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仮面ライダー エターナルインフィニティ

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第五十九話 おっ、全員来ましたその六

「あんた、あれだろ」
「あれっていいますと?」
「十兵衛ちゃんもそうだけれどな」
「魔法少女ですけれど」 
 まどかは内心織戸に警戒しながらおずおずとして返す。
「あの、コスプレとかは」
「何っ、わかったのか!?」
 織戸はまどかの今の言葉に身体全体で引いた。顔も驚愕したものであり手足も硬直している。かなりの姿だ。
 そしてその姿でこう言う。
「流石は魔法少女か!?」
「というかわかりやすいですから」
 まどかも少し引きながら織戸に応える。
「織戸さんって」
「そうだったのか、俺は読まれやすいのか」
「メイド服、ですよね」
 まどかはここまで読んでいた。
「私にそれを着て欲しいって」
「メイド服は漢の浪漫なんだよ。皆それがわからないのか!」
「この人って煩悩しかないね」
「うん、私もそう思うわ」
 まどかはさやかのその言葉に小さく頷いた。
「ちょっと。これは」
「極端な位ね」
「そういう人って案外少ないけれど」
「自然にもてる人は多いけれどね」
 何故かそれぞれの世界ではそうした人間が多い。
「けれど。織戸さんみたいに極端な人は」
「いないわよね」
「俺は俺の信じる道を歩む!」
 挙句にはこう力説する始末だった。瞬時に立ち直り力拳で言い切る。
「そう、漢道を!」
「それってどういう道なんですか?」
「そう、例えて言うなら修羅の道!」
 横で少し呆然となっているまどかに応える。
 上を向きそこに天を見て、まさにそうした主張だった。
「茨であり地獄道!しかし俺は行く!」
「お一人で、ですよね」
「そう!俺はただ一人その道を進む!」
 何故かメイド喫茶に坂ができていた。天に、何処までも続く岩の坂道だ。
 織戸はその前にいてさらに言う。
「俺はまだ登りはじめたばかりだからな、この男坂を!」
「未完、ですよね」
 まどかはさらに呆然としながら述べる。
「ここで出る文字って」
「未完は完するもの!俺はそれを果たす!」
「何が何か」
「ああ、とりあえずは」
 歩はまどかの横に来て彼女に言う。
「こういう奴だから。悪い奴じゃないんだけれど」
「そうなんですか」
「かなり煩悩が強いだけだから」
「悪い人じゃないんですね」
「あまり鬱陶しかったらそうした本出せばいいから」 
 そこに向かうというのだ。
「そういうことだから」
「ううん、それでも何か」
「最初見たら驚くけれど悪い奴じゃないから」
 それは間違いないというのだ。
「まあ言うことは適当に聞き流して」
「そうしてお付き合いするといいんですか」
「そういうことで。これからも」
「はい、お願いします」
 とりあえず歩とまどかは普通に仲間同士になれた。織戸は彼のことを知った女性陣にはかなり引かれてはいたが。
 何はともあれ作戦は決まりかけた。だがここでセラフィム、何時の間にかメイド服に着替えている彼女がこう一同に言ってきた。
「ではお話も整ったところで」
「ここで?」
「一体?」
「僭越ながら私がお料理を」
「それは禁じておるぞ」 
 サラスがそのセラフィムにすかさず突っ込みを入れた。
 
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