーBLACKは蘇った。クジラ怪人の懸命な努力とはやての必死の叫びを胸に仮面ライダーBLACKは蘇ったのだ。
 だが……
 形勢は相変わらず不利な物であった。眼の前に立つのは、あのアースラ隊を圧倒的に退けたゴルゴム三大怪人達。そして彼等が持ち出した恐るべき怪人、サイ怪人であった。

「ブラックサン、貴様から来てくれたのは好都合。貴様を倒しキングストーンを貰い受ける!」
「この命を貴様等悪に利用させはしない! 行くぞ、はやてちゃん!」
「うん!」

 激闘が開始された。仮面ライダーBLACKがその手足を、体を使い接近戦を挑み、はやてがそれを遠距離から援護する。だが、それでも四対ニの差は、そして、大怪人達の強さを覆す事は出来なかった。そして、サイ怪人もまた強かった。今までの怪人よりも、パワー、スピード、それら全てが勝っていたのだ。
 何時しか、二人は追い詰められていく。二人の体には生傷が増え、二人から立ち上がる気力さえも奪っていく。

「つ、強い……これがゴルゴムの大怪人の力」
「今更我等の強さを知った所で手遅れよ! 貴様等のキングストーンは我等ゴルゴムが頂く。そして、この星は我等ゴルゴム帝国の物となるのだ! サイ怪人よ、このくたばり損ない共にトドメを刺せ!」

 サイ怪人の魔の手が二人に迫る。この二人もまた、クジラ怪人と同じ運命を辿る事となるのだろうか? だが、その時! そう、その時だったのだ。
 今まで暗雲に覆われていた筈の空がほんの一瞬だが晴れ、其処から眩いまでの太陽が姿を現した。

「な、何故だ? 永遠に晴れぬ筈の暗雲が……」
「これは……」

 割れ目から現れた太陽の輝き。そして光。それらが仮面ライダーBLACKに降り注いだ。仮面ライダーBLACK,そして、彼の中に埋め込まれたキングストーンが、その光を一身に浴びた時、それは起こった。突如、BLACKの体が眩い閃光に包まれたのだ。

「な、何だこの光は?」
「ま、前が見えん!」

 三大怪人も、そしてサイ怪人もその光をまともに見る事は出来なかった。だが、はやては違った。

「なんやろ、この光……とても温かい……何か、心地良ぇなぁ」

 その光は、正しく命の光であった。生きる者全てに平等に降り注ぐ太陽の輝き、その輝きが、今、仮面ライダーBLACKに新たな力を与えたのだ。
 閃光が晴れた時、其処には仮面ライダーBLACKの姿は何処にもなかった。その変わり、其処には全く別の、誰も知らない仮面ライダーが其処に居たのだ。

「な、何だ貴様は! 貴様はブラックサンではない!」
「そうだ、俺はもう、ブラックサンでもなければ、仮面ライダーBLACKでもない!」

 謎のライダーは歩み出た。その一歩一歩に力強さが感じられた。熱が感じられた。そしてその体からは今までに無い程の凄まじいパワーが感じ取れたのだ。そのパワーを胸に、ライダーは名乗った。自分の名を。新たな戦士となったその名前を。

「俺は太陽の子、仮面ライダー! BLACK RX!」

 




      ***




 あ、RXだとぉ!
 ダロムは目の前に現れた謎の仮面ライダーの名を今また思い出していた。仮面ライダーBLACK RX。そのライダーは確かにそう名乗ったのだ。
 信じられなかった。あのブラックサンが、仮面ライダーBLACKが突如一瞬ではあったが、暗雲の間から顔を出した太陽の光を受けただけで、たったそれだけであそこまで劇的に姿が変わってしまったのだから。

「ふん、何がRXだ! 所詮はこけおどしの子供騙し。我等の圧倒的力の前にブラックサンが見せた最後の足掻きよ!」

 バラオムには分からないようだ。あのRXから溢れ出る力に。それは圧倒的な程の量の力であった。もしかしたら、この場に居る自分達だけでは勝てないのでは? そんな錯覚さえ起こすほど、ダロムの前に立つそのライダーの力は圧倒的であったのだ。
 勝てない。それがダロムの答えであった。
 今の我々の戦力ではあのライダーに打ち勝つ事は出来ない。此処は一旦引いて態勢を立て直し、しかるべき戦力で望むしかない。あのライダーには我等ゴルゴムの全戦力を投入しても果たして勝てるかどうか怪しい。
 嫌、もしかしたらあのシャドームーン様でも打ち勝てない存在になってしまったのかもしれない。

「どうしたのだ? ダロムよ」
「バラオム、ビシュム、此処は引くぞ」
「な、何を言っているのだダロムよ? 戦力的には我等が圧倒的有利、我等が不利な状況など何処にもないだろう?」

 バラオムには分からないのだ。数の問題ではない。あのライダーはその差をあっさりと覆せる程の力を有していると言う事を。
 そして、それはビシュムもまた同じであった。

「バラオムの言う通りよ。たかが姿が変わった程度で何を恐れているの? それとも此処に来て臆したのかしら?」

 何とでも言うが良い。貴様等には分からないのだろう。奴には今の戦力ではとても足元にも及ばないと言う事実に。





 はやては己が目を今一度擦ってそれを見た。目の前に立っていたのはあの仮面ライダーBLACKではない。全く別のライダーなのだ。そのライダーは確かに名乗った。
 仮面ライダーBLACK RX ……と。

「も、もしかして……光太郎兄ちゃんなん?」
「勿論だよはやてちゃん。俺はこの通り姿は変わったが、その中に居るのは、紛れも無く南光太郎だよ」

 その声は忘れもしない。姿形が変わっても、はやてが大好きな義兄は変わらなかった。南光太郎であったのだ。それを知ったはやてに安堵の笑みが浮かぶ。
 良かった、光太郎兄ちゃんだ! あの優しい光太郎兄ちゃんのままだ!
 そんな思いが全身を駆け巡ったのだ。
 突如、雄叫びが聞こえた。サイ怪人が咆哮したのだ。その後ろからは大怪人バラオム、ビシュムが迫る。
 だが、ダロムだけはたじろいでいた。こちらに攻めて来ようとはしていない。一体どうしたと言うのだろうか?

「はやてちゃん、君は此処に居てくれ。俺一人で奴等を倒す」
「って、一人で大丈夫なん?」

 聞き返してみたが、だからと言って今のはやてに果たして奴等に立ち向かえるだけの力があるのか? 
 全身生傷だらけとなってしまい、今まだ立ち上がるだけの力のない自分に、あの凶悪な怪人達と戦えるのか?
 悔しいがそれは出来なかった。今の自分には奴等と戦う事は出来ない。悔しいが光太郎の言う通りだった。
 ふと、光太郎がこちらを振り向いた。

「大丈夫さ、僕は負けない。この新しいライダーはどんな悪にも負けないんだ!」

 拳を握り締めて力強く行って来てくれた。その言葉は何よりもはやての心に強く響いてきた。力強く、頼もしい言葉であった。その言葉を言った後、南光太郎こと仮面ライダーBLACk RXは歩み出た。
 何も知らない者がその戦いの光景を見れば無謀な戦いと言うだろう。戦力差は三対一。しかも相手は幹部クラスの力を持つ大怪人も居る。だが、今のライダーにはその戦力差すら覆せる程の力を秘めているのだ。




 サイ怪人は怒っていた。三大怪人達に呼び出されてからと言うもののケチのつきっぱなしだったからだ。
 クジラ怪人には幾度も邪魔され、ブラックサンは蘇生し、そしてい今また新たな姿となって目の前に現れた。全く面倒な話だ。

「けっ、姿が変わった位で勝ったつもりなのか? おめでたい奴だ。その鼻っ柱をへし折ってやる!」

 サイ怪人は唸りを挙げた。地面を蹴り、雄雄しきその角をライダーのドテッ腹に突き刺す為に力を込める。今までこの突進を受け止められた者は居ない。そしてそれはこれからもだ。

「聞け、ゴルゴム怪人達! お前達の非道によって死んで行ったクジラ怪人、そして苦しめられてきた人々の怒りと悲しみ、それら全てを俺が叩きつけてやる!」

 何をほざいている。それをする前に俺の突進で全てが片付く。
 RXの言葉など無視し、サイ怪人は突進してきた。猪突猛進とは正にサイ怪人にこそ相応しい言葉だ。一直線に突進し、全てを粉砕する強力さ。それがサイ怪人だ。
 だが、その言葉は返上せねばならない。何故なら、今正に、その突進は止められてしまったからだ。

「なっ、馬鹿な!」

 サイ怪人は戦慄した。自慢の突進を、今まで誰も止められなかったこの突進を、幾多の戦場を勝ち抜いたこの突進を、そのライダーはいとも容易く受け止めてしまったのだ。それも、腕一本で。
 サイ怪人の目に映ったそのライダーの姿が変わっていた。今までの黒いライダーから一変し、今目の前に映っていたのは黒とオレンジの色合いを持った別のライダーであった。どう言う事だ? こいつはRXじゃない。

「き、貴様……一体何者だ?」

 サイ怪人は叫んだ。貴様は一体何者だ? 何故、俺の突進を片手で受け止められる。それが知りたかったのだ。答えが帰って来たのはほんの数秒後だった。だが、その数秒がサイ怪人には数分にも思えた。

「俺のこの姿はクジラ怪人の、そして多くの人々の悲しみの姿だ。俺は悲しみの王子、その名はロボライダー!」

 そう名乗るなり、ロボライダーは軽々とサイ怪人を持ち上げた。それもあの突進を受け止めた片手だけでだ。
 信じられなかった。サイ怪人の胸中は正しくそれであった。今まで自分をこうも軽々と持ち上げた者は居ない。だが、その存在は今目の前にこうして現れたのだ。
 ブルル!
 突如、サイ怪人は自分が震えている事に気づいた。サイ怪人の本能が悟ったのだ。この新しいライダー、仮面ライダーBLACK RXには自分がどんな事をしても勝てないと言う事を。
 だが、そんな事は一瞬の気の迷いに過ぎない。戦いは最後に勝てば良いのだ。すぐさま地面に降り立とうとサイ怪人はロボライダーの頭上で激しく暴れた。

「うおおぉぉぉぉ!」

 そんな時、ロボライダーは雄叫びをあげながらサイ怪人を遠くへと放り投げた。突如投げられたサイ怪人は全く反応出来ず無様に地面に倒れる。

「おのれ、この俺様に恥じをかかせやがって!」
「ゴルゴム怪人、俺はお前達を絶対に許さない!」

 そう言うなり、ロボライダーの手には一丁の銃が握られていた。その銃は突如ロボライダーの手に現れたのだ。そして、その銃を握り締めて銃口をサイ怪人へと向ける。

「受けてみろ! ボルテックシューター!」

 ロボライダーの持たれた銃から強力なエネルギー弾が放たれた。そのエネルギー弾はサイ怪人に直撃し、スパークし爆発した。その爆発したエネルギーはサイ怪人の巨体を軽々と吹き飛ばし、再び無様に地面に倒す。即座に立ち上がろうとするが、その体は全く言う事を利かない。そんなサイ怪人に向かい銃口を向けたままロボライダーが迫って来る。
 そんな時、突如上空から真空の刃がロボライダーを切り裂いた。

「むっ!」
「調子に乗るのはおよしなさいRX! 貴様如きに私達を倒せる事は出来ないのよ!」

 真空の刃を放ったのはビシュムであった。その蝙蝠の様な翼からそれを放ったのだ。全く、大怪人ってのは凄まじいものだ。あのロボライダーを退かせたのだからな。
 そして、その隣にはもう一人の大怪人ことバラオムも立った。

「行くぞRX! 貴様を倒し、キングストーンをシャドームーン様の下へ!」

 今度は二大怪人が相手だ。流石のRXもあの二人が相手ならば適うまい。そう思っていたサイ怪人。だが……

「バラオム、ビシュム! この次に見せる姿は、クジラ怪人の、そして多くの人々の怒りの姿だ!」

 そう言った後、今度はまた別の姿へと変わった。先ほどまで黒とオレンジの姿であった筈のロボライダーから今度は全身青で統一されたスマートな外見のライダーへと変わったのだ。

「俺は怒りの王子、バイオライダー!」
「なっ、姿が変わっただと!」

 その光景を見た大怪人達は勿論、サイ怪人もド肝を抜かれた。眼の前で姿が突如として変わったのだ。このRXには他形態への変身機能を持っているようだ。そして、そのバイオライダーの真価が発揮されたのはそのすぐ後であった。

「行くぞ、ビシュム!」
「えぇ、私達二人でならば!」
「バイオアタック!」

 突如、バイオライダーの姿が青い液状へと変わった。宙空を駆ける青い液体は猛スピードで二人の大怪人に迫り、そしてその二人を容易く吹き飛ばしてしまった。
 無様に倒れる二人の大怪人の前にバイオライダーは雄雄しく立っていた。まさか、あの大怪人が倒されるなど、有り得ない話だ。
 サイ怪人は戦慄を覚えた。このライダーには俺達ゴルゴム怪人が総力を結集して当たっても勝てないかも知れない。だが、そのバイオライダーは今大怪人達に目が行っておりこちらには気づいていない。今なら背後から奴を倒せる筈だ。

「隙を見せたなRX!」

 此処ぞとばかりに渾身の突進を駆ける。幾ら強くても背後からの奇襲には対抗出来まい。背後から突進を仕掛けたサイ怪人の強靭な角がバイオライダーの背中を貫く。正にその瞬間であった。突如バイオライダーの姿が液状となり目の前から消えてしまったのだ。
 しまった! バイオライダーにはこの能力があったのを忘れていた。
 自分自身の忘れっぽさに毒づくサイ怪人。だが、その時背後に気配を感じた。
 恐る恐る振り返った。其処に居たのはこちらを睨むバイオライダーであった。その手には一本の両刃の剣が握られていた。

「あ、RX!」
「受けてみろサイ怪人! クジラ怪人の仇だ! 切り裂け、バイオブレード!」

 上段に構えた後、白銀の剣、バイオブレードの一閃がサイ怪人を両断した。脳天から一気に突き抜け、地面に刀身が激突する。その直後、サイ怪人の強大な体が二つに分かれ、そして地面に倒れた。圧倒的であった。その圧倒的な力の前にサイ怪人は倒されたのだ。





 サイ怪人を倒したRXはその姿を元の姿に戻し、二人の大怪人の前に歩み出た。その大怪人達と言えば、今ようやく力の差を理解したのか退き始めている。

「バラオム、ビシュム! 俺はお前達を許さない!」
「おのれ……RXめぇ」

 悔しそうに声を挙げるバラオム。ビシュムもまた同じであった。悔しさが顔から滲み出ている。だが、この差はどうにも出来ないのだ。
 RXが一歩ずつ踏み出す度に大怪人達が一歩ずつ下がる。その繰り返しが眼の前で行われていた。

「来い! 大怪人」
「調子に乗るな! RX」
「私達二人の死力を尽くして、貴様を倒す!」

 覚悟を決めたのか、バラオムとビシュムは向ってきた。バラオムは地上から、ビシュムは空中からそれぞれRXに迫る。だが、RXは微動だにしない。例え目の前に幾千万の敵が立ち塞がろうとも、その燃え上がる闘志は揺るがないのだ。そして、その闘志の篭った必殺技が今、炸裂する。

「お前達ゴルゴムを滅ぼすのは、この俺の……俺の怒りと悲しみだ!」
 
 刹那、RXが空高く飛翔した。その高さはBLACKの時よりも高い。瞬く間にビシュムと同じ高度にまで飛翔したのだ。

「ヒッ!」
「RXキィィィック!」

 驚愕したビシュム目掛けてRXの両足による渾身のキックが炸裂した。その一撃はビシュムの華奢な体を粉砕し、地面に叩き付ける。

「ビ、ビシュム! おのれえええええええええええええええ!」
「次は貴様だ、バラオム!」

 大地に降り立ったRXがその黒き手を天に翳し、叫ぶ。光り輝く刀身を持つ必殺の剣を、その名を彼は叫んだ。その名は……

「リボルケイィィン!」

 RXの腰のベルトからそれは現れた。白銀の柄から現れたるは太陽の如く光り輝く剣であった。その剣を手に持ち、バラオムへと駆ける。

「うおおぉぉぉぉぉぉ!」

 RXが雄叫びを挙げた。リボルケインの光の刃がバラオムを刺し貫く。剣は腹部に突き刺さり、そのまま背中にまで突き抜けた。突き抜けた背後から激しいまでのスパークが発せられていた。リボルケインのエネルギーが凄まじい勢いでバラオムの全身を駆け巡っているのだ。

「ぐ……ぐおぉぉ!」
「これが……これが俺の、仮面ライダーBLACK RXの……力だ!」

 叫び、刀身を抜き、それを振るう。RXの背後でエネルギーが爆発を起こし、バラオムの体が徐々に崩壊していく。その光景を、ダロムは見ていた。

「お、おぉぉぉ! バ、バラオム!」
「む、無念……ダロムよ、後の事は……頼む!」

 最後に一言、そう告げた後、バラオムは爆発した。真っ赤な炎と爆発を起こし、バラオムは倒れたのだ。爆炎の中から、リボルケインを携えたRXがこちらを睨んでいる。今度はこちらに挑むつもりなのだ。
 だが、今此処でダロムは倒れる訳にはいかなかった。バラオムに託された想いを、無駄には出来ないからだ。

「覚えていろRX! 必ず貴様を倒し、キングストーンを手に入れて見せるぞ!」

 最後に捨て台詞を吐き、ダロムはその場から姿を消した。逃げ去ったのだ。懸命な判断と言えた。戦力の殆どない状態のダロムに今の仮面ライダーBLACK RXを仕留める事など出来ないからだ。

「凄い、これが……これが俺の力なのか? これが、RXの力……」

 戦闘を終え、変身を解いた南光太郎は今正に、己の中に宿ったその力に驚いていた。あの強敵であったゴルゴム大怪人を容易く倒してしまった圧倒的な力。その力に光太郎は驚き、また恐怖した。間違った使い方をすれば、それは光太郎の大切な人を、大切な者を壊してしまう悪魔の力になってしまうからだ。

「光太郎兄ちゃん!」
「はやてちゃん!」

 戦闘を終え、笑顔で光太郎の名を呼ぶはやて。バリアジャケットを解いたせいかまだ二本の足で立つのが不慣れならしく地面に倒れている。そんなはやてをそっと抱き上げた。その時の光太郎の顔には眩しい笑顔が戻っていた。

「凄いよ、光太郎兄ちゃん! あれが光太郎兄ちゃんの力なん?」
「そうだよ。この力ははやてちゃんや多くの人々の幸せと未来を守る為に神様が、嫌、太陽がくれた力なんだ!」

 笑顔のまま光太郎が言う。そうだ、この力を悪魔の力になどさせるものか! 俺はこの力を使いこの星の生きる者全てを守る。その為にこの力が託されたのだ。
 ならば、俺は戦おう。この星に真の平和が訪れるその日まで。
 そう、俺は太陽の子、その名は仮面ライダーBLAC RX。
 人類の自由と平和を守る正義と愛の戦士なのだ。




     つづく 
 

 
後書き
次回予告

 クジラ怪人の死は、青年と少女の心に深い傷を作る事となった。
 だが、ヒーロー達に安息の日はまだ来ない。

次回「燃えあがる正義の炎、立ち上がれ英雄(ヒーロー)達よ」

 おたのしみに 
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