| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

仮面ライダー エターナルインフィニティ

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第四十七話 フレイムヘイズその六

「いつも皆の料理作ってるよ」
「そういえば剣崎さんって何か」
「そうよね」
 一美と真竹にもわかった。ライダーのどの者も料理はというと。
「お料理できなさそうよね」
「というか絶対にね」
「そういうの無理そうだから」
「結構不器用な人多いわよね」
「うん、剣崎君も橘さんもね」
 虎太郎が話すのは二人だった。
「料理とか家事全般凄く苦手なんだ」
「やっぱりそうなんですか」
「あの人達は」
「うん、というかね」
 虎太郎はこんなことも言う。
「戦うこと以外はちょっと」
「何か。その戦うことも」
「不安がありそうだけれど」
「睦月君や志村さん達はそうでもないけれど」
 問題はよりによって主力三人だった。
「相川さんも結構騙されやすいから注意してね」
「えっ、一万年生きてたのにですか」
「騙されやすいの」
「あれで結構ね」
 虎太郎は一美と真竹に衝撃の事実を告白した。
「二人と一緒で」
「そうだったんですか」
「意外ですね」
「いや、本当にそう思うよ」
 虎太郎は再び言う。
「何でこうまでってさ」
「じゃあ相手が詐欺師とかだとですか」
「剣崎さん達は危ないんですね」
「その場合は気をつけてくれよ」
「わかりました。それじゃ剣崎さん三人については」
「気をつけますね」
「あれでさ。実は頭はいいんだよ」
 少なくともだ。三人共そうしたものは備わっていた。
「咄嗟の機転とかも利いてさ」
「それでどうして騙されやすいのか」
「謎なんですね」
 この場合学歴の問題ではなかった。人間としての知力だった。
 仮面ライダーになるのなら知力も要求される。三人共それについては本来は問題なかった。少なくともライダーに相応しい平均的な知力はあるのだ。
 だがそれでもだ。その騙されやすさが問題なのだった。
「全くねえ。どうしたものなんだろうね」
「ですが今回はアンデットとの戦いですから」
「人間にもなりませんから」
「特に問題ないですよね」
「幾ら何でも騙されることはないですよね」
「まあ徒が相手ならわからなかったけれどね」
 あくまでだ。その場合はだった。
「とにかくさ。騙されやすいってのは覚えておいてね」
「困りましたね、本当に」
「そうしたことは」
 こうした話をしながらだった。三人は料理を作った。
 そしてスパゲティ、トマトとガーリック、それに茄子のソースのものを食べてだ。ヴィルヘルミナはこう言った。
「ワインが欲しいですね」
「止めて下さい」
「お願いですから」
 すぐにだ。佐藤と田中がまた突っ込みを入れてきた。
「ヴィルヘルミナさん酒癖悪いですから」
「お酒は止めて下さい」
「私は酒癖が悪いのですか」
「はい、かなり」
「相当なものですから」
「そうですか」
 そう言われてもだ。自覚はなかった。
 自覚のないままスパゲティを食べつつこうも言う。
「ではこのまま食べましょう」
「ヴィルヘルミナって酔ったらね」 
 どうかとだ。マージョリーも言う。
 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧