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スーパーロボット大戦パーフェクト 第二次篇

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第百二十八話 ミケーネ帝国の攻勢

               第百二十八話 ミケーネ帝国の攻勢
ベルリンでの戦いを終えティターンズを宇宙より退けたロンド=ベル。だがすぐにまた別の戦場へ向かうことになったのであった。
「やはりそうなりますか」
「済まないな」
ミスマルが大文字に申し訳なさそうに述べていた。
「三輪長官からのたっての要請でな」
「はあ」
「日本に向かってくれ。そしてミケーネとの戦闘に当たって欲しい」
「わかりました。それで日本ですが」
「うむ」
「今はどういった状況でしょうか」
「膠着したままだ」
そう言うしかなかった。
「動きはない。どちらも動けない」
戦力が伯仲しているからだ。こうした意味でミケーネは日本に釘付けとなっておりそうさせたのは三輪であり中々の功績であるとは言えた。
「そこで君達に来てもらい」
「ミケーネとの決着を着けると」
「そうだ。頼めるか」
「わかりました。それでは」
「ああ。それでだ」
ミスマルは話を変えてきた。
「ベルリンのことだが」
「はい」
「ダメージはどうかな。デストロイガンダムの突入があったそうだが」
「そちらは大したことはありませんでした」
大文字は素直にそう述べた。
「そうなのか」
「はい、市民は安全な場所に避難しておりましたし主に郊外での戦いでしたので」
「不幸中の幸いだったと言うべきか」
「はい」
「ならいい」
そこまで聞いて頷いた。
「ではすぐにそちらに兵を進ませる。後のことは任せてくれ」
「わかりました」
「日本に向かうまでに数日は休んでもらいたかったのだがな。ここは我慢してくれ」
「いえ、これも任務ですので」
彼はそれはいいと述べた。
「御気遣いなく」
「そうか、では頼むぞ」
「了解しました」
こうしてロンド=ベルは次の戦場に向かうことになった。休みなしであったがメンバー達はそれなりにくつろいでいたのであった。
マクロスの劇場内。そこで多くの者がユウナの所蔵の特撮映画を堪能していたのだ。
「ううむ」
ユウナはそれを見て満足そうに唸っていた。
「特撮はいいねえ」
そしてこう述べた。
「素晴らしい文化だ。そうは思わないかい?」
「そうだな」
ナオトがそれに応える。彼も満足そうだ。
「仮面ライダーだったか」
「うん」
見れば剣を持っている。二十一世紀初頭のライダーであるらしい。
「いい映画だな。ただ」
「何かあるのかい?」
「脚本に癖がないか?それが気になるな」
「僕はそれがいいと思うけれどね」
ユウナは如何にも通ぶってそう返した。
「この独特の脚本がね。いいんじゃないか」
「けれどよ、ユウナさんよ」
それにキャオが突っ込みを入れる。
「この脚本家伏線張り過ぎだろ。それで風呂敷を畳めていねえし」
「まあそれはね」
それはユウナも認めた。
「あるね、確かに」
「しかもこれって子供向けの番組だよな」
勝平も突込みを入れる。
「随分ヘビーな内容だよな」
「それも含めていいものなんだよ」
勝平に対しても言う。
「シリアスの中にもね。遊びが入って」
「そんなものか」
「そうだよ。キャラクターの造詣も深いしね」
「まあそれはな」
マサキもそこにいた。
「かなり真剣に考えてやってるよな」
「そうだろ?この映画版だって」
「面白いのは事実だな」
「うむ。特に最後がいい」
ゼンガーとレーツェルも太鼓判を押した。
「やはり仮面ライダーはな。こうでなくてはいけないな」
レーツェルもまた通の顔になって語っていた。
「奇麗な中に哀しみがある」
「哀しみか」
宙がその言葉に反応を見せてきた。
「そうだ。だからこそ光る。それがライダーだ」
「確かにね」
ユウナはその言葉に納得したように頷いた。
「そうなんだよね。やっぱりライダーのよさはその哀しみにあるんだ」
「ふふふ、流石にわかっておられるようだな」
「僕もライダーはかなり観ているからね」
ユウナはレーツェルに応えて言う。
「それなりに詳しいつもりだよ」
「そうなんですか」
キースがそれを聞いて言った。
「そうだよ。それに実はね」
「何かあるんですか?」
今度はクスハが彼に問うた。
「いや、カガリのキックがライダーキックにそっくりなんだよ」
「ですね」
それにブリットが頷いた。
「この前のシンへのあれは凄かったですね」
「そうだろ?シン君顔にまともに受けていたよね」
「はい」
あのキラとの和解の後である。それでシンは完全にノックアウトされたのである。
「あれが凄いんだ。一撃でまず倒れる」
「はあ」
「例えコーディネイターであってもね。僕もキサカもあれを受けて何度も倒れたよ」
「何度もですか」
「そうなんだ、子供の頃からね」
「ユウナさんって子供の頃から大変だったんですね」
皆あらためてそれを思い知らされる。
「何か」
「まあずっとだからね」
ユウナはそれに応えて述べる。
「慣れたよ。流石に」
「しかしその割には常に誰かに負担を負ってもらおうとしていますね」
アズラエルがそれに突っ込みを入れる。
「それは何故ですかね」
「ははは、細かいことは気にしないでよ」
実にあっけらかんと開き直ってきた。
「まあそんなことはね」
「どうでもよくありませんよ。何か僕まで巻き込まれていますし」
「いいじゃないですか」
「そうよね」
ファとフォウがそれを聞いて述べる。
「アズラエルさんあまり仕事ないし」
「それも仕事ですよ」
「やれやれ」
二人のその言葉に憮然とした顔を作る。
「彼女は僕の好みじゃないんですがね」
「そうなんですか」
キサカがそれに突っ込みを入れてきた。
「個人としては悪くはないですが彼女にしたり結婚するとなると」
「うん、とてもじゃないけれど身が持たないね」
ユウナはその話にうんうんと頷いている。
「それに僕もう結婚していますし」
「えっ!?」
その言葉にはそこにいた全ての者が仰天した。
「アズラエルさん結婚していたんですか!?」
「おい、マジかよ」
アンナマリーとビルギットが驚きの声をあげる。
「あれ、言っていませんでしたか?」
「初耳です」
ボルフォッグがそれに応える。
「まさかそのようなことが」
「うわっ、これは思わぬイレギュラーね」
「全くだぜ。まさかな」
レミーとキリーも口調が少し真剣になっていた。
「それでだ、アズラエルさん」
真吾が彼に問う。
「その奥さんっていうのは」
「うむ、それだ」
カットナルも出て来た。
「御主と結婚するというもの好きがどのような者なのか」
「是非見てみたいぞ」
そしてケルナグールも。
「全く。世の中奇特な者もおる。御主と結婚するなぞとは」
「・・・・・・ケルナグールさん、幾ら何でもそれはないんじゃない?」
「そうよね、ケルナグールさんもねえ」
「そうそう」
レトラーデとミスティが囁き合う。そもそもケルナグールが結婚していることすら皆にとっては異常事態なのである。しかも夫婦円満というのは余計に異常である。
「とにかくだ」
ブンドルも言う。
「写真があれば見せてもらいたいのだが」
「ええ、どうぞ」
アズラエルはそれに応えて写真を見せてきた。
「僕の妻と娘です」
「何と・・・・・・」
写真にいるのは以外と普通の人であった。
「異次元人とかじゃなかったんだ」
「あんな卑劣極まる存在とは知り合いではないですが、幾ら何でも」
アズラエルがそこに突っ込む。
「ううむ」
「おまけに娘さんまで」
「いや、妻に似ていましてね」
アズラエルはにこやかにこう語る。
「育ち盛りで。これが中々」
「しかも親バカか」
「世の中本当に不思議だよな」
「全くだ」
ロンド=ベルの面々は驚きを隠せない。その中で彼等は束の間の休息を楽しんでいた。
やがて日本に近付いてきた。満州方面から九州に向かう。
今福岡市では連邦軍とミケーネ軍の戦いがはじまっていた。ミケーネ軍の指揮官はあの地獄大元帥であった。
「ふふふ、連邦軍など敵ではないわ」
彼は自信に満ちた声で言う。
「ここで一気に踏み潰してしまえ、よいな」
「はっ」
それにあしゅら男爵とブロッケン伯爵が応える。彼等もまた戦場に来ていたのだ。
「さて、まずは九州だ」
彼は言う。
「そこを足掛かりにし一気に攻撃を仕掛ける。そして」
「やいやい、そう都合よくいかせるかよ!」
「ムッ」
「その声は!?」
ミケーネ軍が一斉に反応する。見れば海にロンド=ベルの戦艦達がいた。
「ドクター=ヘル!いいところで会ったな!」
既にマシンのうち空を飛べるものが出撃していた。その中には甲児もいた。
「ここで会ったが百年目だ!覚悟しやがれ!」
「ほう、兜甲児か。久しいな」
地獄大元帥は彼を前にして余裕の笑みを浮かべていた。
「元気そうで何よりだ」
「手前を倒すまで死ぬかよ!」
甲児はそれに言い返す。
「さあ神妙にしやがれ!ここでぶっ潰してやるぜ!」
「待て兜甲児!」
だがここであしゅら男爵が名乗りをあげてきた。
「貴様の相手はこの私だ!」
「あしゅら男爵!」
「貴様を倒す為に地獄から蘇ってきたのだ!覚悟しろ!」
「わしもだ!」
ブロッケン伯爵もいた。
「今度こそ貴様を倒してやるぞ!」
「何だ、またやられに来たってのかよ!」
甲児はそえに言い返す。
「ならいいぜ!ギッタンギッタンにしてやらあ!」
「甲児君、それはいいけれど焦っちゃ駄目よ」
「おろっ」
さやかに言われて少し動きを止めた。
「連中いつもせこい罠使うから」
「そういやそうだな」
甲児はそのさやかの言葉に頷く。
「毎度毎度だからな」
「そうそう」
「けれどいつもだからね」
マリアがここで言う。
「もうわかっちゃってるわよ」
「だからこそだ。皆」
大介が皆に対して言う。
「ここは慎重に行こう。いいな」
「了解」
「わかったわ、大介さん」
ジュンとひかるがそれに頷く。
「じゃあ甲児君、大介さん」
鉄也が二人に声をかける。
「マジンガーチームでまずは様子見で」
「うん、そうだな。それで行こう」
「さあ、どんな罠でも潰してやるぜ!」
「ええい、五月蝿いわ!」
だがあしゅら男爵はここでムキになって怒ってきた。
「そうそういつもワンパターンなことなぞするか!」
「そうじゃ!わし等を何だと思っておるか!」
ブロッケン伯爵までそれに抗議する。
「ボス、何かあいつ等言ってるよ」
「罠のこと言われたからかな」
「そうに決まってるだわさ」
ボスにまで言われている。
「いつものパターンだわさ。気にしない方がいいわよん」
「そうだね」
「気にしない気にしない」
「ええい、だから罠なぞ仕掛けてはおらん!」
「今日は正攻法じゃ!」
「HAHAHA!イッツナイスジョーーーク!」
ジャックですら信じていない。
「ユー達のギャグのセンスには感服デーーーーース!」
「だよなあ」
武蔵もそれに頷く。
「どう考えてもあいつ等だから」
「甲児、わかってるとは思うが」
「ああ」
甲児は竜馬の言葉に頷く。
「安心しな。あんな見え見えの嘘には引っ掛からねえぜ」
「そうだな」
「いい加減聞き飽きてきたよな」
隼人と弁慶も同じ考えであった。パターン化すると誰もそれで納得してしまうのだ。
「うぬう、我等を信用しないというのか」
「・・・・・・その怪しい外見で何を信用しろってんだよ」
ディアッカがそれに突っ込みを入れる。
「そもそも何で首が胴体と離れてるんだよ」
「人間じゃないですよね、やっぱり」
ニコルも言う。
「ほら、555の映画みたいに」
「まんまだよなあ」
「ええ。やっぱりオルフェノク加何かじゃ」
「こら、そこの少年!」
ブロッケン伯爵はニコルにクレームをつけてきた。
「わしをあのような新参者と一緒にするな!わしは由緒正しいドイツの将軍じゃぞ!」
「人間だったのか」
アスランも驚きを隠せない。
「あの外見で」
「そこの若ハゲ!言っていいことと悪いことがあるぞ!」
「わ、若ハゲ」
アスランは気にしていることを言われ顔が真っ青になる。
「わしは改造手術を受けただけじゃ!」
「わしもじゃ!」
あしゅら男爵も言う。
「決して化け物ではない!無礼なことを言うな!」
「初対面の人にいきなりハゲって言うのはどうなんだよ」
「そうですよね」
「だから黙っておれ!」
強引に話を終わらせる。
「とにかくだ!」
「俺はハゲじゃないぞ」
アスランはまだそれを言う。
「ロンド=ベルよ」
あしゅら男爵はそんな彼を無視して話を進める。
「ここで会ったが百年目、覚悟はよいな」
「今度こそ貴様等を倒してくれるわ!」
ブロッケン拍車も言う。8
「さあ来い!」
「決着をつけてくれる!」
「ヘン!吠え面かくなよ!」
それに甲児が言い返す!」
「鉄也さん!大介さん!」
「よし!」
「行くぞ甲児君!」
二人もそれに応える。
「じゃあ行くぜ!ロンド=ベルの力見やがれ!」
「総員攻撃開始!」
シナプスが同時に命じる。
「まずは福岡を解放する。いいな!」
「了解!」
こうしてロンド=ベルとミケーネの戦いがはじまったのであった。
だが主にいるのはドクターヘルの頃のものであった。マジンガーチームにとっては馴染みに相手である。
「喰らいやがれ!」
甲児はまずはターボスマッシャーパンチを放った。
「お茶の子さいさいってんだ!」
それでガラダK7を仕留める。一撃であった。
「おのれ兜甲児!」
「さらに強くなったというのか!」
「いいか、その耳かっぽじってよく聴きやがれ!」
彼は言う。
「マジンガーってのはな!乗っている人間こそが大事なんだよ!」
「何だと!」
「その通りだ!」
大介も言う。
「僕達の力こそが重要!」
「それがわからない御前達に勝ち目はない!」
鉄也も言う。三機のマジンガーは完全にミケーネ軍を圧倒していた。
「ぬうう、ならば!」
「容赦はせぬ!」
「ねえ甲児君」
二人の話を聞いてさやかが囁いてきた。
「何か出してくるみたいよ」
「何だってんだよ」
「またギルギルカンじゃないかしら」
マリアが茶化して言った。
「この連中ワンパターンだから」
「そうね」
それにひかるが頷く。
「何かりそうよね、それ」
「けれどそれはそれで問題ね」
ジュンが冷静に述べる。
「強いのは事実だし」
「何っ、何故わかった」
「御主等エスパーか」
「・・・・・・図星だったのね」
「本当に進歩ないのね」
「・・・・・・なあ」
カガリが首を傾げながらアサギ達に尋ねていた。
「まさかとは思うがあいつ等」
「ええ」
ジュリがそれに応える。
「馬鹿なのか?黙って見ていれば漫才みたいだぞ」
「カガリ様」
マユラが眉を顰めてカガリに言う。
「何だ?」
「本当のこと言っちゃ駄目ですよ」
「そうですよ。本人達は自覚していないんですから」
「そうそう、敵でも気を使わないと」
アサギもジュリも容赦がなかった。
「そうなのか」
「そうです。ですから」
「ここは気付かないふりをしてあげましょうよ」
「そうか。そうだな」
「そうです」
「何か色々な相手がいるな、本当に」
「しかも一機ではないぞ!」
あしゅら男爵は懲りずに叫んでいる。
「ピグトロンもいるぞ!」
「こら、ブロッケン伯爵!」
あしゅら男爵は先に言った彼にクレームをつけてきた。
「それはわしの台詞だぞ!」
「五月蝿いわ!そんなこと知るものか!」
「おのれ!」
だがロンド=ベルの面々はそれには驚かない。平気な顔をして戦闘を続けている。しかも地獄大元帥は馬鹿騒ぎをする部下達を止めもしない。
「おい」
その中で忍が彼等に声をかけてきた。
「何だ藤原忍」
「貴様とも久しいな」
「おめえ等には進歩って言葉がねえのかよ」
「忍に言われちゃおしまいよね」
「まあね」
その中で沙羅と雅人が囁くが話は続く。
「ピグトロンもギルギルカンもいい加減見慣れてるんだよ、こっちは」
「フン、それだけではないぞ!」
「海を見よ」
「あれだな」
「だろうよ」
忍は今度は亮に応えた。するとそこには『あれ』が予想通りにいた。
「フハハハハハハ!必勝の態勢よ!」
「これで貴様等には勝利はないぞ!」
「何かよ」
甲児もいい加減呆れていた。
「ここでお約束にドラゴノザウルスかよ」
「そうよ!」
「これで貴様等も終わりよ!」
彼等には何も思うところはないようであった。
「覚悟はよいか!」
「ミケーネの前に膝を屈するのだ!」
「甲児」
竜馬がここで甲児に声をかけてきた。
「ドラゴノザウルスには俺達が向かう」
「ああ」
甲児はそれに応えた。
「じゃあ頼むぜ」
「よし。弁慶、行くぞ」
「おう」
彼等は真ゲッター3になった。武蔵も一緒に向かった。
「さあ潔く死ぬがいいロンド=ベルよ!」
「ギルギルガンの前にな!」
「甲児君、大介さん」
鉄也ははしゃぐ彼等を前に甲児と大介に声をかけてきた。
「まずはギルギルカンを倒そう」
「ああ」
「わかった、鉄也君」
二人はそれぞれ彼に頷いた。
「ピグトロンは」
「私達がやるわ」
さやかが名乗り出て来た。
「だから任せて」
「いいんだな、それで」
「ちょっと鉄也さん」
マリアが不敵な笑みを彼に向けてきた。
「あたし達だって戦士よ。任せてよ」
「私達だってずっと戦ってきたから」
ジュンも言う。
「任せて。じゃあ皆行きましょう」
「了解」
そして最後にひかるの言葉に頷く。そのままピグトロンに向かった。
「さてと、じゃあ」
甲児がそれを見ながら言った。
「まずは何とかの一つ覚えで出て来たギルギルカンだ」
「甲児君は正面だ」
大介が指示を出してきた。
「鉄也君は右、僕は左に行く」
「よし!」
「わかりました」
そしてそれぞれの位置につく。そして。
「甲児君」
「ああ、鉄也さん!」
まずは甲児と鉄也が攻撃に入った。
「ガオオオオオン!」
「やらせはしない!」
ギルギルカンの足止めは大介がする。そのハーケンで動きを完全に封じている。
その間に二人は攻撃態勢に入っていた。それぞれのマジンガーの胸が赤く輝いている。
「行くぜ!」
「よし!」
二人の動きが完全に同じになった。その胸から赤い光が放たれた。
「ダブルバーニングファイアーーーーッ!」
それでギルギルカンを撃つ。するとギルギルカンは次の形態になった。
「よし、次は!」
今度は甲児が前に出てギルギルカンの相手をする。
「鉄也さん、大介さん!今だ」
「よし、鉄也君!」
「ああ、大介さん!」
二人は頷き合う。二機のマジンガーに雷が宿った。
「よし、今だ!」
「やるぞ!」
サンダーブレークとスペースサンダーを同時に撃つ。その技の名は。
「ダブルライトニングバスターーーーーッ!」
変態したばかりのギルギルカンを一撃で粉砕する。だがギルギルカンはそれで終わりはしない。
第三形態が姿を現わす。今度は鉄也が前に出た。
「今度は俺達が!」
「いいな、甲児君!」
「ああ、大介さん!」
二人は息を合わせる。まるで兄弟の様に動きが見事に合わさっていた。
「これだ!」
「受けろ!」
それぞれ拳を飛ばす。
「ダブルロケットパーーーーーーーンチ!」
それで鉄也と戦うギルギルカンの胸を撃った。急所を撃ち抜かれたギルギルカンはそれで動きを止めまたしても爆発した。だが敵はしぶとい。
遂に最後の形態であるメカギルギルカンが姿を現わした。銀色の巨大な姿を現わす。
「さてと」
そのメカギルギルカンを前に三人はあらためて集結した。
「ここからが本番ってわけだな」
「だが甲児君」
鉄也が言う。
「落ち着いていけば問題はない」
「ああ」
「では仕掛けるとしよう」
大介も言う。そして三人は攻撃に入ろうとする。
そんな彼等にメカギルギルカンが攻撃を仕掛けてきた。
「ガオオオオオオオオン!」
メガグラビトンウェーブを放つ。だがそれはすんなりとかわす。
「今更そんな攻撃よ!」
甲児が攻撃をかわした後で言う。
「効くかよ!」
「おのれ兜甲児!」
「うぬはまたしても!」
「御前等の好きにはさせねえってんだ!」
甲児は例の二人に言い返す。
「ここで御前等の野望も終わらせてやるぜ!」
「そうはいくか!」
「そうだ!」
ブードとグールの中からそれぞれ叫ぶ。
「行けメカギルギルカンよ!」
「今度こそ奴等を倒せ!」
そしてメカギルギルカンに命じる。怪物はそれを受けて三機のマジンガーに突進してきた。
「グオオオオオオオオン!」
その爪を左右に振り回し切り裂かんとする。だが三機のマジンガーはそれを左右にかわし難を避ける。
「ヘン、遅えぜ!」
甲児が叫ぶ。
「そんな攻撃当たるかってんだよ!」
「甲児君」
ここで鉄也が声をかけてきた。
「今がチャンスだ」
「おっ!?」
「俺達が囲んでいる。だから」
「そうだ、鉄也君の言う通りだ」
大介もそれに頷いてきた。
「あれをやるぞ、甲児君」
「あれっていうとまさか」
「そうだ、そのまさかだ」
「行きますか、大介さん」
「あれか」
三人の間に多くの言葉はいらない。幾多の死闘を共に潜り抜けそんなものは不要になっていたのだ。
「そうだ、今だ!」
まずは大介が動いた。
「甲児君、鉄也君、僕に続け!」
「了解!」
「わかったぜ大介さん!」
二人はそれに頷く。そして一気に前に出て来た。
「甲児君!」
突進する中で鉄也がマジンガーブレードのうちの一本をマジンカイザーに投げてきた。
「受け取るんだ!」
「おうよ、鉄也さん!」
甲児はそれを受け取った。突進する中で三人が叫ぶ。
「トリプルマジンガーブレードッ!」
「行くぜ!」
「そこだ!」
まずは甲児と鉄也が左右から襲い掛かる。その間に大介はダブルスペイザーに一旦変身する。
「スペイザークロス!」
それで二人の動きに合わせて急降下を仕掛ける。二人がメカギルギルカンに剣を突き立てると同時に彼もまたダイザーに戻りダブルハーケンを振り下ろした。
「ダブルハーケン!」
止めとばかりにメカギルギルカンの額を両断する。それを受けたさしもの怪獣も動きを止めて断末魔の咆哮をあげた。
「ガオオオオオオオン!」
そして散った。全てはそれで終わりであった。福岡の空に大爆発が起こり三機のマジンガーはその炎を見送っていた。
「やったぜ!」
「ああ」
甲児のガッツポーズに鉄也が応える。見ればピグトロンもドラゴノザウルスも既に呆気なく倒されてしまっていた。他の戦闘獣達も同じであった。
「ミケーネとの前哨戦としてはいい勝利だったな」
大介も言う。彼等にとって満足のいく戦いであった。
だがあくまで彼等にとってである。そうでない者達もまたいた。
「おのれ!」
「よくもやってくれたな!」
無論あしゅら男爵とブロッケン伯爵である。彼等は歯軋りをして叫んでいた。
「ヘン!いい加減お決まりのパターンなんだよ!」
そんな彼等に対して甲児が叫ぶ。
「ちったあ違う方法考えて来いってんだ!」
「おのれ!」
「よい、二人共」
だがドクターヘルこと地獄大元帥は二人を落ち着かせた。
「ドクターヘル」
「ロンド=ベルを」
彼はロンド=ベルを見据えて言った。
「今日のところは貴様等の勝利としておこう」
「負けを認めるということか?」
「そう取ってもらっても構わぬ。だが」
彼は隼人にきっとして言い返す。
「最後に勝つのは我等だ。それを忘れるな」
「覚えておれ!」
「今度こそ貴様等を倒してくれるわ!」
最後にいつもの二人の負け惜しみが聞こえる。ミケーネとの戦いはまずはロンド=ベルのワンサイドゲームに終わったのであった。
「しっかしあいつ等もよくもまあ」
ケーンがナデシコの格納庫でぼやいていた。
「毎度毎度ギルギルカンが好きだよな」
「他に芸がねえのかもな」
タップがそれに応える。
「いや、いつものせこい罠があるじゃないか」
だがライトがそれに突っ込みを入れる。
「何かしらの」
「ああ、あれかよ」
「そっちも毎度毎度なんて慣れてきたぜ」
「全くだね」
リョーコが三人の言葉に頷く。
「よくもまああんなに芸がないことだぜ」
「ギャグ漫画の基本ですけれどね」
ヒカルが笑って言うとイズミがまたいつもの駄洒落を飛ばしてきた。
「ゲイで芸がないのは致命傷・・・・・・」
「おっ、今日はナイスだな」
サブロウタがそれに頷いていた。
「何かいいんじゃねえのかい?」
「フォーーーーーーッ・・・・・・」
「前言撤回な」
「しかしだ」
ダイゴウジが急に空気を変えてきた。
「燃える展開だ!」
「旦那はいつもじゃねえのかい?」
それにケーンが突っ込む。
「何かっていうと燃えているじゃねえか」
「違う!ベルリンからだな」
そんなケーンに対して叫ぶ。
「捉われの少女を救い出し、そして今またミケーネとの決戦!燃えるぞ!」
「確かに正念場だ」
ナガレがそれに応える。
「今の状況はな。これでミケーネとの決着をつけることになるだろう」
「遂にミケーネともですか」
ジュンがそれを聞いて言う。
「そうだ。今地球に残る最大の勢力だ」
ナガレは言う。
「それを倒せるかどうかという時だ」
「じゃあ倒さなければな」
マイヨがそれを聞いて呟いた。
「地球の敵勢力を一掃し」
「そして一気に宇宙にか。何か」
「クライマックスに向かってるな」
タップとライトはそれを感じて上機嫌になってきていた。
「じゃああたし達の戦いももうちょっとしたら終わりだね」
「さて、それはどうかな」
ミンの言葉にグン=ジェムが笑って返した。
「違うってのかい?大佐」
「話はそう簡単にはいかんぞ」
「そうだね。そうとは限らない」
「何かまだまだ色々とありそうだぜ」
「そ、それでも楽しそう」
ガナン、ジン、ゴルの三人がそれぞれ言う。
「まだバルマーがいる。奴等もどんどん来るだろうしな」
「ああ、連中がいたね」
ミンはグン=ジェムの言葉に嫌なものを思い出した顔になった。
「エイジの坊やもあれだろ?バルマーにいたんだってね」
「ええ」
「そのようであります」
プラクティーズの面々がそれに応える。
「ですがエイジ殿は」
「それはわかっている」
一矢がそれに頷く。
「彼は潔癖だ。俺にはわかる」
「目でだな」
「そうだ」
京四郎にも言う。
「エリカと同じだ。澄んだ目をしている」
「そうだな」
京四郎もそれはわかっている。だがそのうえであえて聞いたのである。
「あいつは信頼できる。しかしだ」
「どうしたっていうんだ?それで」
リョーコがそれに問う。京四郎は彼女に言葉を返した。
「あいつが言っているよな。バルマー外宇宙方面軍」
「ああ、あいつ等だね」
かつてエイジがいた部隊だ。そのことを少しずつ聞いているのである。
「奴等はとんでもない連中らしいな」
「一般市民でも容赦なく攻撃する」
アキトがそれを聞いて顔を曇らせる。
「そうですよね」
「そうだ。その主力がグラドスか」
「あいつ等のことはあたしも聞いてるよ」
レッシィが応えてきた。
「はっきり言って屑だね」
「そうなのか」
「そうだな。レッシィの言う通りだ」
ダバもそれに応えてきた。
「自分達以外の存在を認めないんだ。他人を奴隷だと思っているような連中だ」
「連中は酷いわよ。子供の絵本取り上げてその場で焼いたりね」
アムも嫌悪感を露わにしていた。
「そんな連中よ。まあ最悪ね、バルマーの中でも」
「私も実際にそれを見た」
ギャブレーも言う。
「咎めたがな。自分達はバルマーの血を引くから何をしてもいいと。全く話にならなかった」
「おい、何だそりゃ」
忍はそれを聞いて位怒りを露わにさせてきた。
「そいつ等何様だ!?バルマー人が偉いっていうのかよ」
「何だよそりゃ、シャピロより酷いじゃないかい」
沙羅も露骨な嫌悪感を見せていた。
「よくもまあそんな連中が宇宙にいるもんだぜ」
「文句なしにバルマー軍の中でも嫌われ者だぜ」
キャオが述べた。
「バルマー十二支族の殖民惑星にいるんだけれどな」
「それでバルマー人なんだ」
雅人はそれを聞いて納得したような顔になった。
「そうなんだ。それでバルマーの中では純粋なバルマー人と同じ位の高い地位にいる」
ダバはそう説明した。
「だからね」
「それでそうした行動に出ているというのだな」
亮はそれを聞いて納得した。
「そういうことなんだ。自分達の文化こそが最高だと思いそれを押し付ける」
「醜い奴等だよ」
レッシィはそう言って吐き捨てた。
「バルマーの中でも最悪の嫌われ者さ」
「まあそうだろうな」
リョーコがそれを聞いて頷いた。
「普通に聞いてもそいつ等は屑だね」
「全くだぜ。胸糞が悪くなっちまったぜ」
いつもの飄々とした感じがサブロウタからも消えていた。
「そういう奴等こそ宇宙から消えてもらいたいものだぜ」
「ああ、全くだよ」
レッシィはあらためて言った。
「あいつ等が来たら容赦はしないさ」
「あたしも」
アムも名乗り出る。
「バスターランチャーで一人残らず撃ち抜いてやるわよ」
「そうだな。来たならな」
ナガレも言う。
「容赦はしない。それだけだ」
「まあ嫌な気分になっちまったね」
ここでミンが場を和ませにきた。
「戦いに勝ったしさ」
「ああ」
「軽く打ち上げにいこうかい。酒もあるし」
「おいおい、酒はまずいだろ」
リョーコがそれに突っ込みを入れる。
「今はよ」
「じゃあジュースかい?何かナタルさんみたいだね」
「まあいいんじゃない?それでも」
「そうそう、お菓子があるしね」
ケーンとアキトが言う。
「それでも打ち上げはできるよ」
「ジュースもいいものだぜ」
「そうか、じゃあ」
ミンも他の面々もアキトとケーンのその言葉に乗ってきた。
「それで乾杯だ。いいね」
「おう!」
こうして束の間の祝いに入った。彼等はまだ戦わなくてはならない。だが人としての心は忘れてはいなかった。戦士達にも楽しみは必要なのであった。

第百二十八話完

2006・12・3  
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