仮面ライダー　エターナルインフィニティ

「僕の話はこれでわかったかな」
「一応な。後はな」
「僕達の世界に来てくれるんだね」
「ああ。御前がここに来たのも」
　乾はそのキュウべえを見据えつつ言う。
「その為だろうからな」
「だろうね。それじゃあね」
「案内するな」
　強い声でだ。乾はキュウべえに対して問うた。
「もっとも嫌だって言ってもな」
「無理にもって言うよね」
「ああ、そうする」
　乾の言葉はさらに強いものになっていた。その口調でキュウべえを追い詰める感じだった。そしてキュウべえも愚かではない。彼もまたあらゆることを理解していた。
「そうしてな。御前の世界で戦う」
「正直なところそのことはね」
「歓迎か」
「うん、この世界に来るとは思わなかったけれど」
　だがそれでもだとだ。キュウべえは言う。
「それでもこの世界での君達を見ているとね」
「利用出来るんだな」
「利用っていうかね。グリーフシードを効率的に集めてくれるからね
「それを利用って言うんだがな」
「だから僕にそうした意識はないから」
　感情がない故にであった。キュウべえの方からも乾に対してこのことは断りを入れるのだった。彼にしてもそのことは言うのだった。
「それに魔法少女は消えるけれど」
「俺達は消えないな」
「そうみたいだね。魔獣を倒してもね」
「グリーフシードってのが溜まらないんだな」
「まあ僕達にしては残念ではあるんだけれどね」
　グリーフシードが溜まらない。そのことはだというのだ。
「何しろ僕達の糧なんだからね」
「話はわかったよ」
　木場がキュウべえに告げた。
「とにかく。俺達はそのグリーフシードを溜めない戦士としてだね」
「僕達の世界に来ることになるね」
「そうだね。それじゃあ今から」
「まあ君達が倒した魔獣のグリーフシードのことは考えておくよ」
　キュウべえにとっては第一のことである。これこそが。
　だから忘れなかった。しかしそれでも話してだ。
　そのうえでだ。ライダー達に告げた。
「じゃあ案内するよ。門のところにね」
「さて、あの魔獣達との戦いか」
　三原は少ししみじみとした感じで述べた。
「一体どんな戦いになるかな」
「さてな。しかし俺達もあちらの世界でだ」
「ああ、スサノオと戦うんだな」
「そういう運命だ」
　草加はこう三原に言うのだった。そうしてだった。
　ライダー達はバイクに乗り先を駆けるキュウべえの後についていった。その中でだ。
　真理はだ。沙耶にこう言った。
「あの。前から思ってたけれど」
「どうしたの？」
「ええ。スサノオのことだけれど」
　真理が今話すのはこのことだった。
「城戸さん達が戦った世界ではサテライザーちゃんとカズヤ君の絆を見たじゃない」
「そして火野さん達が戦った世界では」
「オートマタを見たわね」
「それぞれ見ようというものが違ってるわね」
「キュウべえの世界で見たいものは」
　それはだ。何かというのだ。
「それが問題だけれど」
「そうね。ただ人間を見ようっていうことは」
「それは変わらないわね」
「根本はね」　
　スサノオがライダー達に仕掛けるだ。それはだというのだ。
「変わらないわね」
「そうね。人間ね」
「人間とはどういったものか。どうしていくか」
　沙耶は話していく。彼女が見るスサノオを。
「それが問題ね」
「その通りなのよね。本当にどうしてくるか」
「何を置いているか」
「それは今の時点ではわからなくて」
「あちらの世界でわかることね」
「そういうことになるわね」
　真理は沙耶のその言葉に頷いた。そうした話をしているうちにだ。