金木犀の許嫁
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第七十三話 神戸に帰ってその七
「お風呂に入ればいいから」
「朝にですね」
「シャワーでもいいから」
「入ってすっきりして」
「それからね」
「食べるといいですね」
「そうよ」
こう話すのだった。
「二日酔いにはお風呂よ」
「お酒を抜いて身体を奇麗にしますね」
「そうしたらね」
「すっきりしてですね」
「二日酔いも解消されるから」
だからだというのだ。
「いいからね」
「それで、ですね」
「すっきりしてね」
そうしてというのだ。
「それからね」
「朝ご飯ですね」
「そうしたらいいから」
「二日酔いでも食べることですね」
「カレーがあるならカレーをね」
「そうなんですね」
「やっぱりカレーはいいわ」
夜空はこの料理に笑顔でこうも言った。
「美味しいしね」
「栄養バランスもよくて」
「具も色々入れられるし」
このこともあってというのだ。
「本当にね」
「カレーはいいお料理だね」
「そうなのよね、あんないいお料理そうはないわ」
佐京にも話した。
「私も好きだし」
「家族皆好きだね」
「それで困ったらね」
「献立に」
「もっと言えば食材にまとまりがなくても」
「まとまり?」
「野菜炒めでも粕汁でも使う食材ってあるでしょ」
まとまりと聞いて言葉に疑問符を出した佐京にだった、夜空はすぐにそうした料理を出して話した。
「けれどそうしたお料理の出来ない」
「それでも何種類かある」
「そうした状況でもね」
「カレーにすればなんだ」
「食べられるから」
「どんなまとまりのない組み合わせでも」
「それが出来るからね」
それ故にというのだ。
「カレーはね」
「いいんだ」
「魚介類でも出来るし」
「シーフードカレーだね」
「ハンバーグにも海老フライにも合っていて」
そうしたカレーの話もした。
「カツカレーもあるでしょ」
「本当に何でもだね」
「バリエーションも豊富だから」
「いいんだ」
「ハムやベーコンやソーセージなら」
そうしたものを使えばというのだ。
「普通にいいしね」
「カレーは万能なんだね」
「何でも入れられるね」
そうしたというのだ。
「素晴らしいお料理よ」
「だからイギリスでもだね」
佐京は自分達の学校のその国もっと言えばイギリスという国を構成しているイングランド、スコットランド、ウエールズ、北部アイルランドから来ている友人達から聞いたことを話した。
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