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夢幻水滸伝

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第四百話 ブエノスアイレス会議その十二

「誰一人として餓えることはな」
「ない様にしますね」
「全軍が」
「勿論一般市民もな」
 彼等もというのだ。
「そうする、あとこっちが攻めてもな」
「民に危害は加えない」
「絶対に」
「そうするで、私達だけで戦って」
 それぞれの軍を率いてというのだ。
「民はな」
「そのまま暮らしてもらいますね」
「戦の間も」
 二人も言った。
「出来る限り」
「戦場やないと」
「戦場になる場所からは避難させて」 
 そうしてというのだ。
「そのうえでな」
「戦う」
「そうしますね」
「サッカーはグラウンドでしてな」
 スポーツに例えもした。
「観客席まで巻き込むか」
「まさか」
「そんなことはしません」
 二人は即座に答えた。
「間違っても」
「選手がグラウンドで行うものです」
「そういうことや」
「戦争は戦場で行う」
「軍人同士が」
「そや、一般市民を巻き込むのはな」
 それはというのだ。
「間違ってる、まして攻撃するなんてな」
「論外です」
 セプルベダも言った。
「間違っても」
「その通りやな」
「はい、それは」
「まして私達は星のモンでな」 
 そうであってというのだ。
「この世界を救う」
「それが役目です」
「それで一般市民を犠牲にするなんてな」
「本末転倒ですね」
「そやからな」
 だからだというのだ。
「間違ってもな」
「一般市民は巻き込まへん」
「そうして戦うで」
「それでは」
「そこはアレンカールさんもしっかりしてますね」
 リョサは彼のそのことを知っていて話した。
「そうですね」
「あいつも人の道はわかってるしな」
「そやからですね」
「そこは守る、あとおねえやが」 
 そうしたキャラクターだがというのだ、彼のそうした性格や喋り方それに仕草は起きた世界でも同じなのだ。
「実は漢や」
「そうですね」
「芯も通っています」
「まあ男や女やとか」
 インペルは二人に今度は否定的なニュアンスで述べた。
「言うもんやないが」
「男女差別ですしね」
 リョサはそれでと返した。 
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