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仮面ライダー エターナルインフィニティ

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第三十六話 心があるから人間なんだよその三

「君達人間の様なものはね」
「じゃあ君は一体」
「だからそういう生物なんだよ」
 キュウべえは木場の問いにも答えた。
「感情はないし個々の存在でもないんだよ」
「群生生物なのかな」
 木場はキュウべえの言葉に首を捻りつつ呟いた。
「それだと」
「近いかもね。あと僕があちらの世界の君達の星に来た理由は」
「生きる為だな」
 草加はキュウべえに対してまた言った。
「そうだな。君はその為に来たな」
「そうだよ。僕達の生きるエネルギーを手に入れる為にね」
「エネルギー?じゃあ」 
 長田はここであることに気付いた。その気付いたこととは。
「あの魔獣は」
「そう。彼等と魔法少女、仮面ライダーにしてもだけれど」
「倒した時のエネルギーを」
「ソウルジェムを介してね」
「ソウルジェム?」
「ああ、その魔獣を倒したグリーフシードを手に入れてね」
 キュウべえが話そうとするとだ。ここでだ。
 三原が首を捻ってだ。キュウべえに対して問うた。見れば三人のライダーと真理はテーブルに座っている。そして木場達がそれぞれの席に座っているのだ。
 その中でだ。三原はキュウべえに言ったのである。
「待ってくれ。そちらの詳しい話をしてくれるか」
「僕のこととか?」
「魔法少女のこともな。ただ」
 三原も察していた。キュウべえのことはだ。
 それでだ。キュウべえを疑う目で見つつだ。こう言ったのである。
「そう簡単に全部話すことはしないな」
「ああ、そう思ってるんだ」
「わかるさ。君はそんな相手じゃない」
 三原は疑念の目でキュウべえを見続けている。
「知っていても話しはしない」
「鋭いね」
「その言葉はそうだっていうんだな」
「そうだよ。そしてね」
 さらにだと返すキュウべえだった。テーブルの上にやはり猫の様に座ったままで。
「どうやら君達に隠すことはできないね」
「そうだ。俺達も隠させるつもりはない」
 乾もだ。キュウべえを警戒する目で見て言ってきた。
「御前は絶対に信用できない相手だからな」
「僕は相手に信用は求めないよ」
「じゃあ何を求めるんだ」
「君達の世界で言うギブアンドテイクだよ」
 それだというのだ。
「それと求めるだけだよ」
「そうだな。やはりな」
「それじゃあ話そうか。詳しいことをね」
 こうしてだった。キュウべえは自分が知っていることを話した。話は長く複雑なものだが乾達には理解できるものだった。そうしてだった。
 キュウべえのその話を全て聞き終えてからだ。乾はこう言った。
「話はわかった。しかしな」
「しかしっていうと?」
「そのまどかっていう娘だよ」
 暁美ほむらから聞いた話もだ。キュウべえは話したのだ。
「その娘がなんだな」
「そうなんだ。僕は知らないけれどね」
 魔女のいない世界でのキュウべえは、というのだ。
「それでもその女の子が世界を変えたらしいね」
「それでか」
「そう。それでね」
 そのまどかという少女についてだ。まどかはさらに話す。
「今僕達の世界には魔女はいないんだ」
「魔法少女と魔女がいるんだな」
「そう。それで魔法少女が力を使い果たしたらね」
 そうなればだ。どうなるかというのだ。
「そのまま消えてしまうんだ」
「じゃあ時々そうして穢れを払わないと」
「魔法少女は消えていく」
「そういう運命なのね」
 木場に海堂、長田がだ。キュウべえの話を聞いて言った。そしてだ。
 その話をしてだった。彼等もわかったのだった。
 
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