世界の礎
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第二十五話 温室その二
「非常にです」
「遅れている」
「左様ですね」
「まさにだ」
それこそというのだ。
「連合と比べるとな」
「未開の国ですね」
「そう言っていい」
「勿論産業革命もまだであり」
「農業革命もな」
「そして衛生もそうですね」
「医療もな」
こちらもというのだ。
「兎角だ」
「遅れているので」
「そちらもな」
「大々的に改善していきますね」
「トイレを設けるが」
「各家庭、そして公衆にも」
「そうする、それもだ」
義青は話を続けた。
「下水道もだ」
「整える」
「上水道と共にな」
義青はこちらも忘れていなかった。
「そうして清潔にし予防接種もだ」
「導入する」
「天然痘対策に牛痘もな」
こちらもというのだ。
「導入していく」
「兎角徹底してですね」
「衛生もよくしてだ」
「医療もですね」
「その際様々な迷信もな」
そう呼ばれるものもというのだ、帝国においても非科学的と言える考えが存在し影響力も備えているのだ。
「否定していく、科学的にだ」
「論破していくのですね」
「迷信は何がどう間違っているかをだ」
「指摘してですね」
「論破することがだ」
そうすることがというのだ。
「重要だ」
「その通りです」
マガモも言ってきた。
「迷信があるならばです」
「頭から否定せずな」
「何がどう間違っているかをです」
「論破してな」
「誤りを指摘することです」
「そうだ」
まさにとだ、義青は言った。
「そうすることだ、帝国はだ」
「常にそうしてきました」
「そして欧州でもな」
こちらでもというのだ。
「そうしていく」
「左様ですね」
「信仰と迷信は違う」
義青はこうも言った。
「信仰は正しい知識を備えたものだが」
「迷信は間違った知識ですね」
「科学を信じていてもな」
それでもというのだ。
「迷信もだ」
「信じることがありますね」
「迷信は何時でもある」
「何処でもですね」
「まさにな」
こう言うのだった。
「それでだ」
「欧州ではあり」
「連合でもだ」
「ありますね」
「迷信も力を持つとな」
「害になりますね」
「世のな、だからな」
それでというのだ。
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