夢幻水滸伝
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第三百九十七話 提督としてその十三
「ここはな」
「友好的にですね」
「一つの勢力としてな」
「共存共栄ですか」
「そうあるべきや」
こう話すのだった。
「是非な」
「それで、ですね」
「セプルベダともな」
「お話をされますね」
「それはウルグアイも同じや」
この国ともというのだ。
「感情的に思うところはあってもな」
「お互いにですね」
「一つの勢力になってな」
「ことを進めるべきですね」
「それでリョサとも話すわ」
彼ともというのだ。
「ここはな」
「そうされるのですね」
「そしてな」
そのうえでというのだ。
「一つ勢力になる、しかしな」
「しかし?」
「万が一の事態になれば」
市長に鋭い目で話した、丁度今試合が動き観客達のボルテージが上がっている。その状況も見つつ話した。
「その時のことも考えておかへんとな」
「若しですね」
「二人が会談を断ったり」
「会談が決裂すれば」
「それで戦となれば」
その時はというのだ。
「勝つわ」
「その覚悟もおありですね」
「この世界は拳と拳でわかり合うところあるやろ」
「はい」
市長はその通りだと答えた。
「そのことは」
「そやからな」
「戦もですね」
「選択肢に入れてるわ」
「そうなのですね」
「そのうえでな」
そうした考えも入れつつというのだ。
「そしてや」
「会談に挑まれますね」
「そや」
まさにというのだ。
「その考えや」
「それでは」
「ああ、二人にそれぞれ使者を送って」
「会談を申し出られますね」
「そうするわ」
こう市長に話した、そして試合を観ると。
水色と白の縦縞のシャツに黒い半ズボンのチームが得点を入れていた、すると観客達は大喜びであり。
インペルもだ、微笑んで言った。
「好調やな」
「そうですね、かなり」
「そやからな」
だからだというのだ。
「これは期待出来るわ」
「アルゼンチンのチームは」
「こっちの世界でもユニフォームは変わらへんな」
それはというのだ。
「嬉しいことに」
「水色と白ですね」
「縦縞のな」
「起きた世界でも同じですね」
「ユニフォームはな、それでそのチームが強いと」
それならというのだ。
「もうな」
「いいですね」
「私もな、サッカーではな」
このスポーツではというのだ。
「激しくぶつかり合う」
「そうであるべきですね」
「そして終われば」
その時はというと。
「手を握る」
「それがスポーツですね」
「そしてこの世界の戦もな」
「そうしたところがありますね」
「そやからな」
だからだというのだ。
「戦も恐れへん」
「そうしてですね」
「交渉するわ、ほなな」
「お二方に使者を送りますね」
「そうするわ」
こう言ってだった。
インペルは実際に二人に使者を送った、アルゼンチンを統一したが彼の仕事はそれからも続いていくのだった。
第三百九十七話 完
2025・4・8
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