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夢幻水滸伝

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第三百九十八話 細長い国その五

「改善されていません」
「治安もやな」
「ですがセプルベダ様なら」 
 彼ならというのだ。
「必ずです」
「ことを果たせますか」
「確信しています」
「ほなな」
 セプルベダはここまで話して答えた。
「やらせてもらうわ」
「お願いします」
「勢力を旗揚げするわ」 
 セプルベダは宣言した、そしてだった。
 勢力を旗揚げすると自ら棟梁に就任し統治に入った、すぐにサンチアゴの統治にかかろうとしたがここでだった。
「サンチアゴの街や村がな」
「次々に入っています」
「セプルベダ様の勢力に」
 会長とボクサーが彼に話した、今彼は日課にしている朝のトレーニングをジムで行った直後である。
「そしてです」
「一角の勢力になりました」
「旗揚げした直後でな」
 それでとだ、セプルベダは汗を拭きつつ言った。
「そうなるとはな」
「やはり星の方ですから」
「誰もが期待します」
「そして頼ります」
「そうですので」
「そういうことやな、ほなな」
 二人にそれではと話した。
「その街や村、勢力全体をな」
「統治して頂けますね」
「サンチアゴだけでなく」
「そうさせてもらうわ」 
 是非にというのだ。
「そして勢力を拡大させるにつれ」
「その全体をですね」
「統治されますね」
「そうするわ、そしてな」
 そのうえでというのだ。
「豊かで安全にしていくわ」
「そうされますね、では」
 ここで会長が言ってきた。
「お家ですが」
「今アパートに住んでるな」
「実は屋敷が一つ空いています」
「屋敷?」
「はい、そちらが」
 そうだというのだ。
「私の管理のものではないですが」
「それを紹介してくれるか」
「はい、そして」
 そのうえでというのだ。
「そこに住まれますか」
「その屋敷にか」
「そうしてくれますか」
「屋敷か」 
 そう聞いてだ、セプルベダは会長に答えた。
「ちょっとな」
「ちょっと?」
「わしが大きな屋敷に暮らすなんてな」
 それはというのだ。
「あまりな」
「思われないですか」
「想像がつかんわ」
 こう言うのだった。
「どうもな」
「そうですか」
「そやからな」
 それでというのだ。
「そう言われてもな」
「頷けませんか」
「ああ、大きな屋敷やな」
「はい」
 会長はそうだと答えた。 
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