仮面ライダー エターナルインフィニティ
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第四十二話 連合結成その十
「そうした意味で人間もエルフも同じなんだね」
「全然変わらないのよ、これが」
ルイズは否定しなかった。
「むしろエルフの方が排他的で」
「正直許せないこともあったよ」
ギーシェも流石に厳しい顔になっている。
「ティファニアにね。酷いことを言ったこともあったし」
「あの、それは」
「いや、君がよくても聞いた限りあの彼等は許されない」
ギーシェはそのティファニアにもこう返す。
「人間でもあそこまで酷いことを言う奴は滅多にいないよ」
「人間よりも酷いの?」
「彼等の今の主流派はね」
そうだとだ。ギーシェは良太郎にも言い切った。
「言っていいことと悪いことがあるんだ。彼等の発言は許されない」
「とはいってもあれよ」
モンモランシーは怒りを見せるギーシェに横から注意した。
「エルフと同じことをしたらね」
「彼等と同じになるというんだね」
「その排他的で独善的な連中とね」
「わかっているよ。正直頭に来ているけれど」
だがそれでもだとだ。ギーシェは襟を正してから述べた。
「それでもね」
「そう。己は慎んでね」
「むしろ僕は彼等よりティファニア、そして」
良太郎達も見てだ。そのうえでだった。
「野上達の方がずっと尊敬できるよ」
「私がですか?」
「僕が尊敬できるって」
「少なくとも君達は彼等とは違うよ」
そのだ。エルフ族の強硬派とはだというのだ。
「心根が奇麗で、しかも広いから」
「それだけ苦労もしてきたのだろう」
アニエスはそのティファニア、そして良太郎を見て言った。
「野上と言ったな」
「はい」
「貴殿は見たところ戦いに入ったのは早いな」
「ずっと。普通に学生生活を送っていました」
そして姉の経営する喫茶店で働いている。彼の日常は不幸だが平穏なものだった。
「ですから」
「そうだな。しかし多くの戦いを潜り抜けてきたか」
仮面ライダー故にだ。
「そしてその中で元からあったものを磨いたか」
「戦いで磨かれたんですか」
「貴殿は多くのことができる人物だ」
アニエスはその良太郎を見て言った。
そして桜井も見てだ。彼に対しても言った。
「貴殿もだ」
「俺もか」
「やはり。多くの戦いを経てきているな。それに」
それにだというのだ。
「その戦いで覚悟を決めていたな」
「色々となあったさ」
「そうだな。しかし貴殿もまた、だ」
言うのだった。その桜井にさらに。
「多くのことを成し遂げるな。いい目をしている」
「だといいんだがな」
「君達の力は大きい」
仮面ライダー、その力はだというのだ。
「その目を見ればわかる」
「あれっ、何か俺とはじめて会った時と違うな」
才人はアニエスの二人への言葉を聞いていてふとこう思った。
「俺なんてこんなこと全然言われないのにな」
「だってねえ。あの頃のあんたってまだまだだったから」
だからだとだ。ルイズがその才人に話す。
「だからね」
「じゃあ野上さん達は」
「本当に。凄い戦いの中を生きてきたみたいだからね」
イマジン、そしてスサノオとの戦いを。それからの仮面ライダーとしての果てし無い戦いをだ。生きてきたからこそだというのだ。
「それだけのものがあるのよ」
「そうか。だよな」
「だからアニエスも初対面であそこまで言うのよ」
「貴殿等の助力を歓迎する」
アニエスはまた良太郎達に言った。
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