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夢幻水滸伝

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第三百九十八話 細長い国その三

「これからはな」
「そうですか」
「そや、ほな頑張ってくわ」
 最後は笑顔で言ってだった。
 セプルベダは清掃業を行っていった、だがそれは少しのことで清掃業で他の者より遥かによい動きを見せてだった。
 自警団で多くのならず者を取り締まる中でだ、ボクサーが言ってきた。
「あの、セプルベダ様のご活躍が話題になり」
「それでか」
「はい」 
 それでというのだ。
「星の方であることもあって」
「市長さんがわしに会いたいって言ってきてるか」
「左様です」
「それでどないするかやな」
「会われますか?」
「世界を救うにはどうすればええか」 
 セプルベダは真面目な顔で答えた。
「そう考えるとな」
「清掃業と自警団では」
「街の一部はよおなってもな」 
「それでもですね」
「世界を救うとなるとな」
 ボクサーに考える顔で話した。
「小さいわ」
「そうですね」
「そやからな」
 だからだというのだ。
「これからもっと大きなことをする為に」
「その大きなことは」
「ちょっとわからん」
 どうにもとだ、セスペデスは答えた。
「どうもな」
「そうですか」
「けれど市長さんと会って何か道が見える気がするしな」
「会われますか」
「そうするわ、ほな市長さんのとこ行って来るわ」
 こう言って自分の足でサンチアゴの市庁舎に行った、そのうえで市長に会うのだった、そうしてだった。
 三十代のゴーストの女の市長、黒髪に黒い目の起きた世界で言うとインディオの血が強い外見の彼女と会ってだった。
 そのことを話すとだ、市長はこう言った。
「では旗揚げをされては」
「勢力のか」
「はい、このサンチアゴからです」
「勢力を旗揚げしてか」
「そこからです」
 さらにというのだ。
「さらにです」
「勢力を拡大していくんやな」
「そうされてです、やがては地球を統一され」
「そうしてか」
「その力で世界の危機を退けられては」
「そうすることか、どうもわしは考えることが苦手や」
 セプルベダは自分から言った、今は市庁舎の市長室でソファーに向かい合って座っていてそこで話している。
「こうしたことをな」
「政治力のステータスは高いですが」
「それでもな、実は働くことに必死でな」
「清掃業に自警団に」
「一つのことにかかるとな」
 そうすると、というのだ。
「他のことがあまり考えられん」
「そうなのですね」
「勉強をしてると勉強で頭が一杯になって」
 起きた世界の話をした、尚彼の成績は決して悪くない。
「ボクシングをしてるとな」
「そちらにですか」
「頭が一杯になってな」
 そうであってというのだ。
「他のことは考えらえへん」
「集中されるのですね」
「そうや」
「そうですか、では私としてはです」
 市長はそれならと話した。 
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