対決!!天本博士対クラウン
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第三百二十六話
第三百二十六話 お茶は
梨花と美樹が最初に降り立つとだ。もう先生達が待っていた。
「では今から」
「お茶ですよ」
「えっ、もうですか」
「戻られてたんですか」
六人の中でしっかり者の梨花と美樹もこれには驚いた。
「私達が最初だと思ったのに」
「何時の間に」
「えっ、先生達って」
「もう戻られてたんですか」
今度は赤音と春奈だった。
「早いですね」
「一番後ろだと思ってたのに」
「瞬間移動を使いました」
「それでです」
こう実に素っ気無くしかもにこにことして話す先生達だった。
「それでここまでです」
「一瞬で」
「瞬間移動って」
「そんな高等な魔法まで使えるなんて」
「やっぱり先生達って」
「凄いわよね」
四人はそんな先生達に唖然だった。そうしてである。
びっくりしているその時にだ。華奈子と美奈子が戻って来た。実は二人が一番最後なのは六人の間でじゃんけんをしてだ。戻る順番を決めたからだ。
それで最後に戻った二人もだ。先生達の姿を見てびっくりするのだった。
「もうって」
「凄いわね」
「はい、それではです」
「お茶が入りましたよ」
先生達だけがあっけらかんとしているのは変わりがなかった。
「いいですね」
「飲みますよ」
「え、ええ」
「それじゃあ」
皆頷いてだった。庭に先生達の使い魔達が用意した白いテーブルと椅子に座ってであった。
紅茶を飲む。お菓子は。
「やったね」
「よかったわね、美奈子」
「ええ。クレープね」
見れば中にバナナとアイスクリームが入っていて溶けたチョコレートをかけたクレープであった。とても上品に作られているものだった。
「予想が当たった以上にね」
「好きなものが出たからね」
「あたしもうこれで満足」
こう笑顔で言う美奈子だった。
「充分よ」
「クレープ食べたらそれでなの」
「そうなのよ。クレープ大好き」
華奈子が美奈子に言ったこの言葉がこの騒動の終わりだった。これで話は終わったのだった。
第三百二十六話 完
2010・10・14
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