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スーパーロボット大戦パーフェクト 完結篇

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第十三話 ミス=マクロス

            第十三話 ミス=マクロス
   
バジュラとの戦いはまずは終わった。しかしであった。
「わかりにくいな」
「そうですね、何か」
「二度戦っただけでは」
わからないというのである。ロンド=ベルの面々は首を捻っていた。
「いや、それでもわかることは少な過ぎる」
「どうなっているんだ?あのバジュラは」
「しかも」
こう口々に言いながら首を捻るのだった。
「脳がないのにあれだけの機能的な動きができる」
「戦術もある」
「おかしな生き物だな」
「しかも」
彼等の話は続く。
「どの勢力とも戦うみたいだしな」
「かといってプロトデビルンみたいな連中でもない」
「だとすると一体」
「何なのかしら」
「まだデータの収集が必要ですね」
ここでスタリオンが言ってきたのだった。
「まだです」
「そうか、それなら」
「今は」
「また戦う時が来るか」
「その時に」
こう言って今は首を捻る一同だった。しかしである。
話が終わってからはだ。彼等は遊びはじめた。切り替えの速さは相変わらずだ。
「何かフロンティアってな」
「そうよね」
「物凄い充実してるし」
「食べ物も美味い」
このことは頭の中に既に入れている。
「ゼントラーディの人達もいるし」
「特にこれよね」
言いながら見るのは牛達だった。カバにそっくりの牛達であるのだ。
「牛か」
「そうだよな」
「カバに見えるけれど確かに」
「牛だよな」
それは水の中にもいる。カバにも見える。
「食べたら美味しい?」
「ひょっとして」
「牛の味がするのかしら」
「やっぱり」
「ああ、それはね」
だがここで言うのはそのゼントラーディの人であった。
「牛の味がするから」
「牛なんですか」
「カバではなくて」
「牛ですか」
「そう、牛だよ」
また言うのである。
「牛の味がするよ」
「そうですか。牛ですか」
「けれど何でカバなのかな」
「そうよね」
彼等もそれがわからなかった。それを言い合うのであった。だがそれでも今はその牛達を見て楽しんでいる。それから街にも入った。
「どうだい、ゼントラーディもいい連中だろ」
そのカムジンが言ってきた。
「戦わなくても生きていけるからな」
「その通りだ」
ここで上から声がしてきた。
「ゼントラーディもメルトランディも同じ人間だ」
「あっ、クラン大尉」
「いたんですか」
「そうだ、中々いいものだな」
メルトランディの本来の姿に戻っての言葉である。
「この街もな」
「いないと思ったら元の身体に戻って」
「それでいたんですか」
「そうだ。しかしフロンティアが気に入った」
「それはよくわかりますね」
ミリアリアがその彼女の言葉に頷く。
「私もここが大好きになりました」
「そうだな。ハゥ少尉」
「はい」
「前から思っていたが」
そのミリアリアを見下ろしての言葉である。
「貴官とは気が合うな」
「そうですよね。同じ人間みたいに」
まさにそうした関係であった。
「一緒にいて楽しいですし」
「私もそうした存在がいることが嬉しい」
見れば実際に笑っているクランだった。
「これからも一緒に戦っていこう」
「はい、御願いします」
「そうだ。そうした存在がいるのはいいことだ」
サンドマンも言ってきた。だが。
「えっと、どうしてなんですか?」
「あの、サンドマンさんがどうして」
「巨大化してるんですか?」
それを言うのであった。見れば彼はそうなっていた。
「ゼントラーディじゃないですよね」
「それでどうしてなんですか?」
「巨大化してるなんて」
「細かいことはどうでもいい」
だがサンドマンはそんなことは些細なこととした。
「こうして大きくなるのもまたいいことだ」
「どういう人間なのかな」
「前からおかしなところばかりの人だったけれど」
「巨大化できるなんて」
「何かもう」
皆そのことに首を傾げさせていた。
「訳がわからないっていうか」
「しかも納得できるし」
「物凄い人だよな」
「全く」
「話を戻そう」
サンドマンは強引にそうしてきた。
「それでだ」
「はい」
「巨大化ですよね」
「人は時として大きくなり小さくなる」
こう言うのである。
「それをこうして肌身で感じることもまた重要なのだ」
「そうなんですか?」
「それでなんですか」
「そうだ。いいものだ」
また言う彼だった。
「実感するというのもだ」
「つまり立場も変えてみる」
「そしてその変化の中で、ですね」
「そうだ。それでは諸君」
その巨大化したままでの言葉だった。
「また会おう」
「そのままで行くし」
「何かもう」
完全にカオスであった。そして。
落ち着いたランカはふとあることを決意してそこに応募した。そうしてだった。
バイトの時間にこけた。皿を派手に割ったうえでだ。
「す、すいません」
「困るよ、ランカちゃん」
店長がその彼に溜息交じりに言う。
「しっかりしてくれないと」
「弁償しますから」
「ああ、それはいいよ」
このことについては寛容な店長だった。
「けれどお皿はなおしてね」
「はい、じゃあ」
こうしてその割った皿をなおしてだ。彼女はすぐに店の裏に入った。するとそこで。
「あっ」
「どうしたんですか?ランカさん」
ナナセがここで言うのだった。
「何かあったんですか?」
「私オーディションに通ったの」
こう笑顔で話すランカだった。
「それでなの」
「えっ、本当ですか!?」
それを聞いて笑顔になるナナセだった。
「ランカさん、おめでとうございます」
「うん、これで」
すぐにアルトに連絡する。彼はそのメールを見てぽつりと言った。
「なあ、これって」
「これって?」
「どうしたんですか?」
「いや、ランカがオーディション受けることになったんだよ」
こうミシェルとルカに話すのだった。皆も周りにいる。
「今連絡が来た」
「そうか。それ自体はいいけれどな」
「少佐には」
「ええ、言えないな」
それは言うまでもなかった。
「ちょっとな」
「そうだよな。内緒にしておくか」
「そうしておきましょう」
「しかし。オーディション通るなんてな」
また言うアルトだった。
「というかミス=マクロスに出るなんてな」
「そうだよな、予想外の展開だよな」
「けれどいいじゃないですか」
ルカは素直に喜んでいた。
「ランカさんにとって前向きになれて」
「それもそうか。行けたらいいけれどな」
アルトはふとこう言うのだった。
「どうなるかな、それで」
「さてな、見事ミス=マクロスになれればいいけれどな」
「どうでしょうね、それは」
それについては不明だった。しかし何はともあれであった。
ランカにとってはいい話だった。皆オズマには内緒だが素直に喜んでいた。
「まあそういう時にこそな」
「来るのよねえ、実際に」
「敵が」
まさにその通りであった。
「いつも絶好のタイミングで来るからねえ」
「いざって時にね」
「覚悟はしておくか」
「って前にこういうことなかったか?」
今言ったのはショウだった。
「ミス=マクロスの時にも」
「あれっ、その時ショウそこにいたっけ」
「どうだったっけ」
「どうだったかな」
言われたショウもよくわからない感じであった。
「いたようないなかったような」
「そうよね」
この辺りはかなりあやふやになっていた。しかしそれでもランカはオーディションを受けるのであった。それはもう決まったことだった。
「じゃあ今から」
「はい」
ナナセがランカの言葉に頷く。そうしてであった。
二人でそのミス=マクロスのオーディション会場の更衣室に行く。するとだった。
「うわ、凄いですね」
「え、ええ」
ナナセもランカもまずは驚いた。中の水着姿や下着姿の美女達にだ。
「何か私って」
「それは言わないで下さい」
ランカの引っ込み思案はすぐに止めた。
「ですから中に」
「う、うん」
「あら、ナナセじゃない」
ここで褐色の肌のブロンドの美女が出て来た。ピンクのビキニがよく似合っている。
「ジュニアハイスクール以来ね」
「あっ、お久し振りです」
「貴女もコンテストに出るのかしら」
そのナナセを見下ろす様にして言ってきたのだった。
「まさか」
「いえ、私でなくて」
「貴女ではないの?」
「はい」
胸を揺らす彼女への言葉だった。
「お友達で」
「そうなの」
それを聞いても何とも思わない感じだった。
「じゃあね。またね」
「はい。じゃあ」
「あの人って」
「ジュニアハイスクールの時の同級生です」
「そうだったの」
「そうなんです」
こうランカに話すのだった。
「実は」
「それにしてもあの人って」
「はい?」
「聞いた声だけれど」
「あっ、そういえばそうですよね」
ナナセも言われて気付いたのだった。
「ラクスさんと」
「うん。ラクス=クラインさんと同じ声よね」
「そうですよね」
こう話してであった。二人で中に入る。しかしであった。
「ちょっと」
「あっ、はい」
「どいて下さらない?」
こう言って別の美女が来て言うのだった。
「そこ」
「あっ、はい」
「あ~~~あ、ニキビができているじゃない」
その美女はこう言って鏡を見て嘆いていた。そいの間にランカ達も着替える。
着替えてからだ。ランカはまた言った。
「それにしても」
「はい?」
着替えたのはランカだけでナナセはそのままだ。出ないから当然である。
「何か私だけ場違いじゃないかしら」
「そんなことありませんよ」
ピンクのビキニになったランカをナナセが励ます。
「ランカさんだって奇麗ですよ。頑張って下さい」
「うん、じゃあ」
この言葉に頷いてであった。そのうえで胸を大きく無意識のうちに揺らす。ランカにはないものである。
ランカは着替えてから少し戸惑っていた。休憩室で上着を着て俯いている。だがここで一人の女性がそこに来たのであった。
「何をしているのかしら」
「シェリルさん!?」
「そこで俯いていても何にもならないわよ」
こう言うのである。
「貴女は今入り口にいるのよ」
「入り口!?」
「そうよ、入り口にいるのよ」
そうだというのである。
「夢への入り口にね」
「そこにですか」
「さあ、中に入りなさい」
優しい声だった。
「今からね」
「わかりました、それじゃあ」
こうしてであった。ランカはオーディションに向かった。そしてその頃。
「何っ!?」
「やっぱり来た!?」
「まさにグッドタイミング!」
皆ここで言うのだった。敵襲であった。
「それで何処からなんだ?」
「敵はどの勢力!?」
「バルマー!?それとも」
「プロトデビルン!?」
「いや、宇宙怪獣だ」
大河がここで言った。
「今度来たのは宇宙怪獣だ」
「あの連中ですか」
「今度は」
「そしてだ」
さらにであった。
「バッフ=クラン軍も来ている」
「えっ!?」
「あの連中も!?」
「そうだ。それぞれ今左右から我々の方に来ている」
そうだというのである。
「お互いの交戦ポイントに入ってしまったようだ」
「何てタイミングの悪い」
「というかオーディションの時に」
「折角ランカちゃんの晴れ舞台なのに」
「んっ!?」
丁度退院して復帰したオズマがここで話を聞いた。
「ランカがどうした?」
「あっ、いや」
「何でもありません」
「気にしないで下さい」
しかしそれは皆で咄嗟に誤魔化すのだった。
「何もありませんので」
「とにかく出撃しましょう」
「相手は宇宙怪獣ですしね」
「そうだな。あの連中ならだ」
オズマはすぐに戦いに心を切り替えた。
「すぐに向かわなければな」
「はい、ですから」
「すぐに行きましょう」
こうして向かってであった。全員すぐに出撃した。
そしてだ。マクロスクウォーターの環境でボビーが言うのだった。
「ダーリン、頑張ってね」
「ボビーさんっていつも思うんですけれど」
「純愛なんですね」
「告白しないんですか?」
モニカにミーナ、それとラムが彼に言う。
「そんなに愛しているのなら」
「それでどうしてなんですか?」
「愛があれば性別なんて」
「あら、嫌ねえ」
外見はともかく仕草は女のものであった。
「そんなのはもうとっくに卒業してるわよ」
「卒業って」
「どういうことなんですか?」
「愛は与えることなのよ」
こう言うのであった。
「想うことが大事なの。彼はノンケだし」
「ああ、そういえばキャスリンさんと以前は」
「そうらしいですね」
「それがわかってるからなのよ」
こう言うのである。
「あたしは想うだけ。それだけなのよ」
「そうなんですか」
「それで」
「そうよ。それでね」
さらに言う彼だった。
「ダーリンの機以外には」
「はい、オーディションを」
「実況ですね」
「さあ、かけるわよ!」
ここでは一気に男らしくなった。
「皆に愛のオーディションを見せてあげるわよ!」
「それが愛かどうかはともかく」
「オズマさんは気遣うんですね」
「気遣うのも愛よ!」
正論そのものであった。
「じゃあ皆行くわよ!」
「了解です!」
「それじゃあ!」
「全軍出撃する!」
ジェフリーも言う。
「フロンティアを護りつつ戦闘を行う。いいな!」
「了解です!」
「ただな」
「どうした?」
ハサンがムハンマドの言葉に応えた。
「何だろうな」
「音楽の中での戦いか」
「それだ」
ムハンマドが言うのはこのことだった。顔は考えるものになっている。
「違和感があるようでな」
「そうでもないか」
「それが不思議だな」
こう言うのである。
「だけれどな。戦ってるっていう実感はあるな」
「そうだな。では行くか」
「ああ、やらせてもらう」
こう話してそのうえで戦いに向かう。ギガンティック達はもう完全にロンド=ベルの一員として戦場にいた。今回バッフ=クランの指揮官はこれといっていなかった。
「あのギジェとかいうのいないわね」
「そうだな」
コスモはカーシャの言葉に応えて頷いた。
「あいつは今はいないか」
「そうそういつもいるわけじゃないのね」
それを言うのだった。
「やっぱり」
「そうみたいだな。けれどな」
「けれど?」
「相変わらずの数だな」
それを言うのだった。
「この数はどうしようもないな」
「バッフ=クランは数なんですか?」
慎悟がそのコスモに対して言ってきた。
「こうして数で攻めてくるんですか?」
「基本的にはそうだよな」
「そうよね」
シンとルナマリアが彼に応えて話す。
「もう数で来るよな」
「それも何処までも」
「そうなんですか。数ですか」
「それで来るんですね」
「ああ、それに宇宙怪獣もな」
シンは慎悟だけでなく真名にも話した。
「数で来るからな」
「その数ですけれど」
真名はもうそれについて調べていた。
「十万を超えています」
「相変わらずね」
カズミはそれを聞いても冷静に返すだけだった。
「数で来るのね」
「それじゃあノリコ」
「はい、お姉様」
そのカズミの言葉に応えるノリコだった。
「またガンバスターで」
「行きましょう」
「おそらく十万だけでは済まない」
タシロはもうそう読んでいた。
「あれはほんの先鋒だ」
「そうですね」
カズミは彼の言葉にも応えた。
「多分。波状攻撃で来ます」
「百万ってところか?」
今言ったのは忍だった。
「ここでもよ」
「そうだね。それ位は覚悟してないとね」
沙羅も言う。
「十万じゃ済まないからね」
「百万。じゃあバッフ=クランよりも」
「まずはそちらだな」
雅人と亮もそれで言う。
「どうするかだね。それじゃあ」
「まずはバッフ=クランを先に倒すか」
「いや、待て」
だがここでアランが言ってきた。
「バッフ=クランも数で来るぞ」
「数で来る!?」
「それじゃあ」
「その数で来るなら」
全員で話しはじめた。
「どっちかに重点的で攻めるよりは」
「むしろここで守るべき?」
「そうよね」
「その通りだ」
葉月博士が言ってきた。
「ここはだ。フロンティア及びシティ7を守りながら戦う」
「よし、それなら」
「このまま」
こうして皆で守りながら戦うことになった。実際にそこにかなりの数の両軍が来た。忽ちのうちに三つ巴の戦いがはじまったのであった。
「このっ!」
コウがビームライフルを放ってそれでバッフ=クランの機体を次々と倒す。
「次から次にか!」
「コウ、どっちを撃てばいいんだよ!」
こう言ってきたのはキースだった。
「どっちも凄い数じゃないか!」
「来る方に撃て!」
コウはこう彼に返した。
「今はそれしかない!」
「とにかく来る奴か」
「そうだ」
まさにそうしろというのだった。
「ここは敵を選んでいる余裕はない」
「そうみたいだな。本当に次から次に来るよな」
「これはもう」
クリスはGP-02を操りながら話す。
「核がないと」
「おいクリス」
しかしバーニィがその彼女に話す。
「それは幾ら何でも」
「難しい?」
「ああ、難しいな」
そうだというのである。
「幾ら何でもな」
「いや」
しかしであった。ここでレオンが言ってきた。
「確かに核も必要だな」
「ということは」
「フロンティアにも核はあるんですか?」
「それは」
「流石に多くはない」
だが、といった口調だった。
「しかしあることにはある」
「あるってそれだったら」
「まさか」
「ここで?」
「そうだ。核を使うことも止むを得ない」
こう言ったのだ。
「諸君、すぐに手配する」
「えっ、すぐに!?」
「核を!?」
「核をですか」
「そうだ。大統領には後で私から話す」
動きは早かった。まさに迅速そのものであった。
「諸君等一体に一発ずつだ。それぞれ核を渡す」
「核ミサイルですか」
「それか核弾頭を」
「今から」
「しかし」
それに反対する声もあった。
「核を使うのはそれは」
「どうなのでしょうか」
「フロンティア及びシティへの影響はない」
レオンはそれは大丈夫だという。
「では問題はない筈だ」
「しかしそれでも」
「それはどうなのですか?」
「幾ら何でも」
「いえ、この場合はいいです」
ここで言ったのはアズラエルだった。
「確かに核は非人道的とされていますね」
「はい、ですから」
「核は」
「しかし。フロンティアやシティ7を宇宙怪獣やバッフ=クラン軍に破壊され多くの市民達を失うよりはです」
「それよりはですか」
「いいんですね」
「そういうことです」
アズラエルはこう話すのだった。
「ですから。今は」
「今は、ですか」
「核を使うことも」
「それも仕方ありません」
また言うアズラエルだった。
「宇宙怪獣はそもそもそうした悠長なことを言っていられる相手でもありません」
「その通りですね」
彼の今の言葉を聞いて応えたのはユウナだった。
「宇宙怪獣はそれが通じる相手ではありませんしね」
「そうです。バッフ=クランもまた同じ様な相手ですし」
彼等もだというのだ。
「ですからここは」
「よし、それなら」
「今は」
こうしてであった。すぐに全機に核が渡された。そうしてすぐにそれが使われた。両軍に対して核弾頭が放たれたのであった。
「生き残る為にはか」
「それなら!」
「これを!」
一斉に大爆発が周囲で起こった。その中でだ。
「いいか、出来るだけ遠距離を狙え!」
「フロンティアやシティ7には影響が出るようにはするな!」
「いいな!」
このことは厳命されてだ。そのうえで両軍合わせて百万ではきかない大軍が一気に減らされていく。
「何かガルラ帝国の戦いは雑魚ばかりだったから」
「来るのを次から次に潰していけばよかったけれど」
その時の戦いはまさにそうだったのである。
「しかしそれでも今は」
「この戦いは」
「宇宙怪獣は違う」
その戦力はガルラ帝国のそれとは比較にならなかった。そうなのだった。
「それなら核もか」
「いや、こうしないといけない相手か」
「そうだよな」
これが出された結論だった。そのうえでさらに攻撃が放たれる。
結局のところ度重なる核攻撃で両軍を退けたのだった。両軍はそのままロンド=ベルの核攻撃でかなり減った。その中でだ。
「あ、あの」
「おっ、出て来たな」
「ランカ=リー」
「遂にな」
オズマ以外の面々がここで笑った。
「ランカ=リーです・・・・・・あっ」
一礼したところでマイクに頭をぶつけてしまった。その鈍い音が響く。
「す、すいません」
「あらあら、緊張しちゃって」
「けれどこっちの方がいい感じよね」
「そうよね」
モニカにミーナ、ラムが笑顔で話す。
「こうした方が好感持ててね」
「可愛い感じがするし」
「それなら」
「よし、それなら」
こうしてであった。話は進む。
司会者がここで言うのであった。
「さて、歌うのはあの曲」
「何かしらね」
ボビーも楽しそうである。
「いい曲じゃないと許さないわよ」
「私の彼はパイロットです」
その曲だというのだ。
「はい、それではどうぞ」
「わかりました」
こうしてその曲が歌われる。その中でバルキリー達が舞いモビルスーツ達が撃つ。その中での戦いであった。
戦いはそれから暫くして終わった。ランカの曲が終わり暫くしてからだ。核を使ったことが決め手となり勝利を収めることができた。
「いい感じとはいかないが」
「そうですね」
「勝利は収められました」
このことは喜ばれた。
「核を使うのも仕方ありませんか」
「最早」
「止むを得ない」
大河も言った。
「諸君、これからは宇宙怪獣相手にはだ」
「核をですね」
「わかりました」
最早相手が相手であった。そうしたものも使わなくてはならない、ロンド=ベルにとっては過酷な現実であった。これも戦いであった。
そしてだ。ミス=マクロスのコンテストも終わり皆今はニャンニャンにおいて祝勝会を開いていた。当然そこにはランカやナナセもいる。
「では諸君」
「いいな」
「はい」
「じゃあ」
「かんぱーーーーー!」
まずはそれからだった。早速それぞれ酒を飲み御馳走を食べていく。
そのうえでだ。まずはカガリが豪勢に大杯に酒を入れていく。老酒である。
「あっ、カガリ様」
「あれですね」
「いつものあれですね」
そんな彼女をマユラ、アサギ、ジュリが囃す。
「いっちゃって下さいよ」
「もういつもみたいに」
「一気一気」
「今日の私はそれだけではないぞ」
しかもこんなことまで言うのだった。
「老酒だけではない」
「っていうと?」
「他にもまだあるんですか?」
「といいますとそれは」
「これだ!」
言いながら店で頼んだバーボンを出すのであった。
「これも入れる!」
「おお、チャンポンですか」
「流石カガリ様」
「ここはいいとこ見てみたい」
「よし、それならだ!」
実際にそのバーボンまで入れてだ。杯を両手に持ちそのうえでぐびぐびとやっていく。一分半か二分は飲んでいた。するともう杯は空になっていた。
「ふううーーーーーーーーーーーっ」
「よっ、女王陛下」
「いつもながらお見事」
「流石酒豪!」
また三人が囃す。見ればカガリは満足した顔でそこにいる。
「私はやったぞ」
「あのですね」
卯兎美がここでユウナに尋ねる。
「いつもこんなのですか?カガリさんって」
「うん、そうだよ」
何でもないといった口調で返すユウナだった。
「それがどうかしたのかな」
「あれだけ飲んで大丈夫なんですか?」
「カガリの酒の強さは異常だから」
「だから平気なんですか」
「頭はともかく身体は頑丈だよ」
それはだというのだ。
「だから全然気にしなくていいよ」
「そうなんですか」
「そうだよ。それにしてもね」
ユウナはワインを飲んでいる。中華料理でもワインは飲まれるのだ。
「lここのお酒っていいね」
「そうですね」
「美味しいです」
見れば慎悟と真名も飲んで食べている。他のギガンティックの面々もだ。
「何か量も多いですし」
「満足できます」
「それにしてもね」
ここで言ったのはミスティだった。
「ランカちゃんもよかったじゃない」
「そうですよね」
レトラーデも彼女のその言葉に頷く。
「もう事務所が決まって」
「本当にね」
「はい、有り難うございます」
そのランカが明るい顔で応える。
「おかげさまで」
「そのコンテストだけれど」
「ああ、今中継やってるよ」
店のテレビにそれが映っていた。
「あっ、本当だ」
「この時だよな」
「そうそう」
皆言いながら見る。見れば優勝はあのナナセのかつての同級生だった。残念ながらランカではない。しかしそれでもなのだった。
「事務所が早速決まったのはさ」
「いいと思うよ」
「まずは第一歩」
それだというのだ。
「今ランカちゃんがはじまったんだし」
「目指せシェリル=ノーム」
「今からね」
「確かあれだよね」
ここでトールが言う。
「ゼントラーディの人の事務所だったっけ」
「ああ、何か演歌歌手の人がいるんだっけ」
「徳川さんだったかな」
カズイとサイも言ってきた。
「ゼントラーディの人も芸能人になるんだ」
「あまり考えなかったけれど」
「ちょっと、何言ってるのよ」
しかしここでミレーヌが苦笑いと共に彼等に対して述べてきた。
「あたしはあれよ。ハーフよ」
「あっ、そうよね」
ミリアリアが彼女の言葉を受けて頷いた。
「ミレーヌってメルトランディとのだったわね」
「そうよ。だから全然大丈夫よ」
「そういえばミレーヌって歌も演奏も凄いし」
「しかも運動神経もいいし」
「それもかなり」
何かと多才であるのだ。
「パイロットとしても凄いしね」
「それ考えたらゼントラーディの人も普通に歌手になれるんだ」
「そうなるわね」
「その通りだ」
ここでクランも出て来た。
「私を見てもそれはわかるな」
「あれっ、ミリアリアちゃん何か言ったかな」
「言ってないわよ」
ミリアリアは今度はこうミシェルに返した。
「どうしたの?」
「ああ、クランか」
ここで自分で自分に納得する彼だった。
「そうだったんだな、悪い」
「まあいい。それは許す」
何故か満足している面持ちのクランである。
「私とミリアリアは似ているからな」
「見分けつかない位にな」
「ミシェル、そういう御前もだ」
「ああ、自覚はしてるさ」
「そうだな。ティエリアとそっくりだ」
言うのは彼と比較してであった。
「私も何度間違えたかだ」
「そういえばこの二人は」
ムハンマドもそのミシェルとティエリアを見ながら述べる。
「鏡を見ているようだな」
「おい、本当に別人か!?」
問うているのはカティだった。
「貴様は私ではないな。間違いないな」
「それはこちらも聞きたかったところよ」
ラヴィーナもそのカティに返す。
「本当に貴女は私ではないのね」
「自信がない」
「私もよ」
二人共悩んでいる顔であった。
「何故だ。私にもこうした相手が出て来たのか」
「嬉しくはあるけれど」
「俺もだな」
ハサンもいた。
「何故かオズマ少佐とは他人の気がしない」
「そうだな。親しさを感じる」
オズマもハサンに対してこう返す。
「まるで自分を見ているような」
「本当にな」
「何か俺は」
「貴方もそうした相手が多いのね」
「そうだ」
雲儀は妻の走影に答えている。
「ドモン君といいイザーク君といいな」
「そういう相手がいるのはいいことね」
「全くだ」
「落ち着くな」
「その通りでごわすな」
何とザイオンは大次郎と談笑している。その横ではレイがリィナやエマやハルミと一緒である。一見すると変わったというのもおこがましい顔触れである。
「この部隊が気に入った」
「ずっと一緒にいるでごわすよ」
「さて、諸君」
ここで言ったのは大河だった。
「戦いは終わった」
「はい」
「今の戦いは」
「そうだ。だがまだ戦いは続く」
こう言うのである。
「それに備え今は英気を養うとしよう」
「そしてランカちゃんのお祝いにも」
「是非」
「その通りだ。ではランカ君」
実際に彼女にも声をかける。
「おめでとう」
「はい、有り難うございます」
こう話してであった。皆からの祝福を受けるランカだった。コンテストに落ちたことは彼女にとっては最早些細なことでしかなかった。

第十三話完

2010・3・22


 
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