仮面ライダー エターナルインフィニティ
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第五十九話 おっ、全員来ましたその七
「だから止めておくのじゃ」
「では私は一体」
「大人しくしておれ」
セラフィムの料理の恐ろしさを知っているサラスだからこそ言うことだ。
「よいな。それはな」
「そうですか。それでは」
「この店は料理にも力を入れている」
サラスは店のメニューの味にも自信があった。
「そちらも楽しんでくれ」
「あっ、確かに」
津上は出て来たオムライスを実際に食べて答えた。
「いい味ですね」
「適材適所じゃ」
「料理のできる人はキッチンに、ですか」
「それが基本じゃからな」
店を経営するからには少しでも間違えるとそれで終わることだからだ。
「だからこそじゃ」
「ううん、そういうことですね」
「ではよいな」
あらためて言うサラスだった。
「皆ご主人様として味も楽しむのじゃ」
「そうさせてもらいますね」
「わらわも楽しもう」
サラスはトマトジュースをストローで飲んでいる。
「こうしてのう」
「トマトジュースか」
「吸血鬼じゃからな」
それでだと葦原にも答える。
「後苺ジュースも好きじゃ」
「身体によさそうだな」
「赤なら基本的によい」
「その通りだにゃ」
サラスのいるテーブルの上に立つにゃんぱいあもその通りだと言う。
「赤いジュースは身体にいいにゃ。だから葦原さんもだにゃ」
「トマトジュースを飲めというのか」
「血ィくれにゃ」
こんなことを言うのだった。葦原に対して。
「そうして欲しいにゃ」
「いや、それは待て」
「駄目かにゃ?」
「流石に血を吸われることは」
どうかというのだ。
「止めてもらいたいがな」
「じゃあジュースで我慢するにゃ」
にゃんぱいあは実にあっさりと葦原に答えた。
「葦原さんが嫌ならそれでいいにゃ」
「そうか」
「それに苺ジュースもトマトジュースも大好きにゃ」
にゃんぱいあは目を細めさせ右の前足を掲げて言う。
「だからそれでいいにゃ」
「あっさりいているな」
「こいつはこういう奴なんだよ」
まさむにゃが葦原に話す。
「満足すればそれでいいんだよ」
「血でなくともか」
「ああ、そうだよ」
こう言うまさむにゃはタン塩を食べている。
「ちなみに俺はこれとかホヤとかが好きだぜ」
「東北だな」
「ああ、何となく好きになったんだよ」
「名前から来ることか」
葦原はまさむにゃの名前から連想した。
「それからだな」
「そういえば俺の名前ってそうだよな」
「自分でも気付いたな」
「ああ、政宗だからな」
「私もね」
そのマサムネも戦士達にいる。その本人の言葉だ。
「この名前からどうしてもね」
「あれっ、けれど先生って」
「どうしたの、羽柴さん」
「北海道の生まれですよね」
ヒデヨシは何故かマサムネをそうだと思っている。それで実際に今もこう言う。
「そうですよね」
「それはあくまで中身のことだから」
「夕張出身じゃなかったんですか」
「私は北海道出身じゃないわ」
マサムネ自身はそうなのだ。彼女はあくまでマサムネであり東北の仙台生まれだ、それ以外の何者でもないのだ。
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