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スーパーロボット大戦パーフェクト 第二次篇

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第七十八話 勇者王登場!

                 第七十八話 勇者王登場!

「ふふふ、また面白いことになってきましたよ」
シュウはある場所のホテルの一室で楽しそうにノートパソコンを眺めていた。
「また何かあったんですか?」
「ええ、遂にあの勇者の登場です」
「勇者!?」
「チカ、今までの地球についてどう思われますか」
シュウは自分の手許でパソコンを覗くチカに対して問うた。
「どうっていいますと?」
「地球ですよ。あれだけの敵が展開しているというのに損害が少ないと思いませんか?」
「そりゃマサキの馬鹿とかがいるせいでしょう」
チカはこう答えた。
「癪ですけれど奴等が強いのは事実ですからね」
「それだけだと思いますか?」
「って言いますと?」
「他にも要因があるのではないですか?」
シュウはそう問うてきた。
「例えば他に戦っている者がいるとか」
「連邦軍とかでしょうかね」
「彼等も頑張っていますがね。まあ中には変わった方もおられますが」
三輪のことであるのは言うまでもない。
「しかし彼等だけではとてもここまで守りきれなかったでしょうね」
「じゃあ一体誰が」
「ですから勇者ですよ」
シュウは言った。
「勇者!?」
「はい。今ここにその勇者が姿を現わしますよ」
「一体何者なんですかね、その勇者ってのは」
「一言で言うと面白い方です」
「面白い」
「熱く、それでいて勇敢な」
「何か御主人様と全然違うタイプみたいですね」
「そうですね。ですが私は彼が好きです」
ノートパソコンを見ながらうっすらと笑う。
「あそこまで純粋な人は。そうはいませんから」
「あと宇宙でも変な動きがありますよ」
「彼等ですか」
シュウはパソコンのモニターを切り替えながらそれに応えた。
「何でも自分達こそが選ばれた存在だとか」
「ジオンに似ていますね」
「それを彼等に言うと本気で否定するでしょうがね」
そこには何らかの国家のデータが出されていた。シュウはそれを見ながらチカと話していた。
「けれど結局は同じです」
「はい」
「人間は。能力はさして変わりません」
彼は言う。
「ニュータイプであっても超能力者であってもね。結局は同じなのです」
「バルマーの連中もそうでしょうか」
「そうですよ」
シュウはそれもそうだと肯定した。
「それはもう先の戦いでわかっている筈ですが」
「じゃあ何で連中はあんなに偉そうなんですかね」
チカにはそれが不思議でならなかったのだ。
「同じ人間だってのに」
「人間だからですよ」
シュウはチカの問いに対してこう答えた。
「人間だから」
「そうです。人間は弱いものです」
彼は言う。
「ですから自分と他人を比べて優越感を持ちたいのですよ。それもまた人間の一面です」
「そんなもんですかね」
「そうですよ。貴方も知っていると思いますが」
「さてね」
だがチカはこれにはとぼけてみせた。
「あたしはしがないファミリアですから」
「けれど人の心は持っている筈ですが」
「出来が悪いですからね。さて」
「ふふふ」
シュウはそんなチカを見ながら少し楽しそうに笑った。
「そしてそのバルマーでも面白いことがわかりましたよ」
「面白いこと?」
「以前ここに送り込んだ艦隊ですが」
「ええ」
「あの艦隊の司令官はラオデキア=ジュデッカ=ゴッツォといいましたね」
「あの威張り腐った奴ですよね」
「彼は。帝国では確かに高位に属します」
「あの国って階級社会なんですね」
「そうですね。形としては中世のヨーロッパに近いでしょうか」
彼は言う。
「けれど爵位の名称はかなり違います」
「あいつは士師でしたっけ」
「はい」
「それでもまだ上があるっていうんですね」
「彼は十二支族に属してはいます」
「十二支族!?ユダヤの!?」
かってユダヤ人は十二の支族に分かれていたという。だが王国が南北に分裂した時に北の十族と南の二族に分かれてしまった。そして北のエルサレム王国が滅亡した時にその十支族の行方がわからなくなってしまったのだ。これを『消えた十支族』という。
「あれにも謎があるのですがね」
だが彼はここではそれについて言及しなかった。
「最後に彼はオリジナルが出て来ました」
「バルマーの本星からですよね」
「はい。最初に地球に来ていた彼、そしてユーゼス=ゴッツォの周りにいたのは彼のクローンだった」
「でしたよね」
「そして最後にオリジナルが出て来ましたよね」
「はっきり覚えてますよ。ユーゼスの奴を倒して」
「はい」
「それがどうかしたんですか?」
「彼もまた。誰かのクローンだとしたら」
「えっ!?」
チカはそれを聞いて驚きの声をあげた。
「御主人様、それって」
「彼もまた誰かのクローンではなかったかということですよ。そしてラオデキア=ジュデッカ=ゴッツォとしてのオリジナルだったと」
「どういうことなんですか、それって」
「ジュデッカ=ゴッツォ家は確かに十二支族の一つです」
「ええ」
「ですが十二支族は帝国の支配階層です。そう簡単に嫡流が本星から離れることはありません」
「それじゃああれは」
「間違いありません。ジュデッカ=ゴッツォ家の者のクローンだったのです」
「そうだったんですか」
「ジュデッカ=ゴッツォ家に限らず帝国軍は皆そうです」
シュウは言った。
「彼等は自分達のクローンを使っています」
「ネオ=ジオンもやったあれですね」
「そう。そしてその中心にいるのはゴッツォ家のようです」
「あのユーゼスの奴の家ですね」
「ただ、彼もまた」
「クローンだったんですね」
「おそらくは。そしてそのオリジナルは一体」
「誰が・・・・・・」
「そこまではまだわかってはいません」
シュウもそこまでは調べきれていなかった。
「ただ、帝国の中でも最高位に属する者なのは間違いありませんが」
「そうでしょうね」
これはチカにもわかった。
「さもなきゃ参謀なんてしませんし。あいつもかなり強かったですから」
「ですね。ゴッツォ家の者なのは間違いないと思いますが」
「何ていうか、あの国のことは全然わかっていないですね」
「おうですね。ただ」
「ただ?」
「我々と彼等は深い関係にあるのは間違いありませんね」
「まあ前の戦いで同じ種族だってことがわかりましたし」
「はい。他にも色々とあるでしょうね」
「それがわかるのはずっと後になってからみたいですね」
「何、知っている方は知っておられますよ」
「誰ですか、それって」
「神の僕ですよ」
「神の」
「今も何かと動いておられるようですけれどね。ふふふ」
そして含み笑いを浮かべた。彼はその笑みの向こうに何者かを見ていたのであった。
それを遠くから聞く者がいた。白いスーツにボルサリーノの男であった。
「彼も色々と調べているみたいだね」
軽い調子でこう言う。
「では僕も。動かさせてもらうか」
そう言って何処かへと去った。そしてそのまま姿を消したのであった。
ロンド=ベルは名古屋へと向かっていた。その道のりは比較的穏やかなものであった。
「バーニィ、サンドイッチ出来たわよ」
「有り難う、クリス」
クリスがバーニィにサンドイッチを運んで来ていた。そしてバーニィは笑顔でそれを受け取る。
「カツサンドよ」
「味噌カツじゃなくて?」
「幾ら何でもそれはないわよ」
クリスは苦笑いを浮かべてそれに応える。
「普通のカツサンドよ。安心して」
「うん」
バーニィは頷いてそのカツサンドを手に取る。そして一口含んだ。
「どうかしら」
「いや、かなり美味しいよ」
彼は答えた。
「カツも分厚いし。レタスもいいし」
「そうでしょ。パンもいいでしょ」
「うん。セシリーが焼いたの?」
「ええ。どうでしょうか」
「美味しい、やっぱりパンはセシリーだね」
「有り難うございます」
「シーブックが羨ましいよ」
「何でですか?」
「いや、いい奥さんもらえるから」
「お、奥さんって」
それを言われたセシリーの顔が赤くなる。
「私は。そんな」
「けれど料理が上手いのはいいことだよ。クリスだってそうだし」
「一人暮らしが長かったからね」
クリスは言う。
「色々と勉強したのよ、これでも」
「けれど人参ジュースはね」
コウはその横で苦い顔をしていた。
「出来れば林檎ジュースがいいな」
「けれど美味いぜ、これ」
キースは平気な顔でそのジュースを飲んでいた。
「他には林檎とか入れてるし」
「健康のことを考えたんですよ」
クリスは今度はキースに応えた。
「人参の他にも入れようと思って」
「成程」
「こりゃクリスもいい神さんになるな、いいこった」
「モンシア中尉には関係ないことでは?」
アデルが彼に突っ込みを入れる。
「そういえば御前昔っから女にはもてなかったよな」
「御前と会ってからだよ」
ヘイトにこう言い返す。
「昔はもてたんだぜ、ったくよお」
「ホラだろ、それは」
ヘイトも負けじと言い返す。
「悪いがとても信じられない」
「へっ、だったら信じるなってんだ」
「まあまあ」
そんな彼をクリスが宥める。
「ここはサンドイッチでも」
「おう、悪いな。ん、これはカツサンドじゃねえな」
「ハンバーグサンドです」
クリスは答えた。
「他にも作ってたんですよ」
「いいねえ、これ」
モンシアはそのハンバーグサンドを笑顔でぱくつく。
「美味いもんだ。クリスもいいかみさんになるな」
「有り難うございます」
「人間誰か伴侶がいるのはいいものだ」
バニングがここで言った。
「持てる時に持っておいた方がいい」
「そういえば少佐の御家族は」
彼は今までの功績が認められ少佐に昇進していた。士官学校出身ではないので出世は遅い。
「ああ、月にいる」
彼は答えた。
「無事でいればいいがな」
「ギルトール元帥は一般市民には危害を加えるつもりはなかったみたいですね」
「あの人はそんな人じゃないから」
クリスがバーニィに応えた。
「そうだったんだ」
「反乱を起こしたけれど真面目な人だったから。ジャミトフ=ハイマンとも対立していたのよ」
「一年戦争の時も活躍したしね」
コウも言った。
「それだけの人がな。残念なことだ」
バニングはあらためて言う。
「そして残念な最後だった」
「あれって本当にギガノスの鷹がやったのかなあ」
勇がここで言う。
「違うっていうの?」
カナンがそれに尋ねる。
「ああ。何かあの大尉ってそんなことするような人じゃないし」
「それもそうね」
「実は他の誰かが真犯人だとか」
「有り得るな、それは」
ヒギンズがセシリーの言葉に返した。
「それじゃあ犯人は一番得した奴だな」
「鋭いわね、ビルギット」
「おいおい、こんなの推理小説じゃ当たり前だぜ」
アンナマリーに言い返す。
「一番得した奴が一番怪しいってな」
「それじゃああのドルチェノフか」
ヘイトが言った。
「如何にも、って感じだがな」
ラッセがそれを聞いて呟く。
「人は見た目で判断しちゃいけないが。どうもあいつはな」
ナンガも言う。
「怪しいですよね、あからさまに」
「最初出会った時のバーニィよりもな」
「からかわないで下さいよ、モンシア中尉」
「悪い悪い」
「もう、けれど確かにそうですね」
「今ギガノスは地上でも何か動いているそうですけど」
シーブックは地上のギガノスにも目を向けて来た。
「また攻勢に出るつもりでしょうか」
「そろそろだろうな、それは」
バニングが言った。
「やっぱり」
「マスドライバーも修復したことだしな」
「それじゃあまた月への攻撃を仕掛けなければいけませんね」
「だがそれは難しいことになりそうだぜ」
「フォッカー少佐」
そこにフォッカーが姿を現わした。
「どうしてここに」
「いや、イサムを呼びに来たんだが」
「あっ、俺ですか」
「そこにいたか。マクロスに戻るぞ」
「了解、そろそろミーティングですね」
「では行くか」
見ればガルドも一緒であった。
「御前達どうしてここにいたんだ?」
「いえ、ちょっとここにあったCDをダビングしていまして」
「俺は本を借りに」
「そうだったのか。まあ変な用事でなくて何よりだ」
「こりゃまたどうも」
「全く。相変わらずだな」
「それで少佐」
カナンがフォッカーに声をかけてきた。
「月に何かあったのですか?」
「ギガノスが要塞を築いているらしい」
「要塞」
「移動要塞をな。月の軌道上に作ろうとしているらしいんだ」
「ここにきてそれですか」
「ギガノスも。やる気ですね」
「連中だって必死さ」
フォッカーは言った。
「その根拠はどうあれな」
「そういうものですか」
「そうさ。そうした意味では俺達と同じだ」
「ミケーネもですね」
「まあそうだろうな」
イサムはクリスのサンドイッチをもらいながら話に入ってきた。
「敵も味方も必死なのが戦争だからな」
「イサムさんもそうなの?」
「勿論」
ヒメに答える。
「俺は何時だって真剣だぜ」
「それはともかく腕は確かだな」
フォッカーの見方はこうであった。
「あら、厳しいですね少佐」
「別に悪いとは言っていない」
フォッカーはこう返す。
「イサムはそれでいい。真面目なイサムなんて怖くて見ていられん」
「あらら」
「逆にガルドはな。こうでなくちゃな」
「どうも」
「人それぞれ個性があるんだ。俺はそこまで口出しはしないさ」
「そういうものですか」
「俺はそうだ」
フォッカーは言い切った。
「俺自身いい加減だしな」
「またそんな」
「いやいや、本当に」
実際にフォッカーは破天荒な男であった。バルキリーに乗りながら酒を飲んでいたこともある。
「ところで少佐もどうですか」
「いや、俺はいい」
シーブックにサンドイッチを勧められたが断った。
「もうクローディアの料理をもらったからな」
「味噌カツですか?」
「それとエビフライだ。デザートはういろうだった」
「何か名古屋の定番ですね」
「美味しかったですか?」
「クローディアの作ったものでまずいものはないさ」
これはおのろけであった。やはり二人の仲は今でも熱いものだった。
「ただな」
「ただ?」
「名古屋の食い物は。何でも味噌を使うものなのか?」
「そうだよ」
ヒメがそれに答える。
「名古屋は味噌だよ。それも赤くて味の濃い味噌」
「そうなのか」
フォッカーの顔が曇る。
「だからか。それで味噌ばかりだったのか」
「味噌は苦手ですか?」
「いや、そうじゃないが。ただな」
フォッカーの顔は曇ったままであった。
「あそこまで濃くて味噌ばかりだと。辛いな」
「はあ」
「口がどうにかなっちまいそうだ」
「じゃあ口直しに牛丼なんてどうですか?」
「牛丼!?」
フォッカーはイサムの言葉に応えた。
「はい、少佐に合うかなって思いまして」
「牛丼か」
「イサム中尉、それは少し思いんじゃないかしら」
カナンがそれに応えて言う。
「口直しに牛丼は」
「そうかな、合うと思うけれどな」
「けれど牛丼も重いよ」
ヒメも言う。
「口直しには」
「いや、いいな」
だが意外にもフォッカーはそれに乗り気であった。
「俺は牛丼が好きでな。クローディアに作ってもらう他にも店でもよく食う」
「そうだったんですか」
「安いしな。それで力がつく」
「はい」
「何かあればあれだ。サンシローや洸も好きらしいしな」
「いいですよね、あれは」
イサムも同じであるらしい。
「何か食うのに困ったらラーメンかあれですよ」
「そうだな」
「あとハンバーガー」
「何かファーストフードばかりだな」
シーブックがそれを聞いて呟く。
「それを聞くと何か食いたくなってきたな。今度クローディアに作ってもらうか」
「クローディアさんにですか」
「言っておくがクローディアの料理は上手いぞ」
またのろけて言う。
「一度食べてみろ。病み付きになる」
「はあ」
「何だったら今度御馳走してやるからな。楽しみにしていろ」
「じゃあそれを楽しませてもらう為にもマクロスに戻りますか」
「うむ」
イサムとガルドがそれを受けて立ち上がった。
「じゃあ少佐、行きましょう」
「おいおい、それは今じゃないぞ」
フォッカーは笑いながらそれに応える。
「えっ!?」
「えっ、じゃない。今食ったばかりだろうが」
「まあそうですけれど」
「夕食の時にでもな。いいな」
「わかりました」
「楽しみにしています」
「何かガルド中尉も結構洒落がわかる人なのね」
クリスがそれを見て呟く。
「意外って言えば意外だけれどね」
それにキースが頷く。フォッカー達はマクロスに戻った。そしてミーティングに入るのであった。
その頃名古屋にミケーネ帝国の軍が向かっていた。ユリシーザにバータラー、その援軍に大昆虫将軍スカラベスも
加わっていた。
「さて、名古屋だが」
「うむ」
そのスカラベスがユリシーザの言葉に応えていた。
「一体誰が来ておるのだ?」
「何でも勇者がどうとか言うらしいぞ」
「勇者か」
「うむ」
ユリシーザは頷いた。
「そしてかなり強敵らしい」
「強敵なのか」
「あそこはアンゴラスの管轄だったが。苦戦しておるそうだ」
「あのアンゴラスがか。信じられんな」
バータラーはそれを聞いて顔を顰めさせた。
「そこまで手強いのか、その勇者とやらは」
「どうやらな。だから我等も派遣されることとなったのだ」
「では安心は出来んな」
「そうだな」
スカラベスとバータラーは頷き合った。
「アンゴラスを救う為にも」
「我等が直々に手を下そう」
そして名古屋に向かった。名古屋ではもう激しい戦いが繰り広げられていた。
「ぬうう、日本にまだこの様な者がおったとは」
「どうした!もう終わりか!」
赤がかった金髪の青年がそこにいた。見ればその身体は機械であった。
「御主、人間ではないな」
アンゴラスが彼に問う。既にその周りでは無数の戦闘獣が倒れていた。
「俺は人間だ!だが身体は違う!」
「何だと!」
「俺はサイボーグ!御前達悪と戦う為に生まれ変わったサイボーグだ!」
彼は叫ぶ。
「サイボーグだと!」
「そうだ!ゾンダーは倒した!今度は御前達ミケーネの相手をしてやる!」
「よもや貴様」
ここでアンゴラスはあることに気付いた。
「ガイゾック共が思ったよりその活動を示していないのは」
「そうだ、俺が全て叩き潰してやった」
彼は言う。
「この獅子王凱が!全て叩き潰してやった!」
「獅子王凱!まさか!」
アンゴラスはその名前にハッとした。
「そうだ!獅子王凱!ガオガイガーだ!」
「ガオガイガーか。貴様のことは聞いておる」
アンゴラスはその名を耳にして動きを変えてきた。
「ゾンダリアンを滅ぼし、今また地球を護る勇者。それが貴様だな」
「そうだ」
凱はそれに応えた。
「ガイゾックも。そしてミケーネもこの俺が倒してやる」
「相手にとって不足はないわ」
アンゴラスはそう言いながら前に出て来た。
「行くぞ勇者王!貴様の首を暗黒大将軍様、そして我等が帝王に捧げてやろう!」
「やれるもんならやってみろ!」
凱はそう言って前に出て来た。
「この勇者王を倒せるものならな!」
「くうっ!」
まずは両者は派手に激突した。だがここは互いに飛び退いた。
「おのれっ!」
先にアンゴラスが呻き声をたてた。
「その小さな身体で。わしと互角にやり合うとは」
「身体の問題じゃない!」
彼はまた叫ぶ。
「勇気だ!俺は勇気で戦っている!」
「ほざけ!勇気なぞ何にもならんわ!」
だがアンゴラスはその言葉を否定した。
「勝つのは力だ!力以外の何者でもない!」
彼は言う。
「今それを見せてくれよう!覚悟せよ!」
アンゴラスは拳を出して来た。それで凱、いやガイガーを潰すつもりだったのだ。
「何のっ!」
だがガイガーはそれをかわした。
「おのれっ!」
「その程度の攻撃で!」
凱は着地した後で言う。
「俺を倒すことなぞできはしない!」
「ではこれを見るがいい!」
「何っ!」
アンゴラスの後ろから無数の戦闘獣達が姿を現わしてきた。それでガイガーを潰すつもりであった。
「獅子王凱!ガイガーよ!これだけの数を前にしてそれが言えるか!」
「言った筈だ!俺は敗れはしない!」
だが彼はそれでも怯んではいなかった。
「俺の力だけでも!やってやる!」
「フン、敵ながら見事よ」
アンゴラスはそれを見てまずは彼に賞賛の言葉を贈った。だがそれだけではなかった。
「ではそれを見せてから散れ!貴様の戦いぶり、見せてもらおう!」
「来い!」
今ガイガーとアンゴラスの軍が全面衝突しようとした。しかしここで思わぬ者が戦場に姿を現わしたのであった。
「ムッ!?」
突如として戦場に明るい曲が流れてきた。そして名古屋に星条旗のカラーの四角い派手なロボットが姿を現わした。
彼だけではなかった。その後ろには彼と同じ形で青いロボットが続いていた。
「貴様、何者だ!」
「マイクサウンダース十三世だもんね~~~~~~っ!」
その星条旗のロボットは明るい声でこう名乗った。
「マイクサウンダース十三世だと!?」
「地球を守る正義のロボット!十二世まで連れて参上したよ~~~~~~っ!」
「マイク、来てくれたのか!」
凱は彼の姿を認めて喜びの声をあげた。
「ボルフォッグ達がまだ回復しないから。助けに来たよ!」
「僕達も!」
後ろの十二体のロボットも言う。
「敵のボス以外は任せるもんね!」
「有り難い!それじゃあ頼む!」
十三体のロボットが敵に向かう。それを見たアンゴラスは歯噛みせずにはいられなかった。
「おのれ!貴様等一体!」
「GGGだ!」
そこに通信が入った。東京シティからだった。
「GGGだと!」
「そうだ!悪を倒し地球を、人類を守る正義の組織だ!」
金髪の大柄な中年の男がモニターに姿を現わした。
「それがこのGGG!私はその長官大河幸太郎だ!」
彼は大音声でそう名乗った。
「ミケーネ帝国の者達よ!貴様等の好きにはさせん!」
「おのれ!」
「名古屋は我々のものだ!退いてもらうぞ!」
「そうはさせるか!今再び地上を我等の手に取り戻すまで!」
アンゴラスも負けてはいなかった。
「我等は戦うまで!それが誇り高きミケーネの戦士だ!」
「言ってくれるな、敵ながら」
それを見たモヒカンの日に焼けた顔の男が言う。
「熱くなってきたぜ」
彼は火麻激。このGGGの参謀でもある。
「戦士としてか」
「おうよ」
彼は大河に応えた。
「燃えてきたぜ!一気に叩き潰す!」
「だが今はボルフォッグ達は使えないぞ」
「光竜に闇竜達もか」
頭の禿げた小柄な老人の言葉に顔を向けた。凱の実の父でありGGGきっての天才科学者である獅子王麗雄であった。
「うむ。風龍と雷龍は可能だがな」
「よし、行け風龍雷龍!」
火麻はそれを聞いてすぐに叫んだ。
「すぐに行って凱とマイク達を助けて来い!」
「了解!」
「では我々も!」
緑のロボットと金色のロボットが名古屋に姿を現わした。金色のロボットは着地の際失敗してしまった。
「ううむ、しまった」
「またか、雷龍」
緑のロボットがそれを見て呆れたように言う。
「悪い癖はまだなおらないようだな」
「仕方のないことだ、風龍」
雷龍はそれに応えて返す。
「僕のデータは炎竜のそれがもとだからな」
「そして僕は氷竜だ」
「仕方のないことだな」
「だが今はそうも言ってはいられない」
「ああ」
雷龍は兄弟の言葉に頷いた。
「凱隊長、我々も参上しました」
「是非共協力させて下さい」
「ああ、頼む!」
凱は彼等に応えてまた叫んだ。
「敵はミケーネだ!」
「了解!行くぞ雷龍!」
「おう風龍!」
二体のロボットも参戦してきた。そして丁度そこにロンド=ベルも到着したのであった。
「ヌウウ、こんな時に!」
アンゴラスはまた歯噛みしたがどうにもなるものではなかった。ロンド=ベルの七隻の戦艦から次々にマシンが発進されてきていたからだ。
「ロンド=ベルか」
大河はそれを見て呟いた。
「連邦軍の精鋭部隊だったな」
「うむ」
そして火麻の言葉に頷いた。
「それが一体何故ここに・・・・・・というのは愚問か」
「敵がいるからだ。それしかないぜ」
「そうだな。それ以外にはない」
大河もそれはわかっていた。そして彼等はロンド=ベルに通信を入れた。
「ロンド=ベルの勇者達よ!」
「貴方は」
「私はGGGの長官大河幸太郎!」
「GGG!?」
「確か宇宙開発公団総裁でしたな」
「如何にも」
彼は大文字の問いに頷いた。
「だが同時にGGGの長官でもあります」
「そうだったのか」
「そういえば何か最近僕達とは別に地球で戦っている人達がいるとは聞いていたけれどそれが貴方だったとは」
「久し振りだな、万丈君」
大河は万丈にも挨拶をした。
「はい、総裁」
「あの二人って知り合いなのか」
「万丈さんも顔が広いよな」
ビーチャとモンドがそれを見て言う。
「そして長官」
「はい」
彼は大文字の言葉にまた応えた。
「そしてここにいる彼等は」
「我等がGGGの誇る勇者達です」
「勇者」
「はい。我々は以前ゾンダーメタルという機械を歪にした者達と戦っていまして」
「そうだったのですか」
「そして今は。原種と戦っております」
「原種!?それは一体」
「そのゾンダーのマスタープログラムだったのさ。けれど暴走しちまってな」
今度は火麻が説明する。
「それで今地球に襲い掛かっていやがるんだ。全部で三十一片いやがる」
「原種」
「また新しい敵なんだね」
エルとイーノはそれを聞き溜息をついた。
「また次から次へと。飽きないわよね、本当に」
ルーも言った。
「俺達は今そいつ等と戦っているんだ。だが敵は原種だけではない」
「地球を脅かす奴全てだ」
凱が言う。
「その全てを俺は倒す!」
「何か妙に熱い奴だな」
柿崎はそれを聞いて呟いた。
「何か甲児やバサラみてえだ」
「それに」
そして宙がふと感じた。
「何か俺に似ているな」
「ムッ、鋼鉄ジーグか」
彼に獅子王博士が気付いた。
「!?」
「君は。司馬宙君だね」
「ああ」
宙は彼に応えた。
「そうだが。あんたは一体」
「僕は獅子王麗雄。凱の父親さ」
「凱ってのはあの男だな」
「そう、凱はサイボーグなんだ」
「サイボーグ」
それを聞いた宙の顔色が変わった。
「それじゃああいつは」
「そう、君と同じだ。君のことは知っていたよ」
「俺の他にもサイボーグがいたなんて」
「凱はゾンダーとの接触で重傷を負ってしまって。それでサイボーグになったんだ」
「そうだったのか」
「僕が改造した。息子を救う為に」
「俺と同じだな」
宙はそれを聞いて呟いた。
「なった経緯はどうあれ」
「そうだな。そして君も戦っている」
「ああ」
「凱も。よかったら協力してくれないか」
「当然です」
大文字はそれを快諾した。
「ここに来たのはミケーネ軍を退ける為です。喜んで協力させて頂きます」
「ミケーネ帝国、覚悟しろ!」
鉄也が言う。
「この名古屋は貴様等には渡さん!」
「フン、出来るものならな!」
アンゴラスはそれに言い返す。
「この魔魚将軍アンゴラス、そう簡単には退きはせぬぞ!」
「アンゴラス、大丈夫か!」
ここで三人の将軍達が戦場に到着した。
「おお、御主達か!」
「助けに来たぞ!」
「我等も助太刀致す!」
ユリシーザ、バータラー、スカラベスはそれぞれの軍勢と共に名古屋に姿を現わした。
「ロンド=ベル、そしてGGG!」
彼等は言う。
「名古屋は我等のものにするぞ!」
「ならば来い!返り討ちにしてやる!」
「長官」
それを見た金髪の美女が大河に声をかけてきた。GGGのスタッフの一人スワンである。
「わかっている、スワン君」
大河は彼女の言葉に頷いた。
「ファイナルフュージョンだな」
「はい」
「命君」
彼は今度は赤い髪を兎の様にさせた可愛らしい女性に顔を向けた。
「いいな」
「はい」
命は長官に対して頷いた。
「何時でも」
「よし、行くぞ凱君!」
「はい!」
凱はそれに応えた。
「ファイナルフュージョン承認!」
「よおおおおおおし!ファイナルフュージョン!」
凱も叫ぶ。そして命が言う。
「了解!ファイナルフュージョン=プログラム=ドラァーーーーーーーイブ!」
そしてボタンに拳が叩き付けられる。すると凱の周りに三体のマシンが飛びはじめる。
「あれは一体」
「わからん。だが何かが起ころうとしていることだけは確かだ」
「何かが」
敵も味方も見守っていた。そして今その三体のマシンが凱と合体した。
「うおおおおおおおおおおおっ!」
凱は叫ぶ。
「ガオ!ガイ!ガァァァァァァッ!」
「何て熱さだ」
それを見たドモンが呟く。
「気に入ったぞ」
「よし、それでこそ勇者だ!」
そしてダイゴウジも。
「このダイゴウジ=ガイ、今こそ戦士の血が燃えてきたぞ!」
「すげえ、すげえぜ!」
リュウセイも興奮していた。
「これがガオガイガーかよ!何かこっちまで気合が入ってきたぜ!」
「相変わらずね、リュウセイは」
アヤはそんな彼を見て苦笑する。
「けれどまだSRXの合体には早いわよ」
「ちぇっ、それはなしか」
「まあそう焦るな、リュウセイ」
ライはいつもの様に彼を窘める。
「そのうちバルマーの軍隊が来たら嫌になる程合体出来るんだからな」
「了解」
「私もいるぞ」
そしてレビも言った。
「だから安心しろ」
「おうよ。って何を安心するんだ、この場合」
「とにかく燃えてきたぜ!」
バサラが叫ぶ。
「どいつもこいつも俺の歌を聴きやがれ!」
「やっぱりバサラはこうでなくちゃね」
アヤは上機嫌で言った。
「ファンになった介がないわ」
「アヤってバサラのファンだったね、そういえば」
「ええ」
プルに応える。
「やっぱりいいのか?」
「そうね。彼の曲を聴いているだけでこっちもハイになれるから」
プルツーにも答えた。
「いいわよ、戦場に音楽があるのも」
「俺の歌は戦いを止めさせる為にあるんだ!」
バサラはなおも叫ぶ。
「どいつもこいつも!さっさと聴きやがれ!」
「歌だったらマイクも歌うもんね~~~!」
マイクも言った。
「やるよ!ここはディスクⅩ!」
そして変形した。四角い姿から急に人形の青い姿になった。そして乗っているマシンも変形した。
「システムチェーーーーンジ!」
「あの乗り物は何ていうんだ?」
「バリバリーンさ」
獅子王博士にそっくりだが派手な外見の男がダイゴウジに答えた。
「バリバリーン」
「そう、僕ちゃんが開発したマイクサウンダースシリーズの乗り物さ。あれで大気圏突入で出来ちゃうよ」
「何か微妙にすげえな」
ジュドーがそれを聞いて言う。
「あんなひょうきんな外見しているのにな」
「そしてバリバリーンは変形してスタジオ7になる」
「スタジオ7」
「イェーイ!バリバリだっぜ!」
そしてやけに軽いノリでギターを手に持っていた。
「この歌でミケーネの奴等倒してやるっぜ!」
「で、だ」
ダイゴウジはマイクが変形してキャラクターまで変わるのを見ながらその派手な男に尋ねた。
「あんたは。一体何者なんだ」
「獅子王博士の御親戚か何かですか?」
「ん!?僕ちゃんは獅子王雷牙」
ジュンの問いに返す形で答えた。
「そこにいる麗雄のブラザーさ」
「ブラザー・・・・・・兄弟ですね」
「正解」
「けれど皆注意してくれよ」
ここで獅子王博士が言った。
「兄ちゃんは僕と違って女好きで。それでいささか苦労しているんだ」
「ははは、そんなのは気にしない気にしない」
「兄ちゃんの女好きで僕はいつも迷惑してきたんだ」
彼は不満を露にして言う。
「そんなのだから」
「そうは言っても似ているわよね」
「似た者同士だな」
プルとプルツーは言う。そしてその間にガオガイガーと変形したマイクを中心に戦いがはじまっていた。
「ブゥロォォォクン、マグナァムッ!」
ガオガイガーは拳を撃ち出した。それでまずは一番先頭にいた戦闘獣を撃破する。
「今度はこれだっ!」
そして次には天高く飛び上がる。その右腕に鋭いドライバーを持つ。
「ガトリング=ドライバァァァァッ!」
それで小隊ごと敵を倒す。その戦力はかなりのものであった。
「強いな」
「ああ」
隼人は竜馬の言葉に頷いた。
「一人で七大将軍の軍の相手をしていただけはあるな」
「そうだな」
そしてそれだけではなかった。ガオガイガーに続いて風龍と雷龍も攻撃を仕掛けていた。
「我々も!」
「行くぞ!」
見事なコンビネーションと素早い動きで戦闘獣に向かう。風と雷が敵を撃つ。
「ガオオオオオオオンッ!」
戦闘獣達が断末魔の叫びと共に爆発していく。彼等は数をものともせずミケーネ軍と五分に渡り合っていた。
「次はおいらだっぜ!」
そしてマイクも。空を飛びながら敵に向かう。
「ディスクⅩ劇場だっぜ!」
「おうよ!」
「セットオン!」
それに他の十二機のマイクシリーズも応える。そして彼等は輪になって攻撃を仕掛ける。そのギターから繰り出される振動波によって戦闘獣達を粉砕したのである。
「何とっ!」
「あの様なふざけた姿でか!」
「戦いは姿だっぜ!」
将軍達にマイクが応える。
「このいかしたルックスで敵を撃つ!これがマイクサウンダースなんだっよ!」
「おのれ、よくも!」
「こうなれば我等の総力を結集して!」
「甲児君、今だ!」
「おうよ!」
だがそこに三機のマジンガーが突進する。そして必殺技を仕掛けて来た。
「ファイアーブラスターーーーーーーッ!」
「サンダーブレイク!」
「スペースサンダーーーーッ!」
三機の攻撃により陣に穴が開く。ロンド=ベルはそこに一気に雪崩れ込んで来たのであった。
「うおおおおおおおおっ!」
とりわけガオガイガーの攻撃は凄まじかった。凱は拳を振りかざし戦闘獣に向かって攻撃を繰り出していく。それはまさに鬼神の如しであった。
ミケーネ軍は総崩れになろうとしていた。だがここで暗黒大将軍が名古屋に姿を現わしたのであった。
「暗黒大将軍!」
「どうしてここに!」
ロンド=ベルもミケーネ軍も驚きの声をあげた。将軍はそれに対して言った。
「これ以上軍を消耗させたくはないのでな。ユリシーザ、バータラー、スカラベス、そしてアンゴラスよ」
「はっ」
将軍達はそれに応えた。
「これ以上の戦闘は無意味だ。下がれ」
「ですが」
「よい。その方等は十二分に戦っておる。咎めたりはせぬ」
「有り難き御言葉。ですが我等にも武人としての誇りが」
「それは次の戦いで晴らすがよい。今は退け」
「わかりました。では」
「ここは御言葉に甘えて」
彼等は戦場から離脱した。そして暗黒大将軍は一人でロンド=ベルと対峙する形になった。
「暗黒大将軍、どういうつもりだ」
鉄也が彼に問う。
「ここで俺と決着をつけるつもりか」
「生憎だがここで決着をつけるつもりはない」
「何だと!?」
「剣鉄也、そしてロンド=ベルよ」
彼は言った。
「京都で待っている。そこで決着をつけようぞ」
「京都だと!?」
「そう、京都だ」
彼はまた言った。
「我等が雌雄を決するに相応しい場所だとは思わぬか」
「ムム」
「言うべきことはそれだけだ。ではな」
「待て!」
鉄也は去ろうとする暗黒大将軍になおも言葉をかけた。
「何だ」
将軍はそれを受けて彼に顔を向ける。
「貴様を討つのは俺だ」
鉄也は言った。
「それを覚えておけ。いいな」
「ではわしからも言おう」
将軍はそれを受けて言葉を返した。
「グレートマジンガー、そして剣鉄也を倒すのは」
彼は言う。
「この暗黒大将軍だ。よいな」
「ああ」
「では京都で待っている。楽しみにしているぞ」
「こちらこそな」
そう言い残して暗黒大将軍は戦場から姿を消した。そして後にはロンド=ベルとガオガイガー達が残ったのであった。
「彼等をロンド=ベルに参加させたいと」
「はい」
大河は大文字とグローバルの言葉にこう頷いた。
「是非共。宜しいでしょうか」
「こちらとしてはまたとない戦力ですが」
まずは大文字が言った。
「ですが。宜しいのですか」
「何がでるかな」
大河は動じることなく彼に応えた。
「そちらのことです。GGG機動部隊はそちらの貴重な戦力の筈です」
「如何にも」
「その戦力をこちらにお渡しするとなると。そちらが」
「何、構うことはありません。これも地球の為です」
「地球の為」
「はい、今までは我々はロンド=ベルとは別に戦ってきました」
「はい」
「しかしこれからはそれでは駄目なのです。今は戦力を集中させる時」
「戦力を」
「そうです。その為に彼等をロンド=ベルに参加させたいのです。無論我等も協力させて頂きます」
「GGGが協力して頂けるのですか」
「はい」
今度はグローバルの言葉に応えた。
「御迷惑でしょうか」
「いえ、とんでもない」
「GGGが協力して頂けるとなると。百人力です」
グローバルと大文字はこう述べた。彼等にとっては夢の様な話であったのだ。
「ではすぐに本部からそちらに他の隊員達を送ります」
「他の隊員を」
「そうです、皆立派な勇者です」
彼は胸を張って言った。
「きっとロンド=ベルのお役に立てることでしょう」
こうしてガオガイガーとGGG機動部隊の参加が決定された。そして東京にあるGGG本部から名古屋に彼等が送り届けられたのであった。
「ふう、久し振りの戦いだぜ」
オレンジの四角いメカが出て来た。
「これでまた派手に暴れられるってもんだ」
「けれどはしゃいでは駄目ですよ、ゴルディマーグ」
そんな彼に紫のマシンが声をかけた。
「私達はあくまで人々を救う為にロンド=ベルに派遣されたのですからね」
「わかってるぜ、ボルフォッグ」
ゴルディマーグはそれに応えた。
「人命第一ってな」
「それを忘れないで下さいね」
「了解」
「僕達も参戦というわけだな、炎竜」
「そういうことさ、氷竜」
風龍と雷龍に似た青いマシンと赤いマシンもいた。
「凱隊長もおられるしな」
「また派手に暴れるか」
「いや、ここは慎重にいこう」
だが氷竜はクールであった。
「さもないと前と同じことになってしまう」
「ちぇっ」
「うふふ、炎竜兄さんは相変わらずね」
それを見てピンク色のマシンと黒いマシンが笑っていた。見れば彼女は女性形である。
「せっかちなんだから」
「私達とはえらい違いね」
「君達もだぞ、光竜闇竜」
氷竜は今度は彼女達に声をかけてきた。
「何かというとすぐ勝手に前に出るからな」
「あら、御言葉ね」
「私達は頼り無い兄さん達を助けてあげているのよ」
「どうだか」
「足は引っ張るなよ」
「そっちこそね、炎竜兄さん」
「泣いたって知らないから」
「生憎僕は涙は流さない主義なんでね」
「どうだか」
「何かまた賑やかになってきたな」
リュウセイははじめて見るマシン達を見て興奮していた。
「こりゃまた凄いことになってきたぜ」
「おっ、あんたは確か」
凱ははしゃぐリュウセイに気付いた。そして声をかけてきた。
「確かSRXチームの」
「おう、リュウセイ=ダテさ」
彼は胸を張って名乗った。
「R-1パワードのパイロットなんだ。知っててくれたか」
「あんたは有名人なんでな」
凱は笑って言う。
「話は聞いてるぜ。バルマー戦役の時は大活躍したな」
「へへへ、まあな」
褒められて上機嫌になってきた。
「あれはかなり辛い戦いだったけれどな」
「辛い戦いであればある程いいからな」
凱の言葉にも熱が入ってきた。
「逆境にあってこそ勇者だ。そして必ず勝つ」
「おう、その通りだ」
リュウセイもそれに賛同する。
「何かあんた達が好きになってきたよ。これから宜しくな」
「ああ、こちらこそだ」
機動隊員の他にも多くのメンバーが来ていた。彼等はそのままナデシコに入ることになった。
「宜しくね」
命はルリに挨拶をした。
「ホシノ=ルリ少佐だったっけ」
「はい」
ルリはそれに応えた。
「こちらこそお願いします、卯都木命さん」
「私の名前知ってたのね」
「GGGの隊員として。お話は聞いています」
「そうだったの」
「これから宜しくお願いします。この部隊は個性の強い人が多いですけれど」
「個性の強いのは慣れているわ」
命はにこりと笑ってそれに返した。
「私達もそうだから」
「そうですか」
ルリもそれを聞いてにこりと笑った。
「それではこれから仲良くいきましょう」
「ええ」
そしてその後ろでは早速仲良くやっていた。
「うぬうう、何という素晴らしいデザインだ!」
ダイゴウジがゴルディマーグを見て唸っていた。
「男らしい!男らしいぞ!」
「旦那も本当に好きだねえ」
サブロウタがはしゃぐダイゴウジを見て苦笑いを浮かべていた。
「ロボットが」
「何ィ!では貴様はあの姿が美しいとは思わないのか!」
「俺みたいな美形を捕まえてそれはないよな」
ゴルディマーグも言う。
「俺はどっちかってっと氷竜や炎竜の方がいいかな」
「おっ、見所があるな」
「照れますね、そう仰られると」
炎竜と氷竜はそれを聞いてまんざらでもなかった。
「俺は雷龍と風龍か」
「そちらの兄さんは見る目がある」
「僕達がいいなんてね。センスがあるな」
ナガレは彼等が気に入っていた。
「おいおい、そりゃちょっとないだろ」
リョーコはまた違う好みであった。
「ここは黙ってボルフォッグだぜ」
「有り難うございます」
「リョーコさんの好みって渋系だったんですね」
「影の様に動き、クールに敵を倒すっていいじゃねえか」
「僕はこっちですかね」
ジュンは光竜と闇竜であった。
「何か可愛いですね」
「坊や、見所あるわよ」
「私達がいいなんてね」
「坊やといってももう結構歳なんですけれどね」
ジュンはそれに対して苦笑いで応える。
「やっぱりそう見られるのか」
「ははは、まそう気を落とすな副長」
ダイゴウジは落ち込むジュンを笑って慰めた。
「若く見られるというのはいいことだ」
「それはそうですけれど」
「そういえばヤマダさんって結構老けていますよね」
「若年寄・・・・・・」
「男に歳は関係ない!」
ダイゴウジはヒカルとイズミに対して言った。
「男に必要なものは心意気!そして勇気だ!」
「おっ、いいこと言うじゃねえか」
ゴルディマーグはそれを聞いて機嫌をよくさせた。
「どうやらあんたとは気が合いそうだな」
「そうだな。宜しくやろう」
「僕はマイクさんが気に入りました」
「マイクもハーリー君好きになったもんね」
勇者達はもうロンド=ベルに溶け込んでいた。新しい戦士達は快く迎えられていた。
「ところで」
「はい」
ルリはまた命に質問していた。
「GGGは確か崩壊したのでしたね」
「ええ。けれど再建されたのよ」
「再建」
「元にあった場所にね。もっともまだ本格的には使われていないけれど」
「そうなのですか」
「暫くは宇宙とそっちを行き来してかな。私達はロンド=ベルに参加させてもらったけれど」
「大変ですね、皆さん」
「今は皆大変よ。そうも言っていられないわ」
「そういうものでしょうか」
「そういうものよ。それじゃあルリちゃんこれから宜しくね」
「はい。それにしても命さんも勇者ですね」
「私はそんなのじゃないわよ」
だが命はその言葉は笑って否定した。
「戦っていないし」
「いえ、それでもです」
だがルリはそうではないと言った。
「命さんも戦っていますから。私にはわかります」
「ルリちゃん」
「頑張って下さいね、これからも」
「ええ」
命は頷いた。そしてルリは最後に言った。
「これから。宜しくお願いします」
あらたな戦士達は今ロンド=ベルに加わった。そしてそれは戦いの大きなうねりの一つであった。

第七十八話完

2006・3・6


 
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