仮面ライダー エターナルインフィニティ
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第二十一話 仮面乙女その五
「流石に思いも寄らなかったわ」
「そうだろうな。それで男、俺だけれどな」
「この世界に来たら犬になるのね」
「そうなんだよ。訳のわからない世界だぜ」
「全くだよ。ただな」
「はい、赤い具足ですね」
「あれの騒動があって。安土の城も一回派手に潰れてな」
シロはこのことも話したのである。
「で、今に至るんだよ。俺は戻ろうとしたらちょっと悶着があってこっちの世界にまた来ちまってな」
「そのヒデヨシさんとですね」
「あいつには悪いことしたな。ただな」
「ただ、ですね」
「どうだよ。訳がわからないだろ」
こう言ったのである。三人の女ライダー達に。
「俺もわからねえよ。滅茶苦茶にも程があるだろ」
「はっきり言ってそうね」
その通りだとだ。霧島も答える。
「こんな世界もあるのね。本気で驚いてるわ」
「けれどこの世界に来たってことは」
「そうよ。この世界でもね」
光と三輪が言うとだった。シロもだ。
三人に対してだ。彼女達の世界のことを話したのである。
「スサノオな。その神様があんた達の相手なんだな」
「そうよ。とにかく色々なやり方で仕掛けてくる相手よ」
「そうみたいだな。そのスサノオと戦っているあんた達がこっちの世界に来た」
シロは何時の間にか人間の様に胡坐をかいて座ってだ。腕を組んでいる。
そうしてだ。こう三人に話すのだった。
「じゃあこっちの世界にもスサノオが来ているよな」
「絶対にね。ただね」
「ただ、ね」
「それでも具体的にスサノオが何をしてくるかというと」
スサノオがこの世界で何をしてくるか。そのことについてはだ。
霧島も三輪も光もだ。どうしてもわからなかった。
それでだ。こう言ったのである。
「それはわからないわ」
「それでなんだけれど」
「こっちの世界の人達とお話がしたいんですけれど」
「そうだな。まずはそれからだな」
シロも話がわかってだ。三人に応えた。
そうしてだ。そのうえで話するのだった。
「それならあいつからだな」
「そのヒデヨシさんですね」
「ああ、あいつと話をするか」
胡坐をかき腕を組んだままだ。シロは三人に問うた。
「あいつもあんた達と似た様な事情だからな」
「それとだけれど」
霧島がここで言う。
「そのヒデヨシって娘の先生であんたのご先祖に当たる」
「伊達マサムネか」
「その人とも会いたいけれど」
彼女にもだというのである。
「そうしてくれるかしら」
「二人とか」
「まずはね」
鋭い、まるで探偵の様な顔でだ。霧島はシロに話す。
「それから。その織田ノブナガや武田シンゲンとね」
「わかった。それじゃあな」
「お願いするわ」
こうしてだ。彼等はだ。まずはその羽柴ヒデヨシ、伊達マサムネと会うことになった。こうしてだ。
金髪を左右で結んだ黄色い丈の短いスカートに上着、オレンジのリボンが所々にある小柄な女の子、紫の目のその少女とだ。
水色の長い髪に三日月をあしらった青い兜と陣羽織に鎧、水色の短いスカートのだ。優しげな顔立ちで鳶色の目の大人の女性がだ。茶屋で三人と会った。
まずはだ。少女から名乗った。
「羽柴ヒデヨシです」
「伊達マサムネです」
大人の女も名乗った。そうしてだ。
二人はだ。ライダー達にこうそれぞれ話すのだった。
「未来から来ました」
「とはいっても貴女達とはまた別の世界の様ですが」
「そうね。どうやらね」
「住んでいた世界は違うみたいですね」
霧島と光がそれぞれヒデヨシとマサムネに応える。
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