仮面ライダー エターナルインフィニティ
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第四十四話 デンライナーでの騒動その六
「己の為だけに人を殺めるとな」
「それも数百人と惨たらしく」
「まことに。恐ろしき者がおったのう」
「というかですね」
イエヤスもだ。流石に眉を曇らせていた。
そしてその顔でだ。こう言うのだった。
「どうもライダーさんの世界での欧州ではこうした話が多いですよね」
「それはね。否定できないね」
ジョージが応える。実は彼の世界もなのだ。
「そういう話が多い理由は色々あるけれどね」
「人を殺すには時間をかけてですか」
流石にだ。イエヤスにもそんな趣味はない。
「こんなものを使って」
「幾ら何でもうちもこんなの使って誰かを殺さないからね」
ただのお仕置き用だとだ。美波もそれは言う。
「っていうかね。血を絞り取ってそのお風呂に入るって」
「無茶苦茶怖いですよ」
「流石に僕も遠慮するにゃ」
瑞希だけでなくだ。にゃんぱいあも怖がっている。
「血は欲しいけれど殺すとかないにゃ」
「というかですね。血に若返りの作用はないですよ」
茶々丸は右手を掲げてそれを否定する。
「そんな無茶苦茶なことよくしましたね」
「全くだぜ。いかれてるのにも程があるぜ」
「まあ。僕も今回は完全に同意です」
まさむにゃは普通に怒っておりにゃてんしは空に浮かびながら引いた感じを見せている。
そのにゃてんしがだ。言うのだった。
「スサノオは今はそれ程残虐ではない様ですがね」
「あっ、そういえばショッカーの頃と比べるとかなり大人しくなったみたいだね」
良太郎は自分のところに煙草をくゆらせてくつろいだ姿勢で来たにゃてんしに述べた。
「残酷さとかは」
「そうですね。あくまで我々を見たいだけですから」
「はじめはとにかく世界征服を考えてたみたいだがな」
だがそれでもだとだ。桜井も言う。
「それが変わったな」
「そうみたいだね。その辺りはね」
「結局全てはあいつの退屈凌ぎなんだな」
酒を飲みながらのせいか。桜井は普段より感情を見せていた。
実際にワインを次々に飲みながらだ。彼は言うのだった。
「俺達に仕掛けるのも戦うのもな」
「そうしたことを繰り返した結果がこれなのよね」
英理子も楽しく飲んでいる。
「どんどん仲間が増えてくわね」
「そのうち凄いことになるんじゃないのか?」
桜井が言う。
「仲間の数がな」
「それならそれで面白いじゃない」
千姫も飲んでいる。半蔵に大杯にワインを酌させつつ。
「数は力だからいいでしょ」
「簡単に言うな、姫様は」
「そうかしら。半蔵」
「はい」
さっとだ。半蔵はその空になった杯にワインを注ぎ込む。そこでまた飲む千姫だった。
そうして飲み続けながらだ。彼女は言うのだった。
「一騎当千の人間が増えればそれだけ戦いが楽になるわよ」
「それはそうだけれどな」
「正論ではあるけれどね」
モモタロスとウラタロスがその千姫に応えて言う。
「けれどそれでもな。この団地妻な」
「ちょっと飲み過ぎだと思うよ」
「?何で団地妻なの?」
「ああ、声聞いたらそんな感じがするんだよ」
「お姫様の場合はね」
だからだと返す二人だった。
「まあイメージだよ」
「特に気にすることはないからさ」
「だといいけれど。ただね」
飲んでいるせいで赤い顔になってだ。千姫はさらに言う。
「宗朗もね。ちょっとね」
「僕はジェリオだよ」
間違えていた。千姫が宗朗だと見たのは彼だった。
「そっくりだけれど違うからね」
「あら、間違えたわ」
「あの、姫様。お酒はもうそろそろ」
「いいのよ。そう言う半蔵もよ」
千姫は酌に専念する半蔵に顔を向けてだ。今度は彼女に言うのだった。
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