仮面ライダー エターナルインフィニティ
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第五十三話 小林オペラの帰還その三
「心衣達は照井さんと一緒ですよね」
「同じ警察だからな」
「じゃあこれからも宜しくお願いしますね」
「まあな。宜しくな」
照井はG4とミルキィホームズの対立には内心思うところがあったがG4への共闘については異論はなかった。
「それじゃあな」
「はい、こちらこそ」
二人のやり取りを見てだ。亜樹子はこっそりとG4の他の三人のところに来て心衣を横目で見ながらこっそりと尋ねた。
「なあ。明智ちゃんってほんまは」
「はい、ちょっと以上に困ったところありますけれどね」
「意地悪とか嫌がらせすることもありますけれど」
「人格に問題ありですが」
次子も平乃も咲も心衣のそうしたところは否定しない。
だがそれでもだ。こう言うのだった。
「あれでいいところあるんですよ」
「性格的に可愛いところあるんですよ」
「それに何だかんだで友達思いで優しいんです」
三人共心衣の本質はわかっていた。
「まあ。調子に乗ったらあたしがどついておきますんで」
「それに天敵もいますし」
「すぐに天罰受けますから」
何故か心衣は何か悪いことをすると報いを受けるのだ。絶対に。
それでだ。三人もこう言うのだった。
「特に天敵呼べば一発ですから」
「その場で逃げ出しますから」
「何ならここに呼びます」
「あいつだけは呼ばないの!」
心衣は地獄耳だ。それでだ。
三人の今の話にはだ。ムキになった顔で言うのだった。
「というかあの女呼んだらすぐに来るじゃない!」
「おい、話すると本当に来るぞ」
次子が怯えと焦りを見せる心衣に忠告した。今彼女はアイスティーを飲んでいる。
「だから言うなよ」
「そ、そうね。それじゃあ」
「まあとにかく。これからも宜しくな」
少し除け者にされていた照井はまたこう言った。
「長い戦いになるがな」
「はい、ではこれからも」
「宜しくお願いします」
平乃は礼儀正しく手を前にやって頭を下げ咲も微かにだが頭を下げる。何はともあれG4と照井は共闘を約束していた。
そしてミルキィホームズもだ。左とフィリップに対してこう言っていた。
「じゃあスサノオを一緒に倒しましょう」
「僕達が組めば百人力ですからね」
コーデリアとネロは半分G4に対して見よがしになって彼等に顔を向けて話す。
「僕達これでもやるんですよ」
「左さん達もいますからね」
「あの、お願いします」
エルキュールは今もおどおどした感じだ。
「本当に」
「ううん、ですが」
シャーロックだけが浮かない顔で言う。
「やっぱりG4の皆さんと一緒に戦いたいです」
「お断りよ!」
「お断りだよ!」
すぐに心衣とネロが身を乗り出して抗議してきた。
「何でこんな奴等と!」
「一緒に戦わないといけないんだよ!」
こう二人同時に言ってくる。シャーロックに噛みつかんばかりだ。
「あのね。あんた達なんかとね!」
「こんな連中とね」
「絶対にお断りよ!」
「何があったもね!」
今度はお互いに顔をぶつけせめぎ合って言い合う二人だった。
「全く。心衣達だけで充分なのに」
「僕達に任せてくれればいいのに」
「何でこんな奴等と」
「こんな連中と」
共闘以前にだった。まさにだ。
そうしたやり取りの会議だった。もっと言えば会議になっていない。
その会議になっていない会議の後でだ。左達はホームズ学園に戻った。そしてそこでアルセーヌ達にこう言うのだった。
「おい、悪いけれどな」
「駄目だったよ」
左とフィリップが話す。
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