| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

スーパーロボット大戦パーフェクト 完結篇

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第十七話 シャピロの思惑

                 第十七話 シャピロの思惑
「しかしだな」
「そうだな」
ブライトとアムロがラー=カイラムの艦橋で話をしていた。
「ムゲ帝国は次が」
「三将軍の最後の一人だな」
「間違いなく出て来る」
こう予想していた。
「そしてあの男もな」
「ああ、出てくるな」
それを言うアムロだった。
「シャピロ=キーツだったな」
「そうだ、あの男だ」
まさに彼だった。
「あの男も出て来るだろうな」
「出て来ない方がおかしいな」
アムロはこうまで言う。
「やがてな」
「さて、その時だが」
また言うブライトだった。
「何時かだな」
「今ではない可能性もあるか」
「そうだ、ある」
ブライトはこうも見ていた。
「その可能性もある」
「今ではなくてもか」
「そう思う。そしてその時だが」
「ああ、その時は」
「獣戦機隊が問題だな」
彼等のことを念頭に置いていた。
「彼等だな」
「そうか。彼等か」
「彼等には気をつけてくれ」
アムロへの口調が頼むものになっていた。
「くれぐれもな」
「ああ」
「わかってくれているか」
「俺もだ」
笑って返してきたアムロだった。
「それがわかるようになったかな」
「そうか」
「それだけ歳を取ったということか」
「ふふふ、それは私もだな」
アムロが歳の話をするとブライトもそれに乗った。
「私にしてもだな」
「御前もか」
「一年戦争も遠い昔になった」
確かにそれはもう記憶の彼方になってしまっていた。
「あの時は私も御前もな」
「そうだな。まだ若かった」
「若いから色々とあった」
これも事実だった。
「私もまたな」
「お互いよく喧嘩もしたな」
「そうだったな」
こんな話をしながら過去も振り返っていた。そうしてだった。
「飲むか、これから」
「そうだな」
自然とこんな話になった。
「さて、それならだ」
「二人で飲むか?」
アムロはこうブライトに問うた。
「今からバーボンでも」
「いや、待ってくれ」
だがブライトはここでまた言うのだった。
「二人で飲むのはいいが」
「バーボンは駄目か」
「今ウイスキーでいいのがある」
それだというのだ。
「それはどうだ?」
「そうか。ウイスキーか」
「ああ、それだ。それはどうだ?」
「そうだな。悪くないな」
アムロもそれに乗った。彼はウイスキーもいけるのだ。
「それならだ。氷も用意してな」
「食べるのは何がいいか」
「チョコレートはどうだ?」
それはだというのだ。
「甘いものとウイスキーは合うからな」
「そうだな。それもいいな」
こんな話をしているうちに自然とブライトの部屋に移っていた。そうしてだ。
テーブルの上にウイスキーが出ている。氷とコップもだ。
「何か話をすればだな」
「ははは、そうだな」
ブライトは笑いながらまた話していく。
「それにチョコレートもだ」
「やはりそれか」
「久し振りに二人で飲もう」
ブライトはあらためてアムロに話した。
「それではな」
「そうだな、では二人でな」
「そうするか」
こうした話をしながら二人で飲む。そうしながら話もしていた。
「御前とはじめて会った時はな」
「あの時はまさかな」
アムロは笑いながらその時の話もした。
「ガンダムに乗って戦うなんてな」
「だがそれがはじまりだったな」
「そうだな。あの時がな」
「それに御前もだったな」
「私もな。士官学校を出たばかりだったな」
「頼りないと思ったぞ」
ブライト自身への言葉だ。
「こんなので大丈夫かとな」
「私もだ。どうしようもない奴だと思った」
「今じゃ俺も御前もな」
「そうだな。周りの評価は違うな」
これは確かだった。
「頼りにされているな」
「全くだな」
そしてだ。それはこの二人だけではなかった。シンジは今トランクス一枚になってそのうえで皆とポーカーをしている。ビールとソーセージ、それに枝豆のセットも一緒である。
そうしながらだ。困った顔で他の面々に声をかけた。一緒にいるのはエイジ、闘志也、それに勝平の三人だ。しかし三人の服は一枚も脱がされてはいない。
「・・・・・・おい」
エイジがそのシンジに声をかけてきた。
「何でそんなに弱いんだ?」
「何でって言われても」
「俺もギャンブル弱いんだぞ」
「エイジは感情がすぐに出過ぎる」
アスカにさえ突っ込まれる。
「顔を見ればすぐにわかってしまうぞ」
「そうですね。勝平君達もですが」
イーグルも言う。
「しかし。シンジ君はかなり」
「こういうの勝ったことがないんだよね」
シンジはそのトランクス一枚の姿で言う。カードはその手にある。
「子供の頃から」
「そうなの」
「うん、そうなんだ」
こうレイにも返す。
「レイってポーカー強いよね、そういえば」
「私ポーカー好き」
レイもそれを認める。
「顔色出さなくていいから」
「そうだよね。僕もそれはできるつもりだけれど」
「シンジ君はこうしたギャンブルには向かない性格ですから」
カトルがそのポイントを指摘する。
「ですから」
「参ったなあ。確かにギャンブルはね」
そのシンジの言葉だ。
「何か苦手で」
「しかし俺よりも弱いのかよ」
エイジはこのことにかなり驚いている。
「それはかなりすげえぞ」
「またあんたはすぐに頭に血がのぼるから」
ルナがそれを指摘する。
「大勝負に出ていつも失敗だからね」
「全くだ」
ギャブレーもそこに突っ込みを入れる。
「それはどうかと思うぞ」
「あんたもね」
アムはすぐにその彼に突っ込みを入れ返した。
「クールぶっていてすぐに感情的になるんだから」
「ううむ、ギャンブルは奥が深い」
「いや、あんたが弱いだけよ」
まさにそうだというのだ。
「どう考えても」
「言ってくれるな、全く」
「じゃああんたバーンさん、サンドマンさんと勝負して勝てる?」
「バーン殿とは互角だ」
何とそうであった。
「あの方とはな」
「ああ、あの旦那はな」
トッドがそのバーンについて話す。
「すぐ頭に血がのぼるからな。ギャンブルの類はな」
「ううむ。やっぱり似た者同士」
「確かに」
そう思われるのにはしっかりとした根拠があったのだった。
「流石ギャブレーさん」
「しかもバーンさんも」
「俺もあまりギャンブルはしないけれどな」
ダバは首を捻りながらシンジを見ていた。
「しかしシンジ君」
「はい」
「君はトランクスは白派なんだな」
彼の下着の色を見ての言葉だ。確かに彼は白トランクスである。
「その色がいいのか」
「ええ、清潔感がありますから」
「俺は青なんだがな」
彼の下着の色は相変わらずそれだった。
「青トランクスがいいんだがな」
「何か皆トランクスの色はそれぞれなんだな」
「そうだよな」
ロンド=ベルでの男の下着は見事なまでにトランクスで統一されていた。
「まあ人それぞれだよな」
「そうだよな」
「しかし」
ここで皆アズラエルを見て言うのだった。
「アズラエルさんの紫のトランクスって」
「それは幾ら何でも」
「ないんじゃ」
「いえいえ、男の下着は紫ですよ」
しかし当のアズラエルは涼しい顔である。
「それこそがダンディズムです」
「何がダンディズムだよ」
「悪趣味だよ。最悪」
「全く」
速攻でオルガ、クロト、シャニに突っ込まれる。
「ったくよ、下着はすっきりと柄でいいじゃねえかよ」
「そうそう、紫なんて邪道だよ」
「黒もいい」
「っていうかあんた達今日も相変わらずね」
「どんだけ飲み食いするのか」
「全く」
三人の暴飲暴食は相変わらずだった。
「俺達もまあ下着はさ」
「それなりにこだわるけれど」
スティングとアウルも言う。
「ただステラは女の子だからさ」
「そこは違うけれどね」
「ステラ下着は白」
そのステラがぽつりと呟く。
「ナタルさんと同じ」
「ちょ、ちょっと待て」
今の言葉に驚いたのはそのナタルだ。
「いきなり何を言う。私はだ」
「ああ、ナタルさんらしいですね」
「確かに」
「というかナタルさんは白よね」
「それしかないっていうか」
「何故わかった」
しかもナタルはそれに突っ込みを入れる。
「私は何も言っていないのにだ。何故だ」
「いや、何故って」
「今言ったし」
「前もこんな話なかったっけ」
「そうよね」
そしてこんな話も為される。
「下着の話って前にも」
「そういえばロゼさんの下着も白よね」
「えっ、私もですか」
話を振られたロゼの顔が真っ赤になる。
「私が何か」
「だから。下着の色だけれど」
「白よね」
「そうよね」
「そう言われますと」
ついつい言ってしまうロゼだった。
「派手な下着は抵抗がありまして」
「やっぱりね。清純派だしね」
「そうだと思ったわ」
「白って清純派の色だったんだ」
その話を聞いて呟くシンジだった。
「そうだったんだ」
「そうみたいだな」
エイジもここで言う。
「俺もそれは実感なかったけれどな」
「そういえばエイジのトランクスて赤が多いよね」
「ああ、赤好きなんだよ」
それを自分でも言うのだった。
「やっぱりな」
「そうなんだ。それでなんだ」
「そうさ。まあシンジには白が似合うな」
「清純とかじゃないよね」
「いや、外見とかでな」
その関係だというのだ。
「それでなんだよ」
「成程、それでなんだ」
「そうさ。まあそれぞれ似合う色があるよな」
「あんた赤似合い過ぎ」
ルナがまたエイジに対して言う。
「っていうか赤がこんなに似合う人ってそうそういないんじゃ」
「紫が似合うってのも言われるけれどな」
エイジはこうも話した。
「シンだってそうだよな」
「ああ、よく言われるな」
そのシンも応えて話す。
「何か随分とな」
「そうそう、紫もよね」
ルナも彼のその言葉に成程と頷く。
「ねえエイジ」
「俺はシンだよ」
「御免、雰囲気とかそっくりだから間違えた」
それを聞いてすぐにシンに謝る。
「何度目かわからないけれど」
「何度目かどうかってな」
「私は間違えられることはないけれど」
ルナはここではかなり残念そうだった。
「正直エイジとシンが羨ましいけれど」
「そうなのかよ」
「っていうか本当にどっちがどっちだか」
「わからないんだな」
「全然」
「ええ、全然」
実際に二人に同時に返す。
「あとタツノコタロウともね」
「ああ、そっちな」
「その紫のとな」
二人同時に話していく。
「俺それずっと言われてるんだよな」
「困ったことにな」
「まああたしもね」
ここでまた話すルナだった。
「超能力がどうとか言われること多いし」
「超能力って?」
「何それ」
「あんた超能力ないんじゃ」
皆それについては首を傾げさせる。どういった話なのかとてもわからなかった。しかしルナはここでこんなことも言うのであった。
「それでも何か他の世界でね」
「ああ、そういえば僕も」
何とカツが出て来た。
「僕もなんだよね」
「そうよね、あんたもね」
「そうそう」
ルナとカツは言葉を合わせる。
「あっちの世界ともね」
「縁があるわよね」
「いや、どうなんだ?」
皆で話す一同だった。
「何が何なのか」
「ああ、そういえばジェスってあれよね」
ルナはまた皆に話した。
「カツと雰囲気似てない?」
「っていうかそっくり?」
「そうよね」
皆で話す彼等だった。そしてそのジェスもだ。
「俺も似ていると思っていた」
「そうだよね。はじめて会った時に思ったよ」
カツもそうだと返す。
「異様にそっくりだってね」
「そっくりもそっくりって」
「何かこういう関係多い部隊ね」
「世界が違っても」
「全く」
皆で話をする。そうしてだった。
あれやこれやと話しているうちにシンジはまた負けた。ところがだ。
「もう脱ぐものないよな」
「そうよね」
「どうするんだ?」
皆で話す彼等だった。
「流石にトランクス脱げないだろ」
「最後の一枚はなあ」
「幾ら何でも」
「正直なところね」
アスカも言う。
「男の裸は見苦しいから今で充分よ」
「充分過ぎるっていうか」
「まあ女の子だったらそこまでできないし」
「男だからね」
そこまでいけたということだった。
「トランクス一枚までね」
「けれどこれ以上は流石にね」
「とても」
「いや、待って」
しかしここでまた言うアスカだった。
「じゃあこれでいいんじゃない?はい、これ」
「ビール?」
シンジに対して一杯のジョッキを差し出してきたのだ。大ジョッキである。
「これを飲んでそれで終わりましょう」
「それをなんだ」
「そう、それよ」
また言うアスカだった。
「はい、これ飲んで済ませましょう」
「それでいいんだ」
「そうよ。飲んでそれで終わり」
アスカの言葉は続く。
「わかったわね」
「うん、じゃあ」
シンジもそれを受けてだった。酒を飲む。それで何とか話は終わった。しかしである。
「うっ、これは」
「どうしたのよ、今度は」
「御免、トイレ」
こう言って席を立ってであった。そして一気に部屋を出た。
「そういえば俺もかなり」
「私も」
「飲み過ぎたから」
「これは」
皆ここでそれぞれ席を立ってだった。トイレに向かう。彼等はそうした日常を過ごしていた。今はまだ平和な状況を楽しめたのだった。
しかしである。その次の日だ。朝食の直後にだった。
「げっ、来た!?」
「警報って」
「今度は一体」
「キャンベル軍とボアザン軍だ」
大文字が皆に告げる。
「その彼等が来た」
「彼等がって」
「まさかここで?」
「朝早くに」
「じゃあ」
皆席を立つ。そうしてだった。
大文字がその彼等に告げた。
「総員出撃だ」
「はい」
「今すぐですね」
「そうだ、今すぐにだ」
こうして出撃が決まった。動きは迅速だった。
彼等が出撃した時にはだ。もう両軍は展開していた。そうしてそのうえで、である。連合軍の指揮官であるグルルが指示を出したのである。
「よいか、ここはだ」
「はい」
「どうされますか?」
「機雷を撒布せよ」
そうしろというのである。
「機雷をだ。いいな」
「機雷をですか」
「ここで」
「そうだ、機雷をだ」
また言う彼だった。
「機雷を撒いてそのうえで向かう。いいな」
「わかりました。それでは」
「今から」
こうして両軍は機雷を撒いてだ。そのうえ戦いに向かう。彼等は前方をそれで凌いでだ。それぞれ左右に展開する。だがここでだった。
「いいか、諸君」
「はい」
「まずはですね」
「どちらかを叩く」
そうするというのだった。それからすぐにだった。
右側に軍を向けそのうえで集中攻撃を浴びせる。それからだった。
彼等はすぐに全軍で向かいだ。その右側から来た敵を一気に叩いた。だがその間にだ。
グルルはそれを見てだ。また話した。
「左側の軍勢は回り込め」
「それで挟み撃ちですね」
「今は」
「右側の軍で敵を防ぎ」
グルルは言う。
「その間に挟み撃ちだ。いいな」
「よし、それなら」
「このままですね」
「挟み撃ちで潰す」
また言う。こうしてそのまま左側の軍を機雷源を迂回する形で回り込んでだ。ロンド=ベルを挟み撃ちにしようとする。しかしであった。
「後ろから来ています!」
「迂回してきています!」
「よし、予想通りだな」
シナプスはそれを聞いて述べた。
「ここはだ」
「我々もですね」
「機雷を」
「そうだ、そうする」
シナプスはパサロフとジャクリーンの問いに対して答えた。
「そのうえでだ。いいな」
「左側の敵を防いで」
「そのうえで」
「右側の敵を集中的に叩く」
これが彼等の戦術だった。
「わかったな」
「はい、敵がすることをこちらもする」
「そういうことですね」
「何も彼等だけがすることではない」
シナプスは落ち着いた声で述べた。
「我々もできるのだからな」
「けれど艦長」
ここで言ってきたのはモンシアだった。
「敵は機雷にそうそうかかったりしないぜ」
「そうだろうな」
シナプスもそれはわかっていたことだった。冷静に見ていた。
「それはな」
「それでもなんですね」
「そうだ、足止めだ」
あくまでそれだというのだ。
「足止めをしてそのうえでだ」
「右側の敵に集中して戦う」
「そうすると」
「そうだ、いいな」
また言うシナプスだった。
「まずは彼等だ」
「はい、わかりました」
「それで」
こうしてだった。彼等はまた進んでだ。右側の敵に集中攻撃を浴びせだした。
「受けろ!」
バニングが一気に攻撃を仕掛ける。ライフルを連射する。
それにより連合軍の敵が次々と崩れる。しかしだった。
「くそっ!」
「まだ出て来るのかよ!」
「数で来るのは相変わらずだな」
他の面々も歯噛みする状況だった。しかしである。
「このまま行くしかない」
大文字は言う。
「今はだ。いいな」
「そうですね。今は」
「それしかありません」
「それじゃあ」
「全軍攻撃だ」
こうしてそのまま突っ込みだ。敵をさらに倒す。
数分経つと戦局は次第に変わってきた。彼等に有利になってきた。
「いけるな」
「そうね」
ちずるが豹馬の言葉に頷く。
「このままいけば」
「勝てるぜ」
豹馬は自信を込めて言った。
「ええ、けれど」
「どうしたんだよ」
「また出て来るでしょうね」
ちずるは警戒する顔だった。
「ムゲ帝国がね」
「あいつ等かよ」
「まあそやろな」
十三もここで言う。
「出て来るやろな。最近そういう流ればかりやからな」
「そうでごわすな、確かに」
大作も頷く。
「このまま終わるとは思えないでごわす」
「レーダーの適用範囲を拡げておきましょう」
小介はこう述べた。
「彼等が何時出てきてもいいように」
「そうだな。じゃあな」
豹馬も小介の言葉に頷く。
「頼んだぜ、それでな」
「ええ。けれど豹馬」
「どうしたんだよ」
ちずるの言葉にも返す。
「急によ」
「今のところ戦いが続くけれど」
「ああ」
「バルマーは思った以上に敵が多いのね」
話すのは彼等についてだった。
「想像以上に」
「ああ、数だけじゃなく勢力もな」
「最初はこの銀河を統一してると思ってたけれど」
それが違っていたのである。
「ゲストやインスペクターもそうだったし」
「ああ、それにな」
「このキャンベル星人やボアザン星人も」
彼等もなのだった。
「それにプロトデビルンもね」
「我々もだな」
ガルドも話に加わってきた。
「ゼントラーディもだな」
「ああ、そうだよな」
イサムがその言葉に頷く。
「ゼントラーディやメルトランディも連中の敵だよな」
「それに宇宙怪獣もいるし」
ちずるが彼等についても述べた。
「そう思うと敵の多い勢力よ」
「敵は多いか」
「確かにかなりの勢力を持っているわ」
それは否定できなかった。
「ただね」
「敵も多いってことだな」
「そうよ。それにそれは今戦っている相手も同じで」
「そうだよな。それに」
戦いながらの言葉だった。敵陣の中をツインランサーで斬り回る。一機斬ればまた一機、そうした流れで次々と斬り倒していた。
「何か微妙な隙間があるよな」
「ああ、その通りだ」
健一のボルテスはコンバトラーの隣にいる。
「彼等は協同しているがその行動には壁がある」
「お互い牽制もしているな」
一平も見抜いていた。
「協同しながらもな」
「そこを突けば」
めぐみも言う。
「楽な相手みたいね」
「味方が信じられない相手はどうということはないでごわす」
「そうだよね」
大次郎と日吉も続く。
「実際に両軍はしっかりと分かれているでごわす」
「協同できていないよ」
「そうだな。それならだ」
健一もまた言う。
「このまま敵の間に入り暴れればいい」
「よし、暴れるのは得意だぜ!」
完全に波に乗る豹馬だった。
「どいつもこいつもかかって来やがれ!」
「ボルテスも行くぞ!」
健一もそれに続く。ボルテスの手には剣がある。
「このままだ!」
「暴れて暴れて暴れ回ってやるからな!」
ロンド=ベルは両軍のその隙間に入り派手に暴れた。それにより彼等は混乱し総崩れになった。そして右側から左側まで一気に潰された。戦いはロンド=ベルのものになった。
「し、司令!」
「どうしましょう!」
すぐに部下達がグルルに問う。
「我が軍は総崩れです」
「戦力の殆どを失いました」
「くっ、止むを得ん」
右から左に潰されてはグルルも決断するしかなかった。
「ここは撤退する」
「わかりました、それでは」
「ここは」
「全軍撤退する」
こうして彼等は戦場を慌しく離脱にかかった。しかしロンド=ベルは彼等を追おうとはしなかった。ただその場所に止まっていた。
そしてだ。彼等の予想は当たった。
「レーダーに反応!」
「そうか」
ヘンケンはアドレアの言葉に頷いた。
「もう来たのか」
「艦長、敵は」
「間違いないな」
「はい」
こうヘンケンに返すナタルだった。
「それでは」
「総員このまま戦闘に入る」
ヘンケンは指示を出した。
「いいな、このままだ」
「わかりました」
ナタルは敬礼する。これで決まりだった。
ムゲ帝国軍が来た。その指揮官は。
「久し振りだな、ロンド=ベル!」
「やっぱり手前かよ!」
忍は彼の姿を見て叫んだ。
「デスガイヤーだったな!そうだな!」
「そうだ、ダンクーガよ」
そのデスガイヤーは彼等を見据えながら返した。
「今度こそ貴様を倒す、いいな」
「手前は俺が相手してやる!」
早速燃え上がる忍だった。
「いいな、一気にだ!」
「面白い。来るがいい」
こう言いながらだった。
「こちらも攻める。行くぞ!」
「来やがれ!」
こうして今度はムゲ帝国軍との戦いに入った。今度は正面からの激突だった。
「攻めろ!」
デスガイヤーの指示はこれだった。
「ただひたすら攻めよ。いいな!」
「来たな!」
ダンクーガが先頭になって突き進む。
「約束通り相手してやるぜ!」
「忍、このままいくんだね!」
「当たり前だ!」
こう沙羅にも返す。
「雅人!」
「うん!」
「亮!」
「わかっている」
そして雅人と亮にも声をかけるのだった。二人もすぐに言葉を返してきた。
「いいな、相手はあいつだけだ」
「ファイナルダンクーガにはならないのだな」
横にいるブラックウィングからアランが言ってきた。
「それはいいのだな」
「ああ、それはいい」
それはだというのだ。
「俺達だけで!やああああああああってやるぜ!」
「わかった。では周りは任せろ」
熱くなる忍とは正反対だった。
「このまま行け」
「言われなくてもな!」
そしてだった。砲撃態勢に入りだ。
「おい亮」
「あれだな」
「ああ、断空砲だ!」
まずはそれであった。
「フォーメーションだ。いいな!」
「うん、忍!」
雅人がそれに応えてだった。そうしてだ。その断空砲が放たれた。
「いっけえええええええええええっ!」
「忍、外すんじゃないよ!」
沙羅がここで叫ぶ。そして忍は。
「外すかよ、こんなのよ!」
「来たな!」
デスガイヤーもその断空砲を見据える。そしてだ。
何とかわさなかった。受けたのだ。
「よし、くたばったか!」
「何の!」
こう忍に返すのだった。
そのうえで全身に力を込めてだ。戦艦すら一撃で吹き飛ばすその断空砲を凌いでみせた。何と見事耐え切ってみせたのである。
「この通りだ」
「手前、強くなってるってのか」
「貴様に勝つ為にだ」
デスガイヤーはダンクーガを見据えながら言葉を返してきた。
「この程度はだ」
「面白いな、おい」
そして忍はそれを聞いて述べた。
「それなら派手にやってやるぜ!」
「来い、ダンクーガ!」
あらためて言うデスガイヤーだった。そして。
彼等は激突し接近戦に入った。戦いは熾烈なものになった。
そしてその周りではロンド=ベルとムゲ帝国軍が戦う。戦いは力と力の勝負になっていた。ロンド=ベルはその彼等に対してだ。
「兄さん!」
「よし、マーズ!」
マーグがタケルの言葉に応える。そうしてだった。
「マーズフラッシュ!」
「マーズフラッシュ!」
二人同時に敵の戦艦の一隻にマーズフラッシュを叩き込み動きを止めた。
そのうえでだ。同時に剣を抜いてだ。
「ダブルファイナル」
「ゴッドマーーーーーズ!!」
二人の剣が戦艦を切り裂く。これで瞬く間に撃沈した。
彼等だけではなかった。多くの敵を倒していく。何時しかムゲ帝国軍は崩れようとしていた。
「怯むな!」
「まだだ!」
だがそれでもだった。ムゲ帝国軍は踏ん張ろうとする。必死に前に出て積極的に戦おうとする。
彼等は勇敢だった。それは相当なものだった。
だがロンド=ベルもだ。ここで受ける。
「よし、このままだ」
「敵の突撃を防ぎ」
「そして」
そしてであった。
「攻撃が止まったところで反撃だ!」
「やり返してやるぜ!」
そのまま敵の攻撃を受ける。迎撃戦だった。
「受けるのはな」
「何か得意じゃないけれどな」
「その経験も多いけれどね」
その中にはケーン、タップ、そしてライトもいる・
「俺はもっと派手にいきたいんだよ」
「そうそう、もうフォーメーション使ってな」
「そういきたいけれど」
「がはははははは!来た奴をぶった斬ればそれでいい!」
だがその三人にグン=ジェムが豪快に告げる。
「わしの様にだ!ふん!」
「ふん、っておっさん」
「一撃で真っ二つかよ」
「相変わらずやるねえ」
「これがわしのやり方だ」
グン=ジェムは不敵に笑って述べた。
「こうしてな。戦うだけだ」
「来た奴は全員地獄行きだよ!」
ミンはチェーンソーを振り回している。
「おらおら!全員斬り殺してやるから感謝しな!」
「おい、全然迎撃じゃねえんじゃねえのか?」
「あんた達のやってることって」
「あんた達らしいけれどね」
三人はミンのその戦いを見ても言う。
「しかし。迎撃っていっても」
「別に俺達の流儀崩さなくていいんだな」
「だったら」
「流儀!?俺達の流儀がな」
「来た奴を潰す」
ガルとジンもいる。彼等も相変わらずだ。
「それだからな」
「ほら、ほんどん来たな」
「た、倒す」
当然ゴルもいる。
「敵倒す。それでいい」
「よし、それならだ!」
「こっちもやってやるか!」
「俺達の流儀でな」
こうして三人は光子バズーカを構えてだ。それぞれ撃つ。
「よし!いけえええーーーーーーーっ!」
「やっぱりこれだぜ!」
「大人しくっていうのはやっぱり合わないな」
「そうだな」
そしてマイヨもいた。
「こうしてだ。消極的にやる必要はない」
「はい、少佐殿」
「では我等も」
「敵を積極的に倒します」
プラクティーズの面々もいる。尚マイヨはもう少佐になっている。
そのマイヨがだ。また言う。
「銀河でもこうして戦うか」
「嫌か?それが」
「いや、感慨に耽っているだけだ」
こうケーンに返す。
「ギルトール閣下の下から。随分変わったと思ってな」
「それでなのかよ」
「そうだ。閣下は地球を愛されていた」
それは間違いなかった。ギルトールにも理想があった。
「ならば。私もだ」
「地球の為に戦うのかよ」
「いや、銀河の為だ」
マイヨの言葉はさらに上をいくものだった。
「その地球のある銀河の為か」
「銀河のねえ」
「閣下も思われた筈だ。銀河はあまりにも美しいと」
それはその通りだった。今彼等が戦っている銀河は確かに美しい。
「必ずな」
「だからここで戦うってのか」
「そうだ、戦う」
また言うマイヨだった。
「この銀河でだ」
「わかったぜ。じゃあ旦那」
「うむ」
「そっちの戦艦は任せたからな。頼んだぜ」
「わかった。それではだ」
そのレーザーソードを抜いてだった。一直線に進む。
そのうえで一気に斬り抜いた。敵艦は真っ二つになり爆発の中に消えた。
戦いはロンド=ベルに有利になってきていた。ムゲ帝国軍も必死に戦うがであった。遂に総崩れになろうとしていたのであった。
そしてだ。デスガイヤーもそれを見て言うのだった。
「最早これ以上は無理か」
「申し訳ありません」
「我等はこれで」
「わかった」
部下達の言葉にも頷く。
「それではな」
「撤退ですね」
「これで」
「止むを得ん。そうする」
まさにそれだという。
「では総員撤退だ」
「はい、それでは」
「今より」
「そしてだ」
さらに言う彼だった。
「後詰は俺が務める」
「えっ、閣下がですか」
「ですがそれは」
「いや、これは当然のことだ」
しかし彼はこう言うのである。
「指揮官が最後まで残るのはな。だから先に撤退しろ」
「申し訳ありません、閣下」
「そこまでして下さるとは」
「謝る必要はない」
それはいいという。
「わかったらすぐに撤退しろ。命令だ」
「はい、それでは」
「お先に」
こうしてムゲ帝国軍は撤退していく。そして最後にデスガイヤーも撤退してだ。戦場に残ったのはロンド=ベルだけになるのだった。
「よし、これで終わりだな」
「ああ、けれどね」
「わかってるさ」
こう沙羅に返す忍だった。
「あいつはいなかったな」
「シャピロはね」
「あっ、そういえば確かに」
「そうだな」
雅人に亮も話す。
「これまで三度も戦ったけれど」
「あいつの姿はなかったな」
「けれどね。絶対に出て来るよ」
沙羅はこのことを確信していた。
「何があってもね」
「じゃあその時に潰してやるぜ」
忍の言葉は単純明快なものだった。
「それだけだ。それでいいな」
「そういうことだな」
アランは彼のその言葉に頷いた。
「それしかない」
「そうだな。会った時にな」
忍の激しい闘争心は相変わらずだった。
「断空光牙剣で一撃で倒してやるからな!」
「全機戻ってくれ」
葉月博士がここで言ってきた。
「そしてフロンティアに戻ろう」
「よし、じゃあ帰るか」
忍はそれを聞いて述べた。
「後はまた飲むか」
「そうだね。ビールがいいよね」
「日本酒もだな」
雅人と亮は早速酒の話をしだした。
「すぐに戻ってね」
「楽しむとしよう」
「よし、戻るか」
最後にアランが言った。そのうえで彼等はフロンティアに戻った。そしてそこでこう言われたのだった。
「臨戦態勢の解除ですか」
「そうなんですか」
「そうだ。その通りだ」
彼等に話すのはレオンだった。
「もうキャンベル星人、ボアザン星人の勢力圏から出る」
「じゃあとりあえずは」
「今は」
「そうだ、よく頑張ってくれた」
ロンド=ベルの者達への労いの言葉も忘れない。
「それでは。ゆっくりとしてくれ」
「さて、フロンティアはどうなってるかな」
慎悟は微笑みながら言った。
「まそんなに極端に変わってないだろうけれど」
「ええ、それはないわ」
神代もそれは言う。
「だって少ししか経ってないし」
「そうですよね、じゃあやっぱり」
「少し離れただけよ」
本当にそれだけだというのである。
「じゃあ街に出ましょう」
「はい、それじゃあ」
こうして慎悟は神代に案内されて街に出る。皆その彼を見ながら言うのであった。
「やっぱりあの二人って」
「そうだよな」
「完全に姉さん女房よね」
「どう見てもね」
温かい目で見ながらの言葉だった。
「神代ちゃんの方が年上だし」
「しかもしっかりしてるしね」
「いいんじゃない?あれで」
こうも言われる。
「それじゃあ俺達もな」
「久し振りにフロンティアに出ますか」
「さて、何食おうかな」142
「路面電車にでも乗ろうかしら」
こんな話をしてフロンティアに出た。するとであった。
「ええと、人参!?」
「何これ」
「あの、ランカちゃん」
皆ランカに出会って唖然としている。何と頭に人参の被り物をして全身黒いタイツになってだ。そのうえでゼントラーディの市民達のエリアのスーパーで歌っていたのだ。
「何でここにいるの?」
「それも人参って」
「どういうことなんだよ」
「私デビューすることになったんです」
そのランカの言葉だ。
「それでなんです」
「いや、それはわかるけれど」
「人参!?」
「それがわからないけれど」
「駄目ですか?」
ロンド=ベルの面々に逆に聞く始末である。
「これって」
「いや、駄目っていうか」
「何ていうかね」
「微妙!?っていうか」
「ううん、センスがどうにも」
「そうよね」
彼等はそれぞれ腕を組みながら述べる。
「それはないと思うけれど」
「どうにもこうにも」
「そうよね」
「そうですか。私は結構」
しかしランカの顔は明るい。
「面白いと思いますけれど」
「まあ自分でそう思ってるのなら」
「それでいいと思うけれど」
「それにしてもゼントラーディの人達のところで会うなんてね」
「意外ね」
「私の事務所がここにあるんです」
だからだというのだ。
「ゼントラーディの人達の場所に。私も血が入っていますし」
「あっ、じゃああたしと同じじゃない」
ミレーヌはランカのその言葉を受けてにこりとなった。
「あたしもゼントラーディとのハーフだしね」
「そうですよね。ミシェルさんも」
「ああ、そうさ」
そのミシェルも笑って述べてきた。
「俺も。血が入ってるからな」
「っていうか元々同じだし」
「そうそう、巨大化するかどうかだけで」
周りはもうゼントラーディもメルトランディもそう見ていた。
「俺達も必要なら巨大化できるしな」
「本当に一緒だから」
「その通りだ。もうゼントラーディもメルトランディもない」
クランはそのことを胸を張って断言する。
「皆同じなのだ」
「しかし何故大尉は」
「そうよね」
「人間の大きさになるとどうして」
「それは言うな」
周りの言葉に少しバツが悪そうに返す。
「気にはしている」
「まあともなく」
「ゼントラーディもメルトランディも同じってことで」
「同じ人間ってことよね」
「そういうことですよね。じゃあ皆さん」
またランカが明るく言ってきた。
「私の歌聴いてくれますか」
「おお、それだったらな」
バサラが出て来た。
「俺が演奏させてもらうぜ」
「えっ、バサラさんがですか」
「ああ、チャリティーだ」
こう言ってであった。
「それでいいか?」
「嘘みたいです」
ランカの言葉はうっとりとしたものになっていた。
「まさかあのバサラさんが私に」
「あたしもよ」
そしてバサラだけではなかった。
「あたしもいいかしら」
「ミレーヌさんもですか」
「だって。ランカちゃんを見てたらね」
それならばというのである。もうミレーヌの手にはベースがある。
「是非やらせて」
「俺もだ」
「・・・・・・・・・」
レイとビヒーダも出て来た。
「ドラムは・・・・・・あるか」
「今出て来たよな」
「何処から出て来たんだ?」
皆そのドラムがどうして出て来たのかはわからなかった。しかしそのドラムが実際に目の前に出て来ているのは間違いないことであった。
「まああるのならな」
「レイさん、それでいいよな」
「ああ、それでいい」
レイもそれで頷くのだった。
「それではビヒーダ、いいな」
「・・・・・・・・・」
そのドラム担当の彼女が無言で頷く。そうしてだった。
ファイアーボンバーの演奏と共に歌うランカだった。彼女の名前はこの日からフロンティアにおいて知られることになったのである。

第十七話完

2010・4・6  
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧