真剣で軍人に恋しなさい!
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『謝罪と理解・・・そしてお仕事』
次の日、基地へ赴き、昨日の件についてクリスと由紀江さんがファミリーに謝罪をした。
クリスは、若干ではあるが声が震えつつも本音を口にし、その後に自分なりに詫びの言葉を言った・・・京は若干キレ気味だったが、罵倒の3つ4つで済ませた事になった。他の面々は、僅かな不満を抱きつつも俺に指導されたと言うことで許し、取り合えず解決となった。
由紀江さんは、相変わらず固い感じだったが、俺に指摘された所をなるべく無くしていく方針で行くらしい・・・時間は掛かりそうだが
一応、その事に関しては一同『しょうがないか』とある意味テキトーな理由で許す事にした・・・アンタら何なの!?
◆
あの後、本来の目的ーー襲撃者の発見と討伐の依頼に戻った。
日は暮れ、丁度部活終わりの生徒が帰宅する時間帯となっていた
「そんじゃ、最終確認だ・・・犯人はこの地区周辺に出没らしい。しかも出現パターンからして、わざと見つかるようにしか見えないから、その点も踏まえて・・・皆、警戒は怠らないようにしてくれ」
メンバーは頷き、各チームでの解散となった
◇
司桐、京、小雪チーム
「ゴム弾の『ソードオフ・ショットガン 』しか持ってきてなかったが、充分だろ」
鋼糸は? と一瞬考えたが今回は始末ではなく、捕獲のため止めた・・・殺さない程度ならとか思ってないからね?
その時ーー
「なあ、ユキ、京・・・後ろ。アレだな」
「そうみたいね」
「早いね~」
小声で会話を軽く交わす・・・どうやら目標のお出ましらしい
「そこの君達、川神学園の生徒?」
「そうだけど?」
声をかけられ、振り向くと・・・そこそこガタイのいい男達が怪しい笑みを浮かべていた・・・キショイわ~
「随分と可愛い子を連れてるねぇ・・・どう? そんな奴より俺達と遊ばない?」
「残念だけど、趣味じゃない」
「の~せんきゅ~」
男の言葉に京と小雪が即答で拒否する・・・瞬間、男達の纏っていた空気がピリピリしたものへと変化した
「俺達が優しい言葉をかけているうちに大人しく従ってくれた方がいいんだけどね」
「まぁ、少し痛めつけりゃあ大人しくなるだろ」
「まさか・・・貴方達が連日連夜、部活帰りの生徒を襲っている人かい?」
「へぇ、わかってんじゃん。なら、どうするか分かっているよな?」
「当然、テメェら全員ムショ送りだよ・・・京、ユキ、殺るぞ」
「オッケー」
「だね~」
懐からショットガンを出し、構えて・・・トリガーを引く
ズバァンッ!
銃口からゴム弾が放たれ、男共の体に分散しながら直撃する
「ユキ!」
ユキは俺の言葉に返事をするように相手に向かい、一人、二人、三人へと蹴りを喰らわせていく
「京、牽制頼むぞ」
「任せて」
小雪は距離をとり、二発目のゴム弾を発射した後SGを捨て、相手の懐へ一気に詰める
「諦めな」
ドスッ!
男の鳩尾に深く重い一撃を入れる。男は言葉を発する事なく倒れる
「・・・さぁて、まだ終わらねえよ。歯ぁ食いしばっとけよ? ユキ、京」
「オッケー」
「オッケ~?」
その後、男共の断末魔が響いたとか
◇
モロ、大和、由紀江チーム
「・・・またこれはベタな展開な事で」
「だよね。ベタ過ぎて何と言えばいいのか・・・」
「あぁ?何言ってんだ?」
大和とモロの会話に男の声が割り込む。警戒区域に入った瞬間・・・いきなり複数の男達に囲まれ、路地裏へ連れ込まれていた
「お二人とも下がっていてください」
「お~、まゆっち頑張れよ」
「大和、応援するならちゃんとやろうね?」
微妙に気の抜けた応援にモロがツッコミを入れる・・・この状況でなければ、普段の絵であった
「そういえば司桐から預かってたんだっけ? おーい、まゆっち。コレ、司桐から」
大和が投げたのは、司桐使用中の模造刀『紀宗』である。由紀絵江が日本刀を振り回す位なら、模造刀の方が格段に良いだろう。と司桐の心遣い(?)である
「(司桐さん・・・ありがとうございます!) では、行きます!」
上段の構えから放たれる神速の斬撃が男共の体に直撃し、悲痛の叫びを漏らしながら倒れていく
「流石だね黛さん。ありがとう」
「い、いえっ!」
『まゆっちは当然の事をしたまでたぜ~』
「松風!」
「いや、松風の言う通りだ。これからもよろしくな、まゆっち」
笑みを浮かべて言いながら手を差し出し、握手を交わすが、その際に由紀江の手が震えていた・・・
◇
百代、一子、岳人のチームは・・・
「おりゃああああ!!」
「はぁあああああ!!」
百代、一子が一方的に犯人どもをボコっていた・・・
「・・・俺様って、何をすれば・・・」
岳人の呆然と立つ姿があったとか・・・
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