金木犀の許嫁
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第七十話 忍者と武士その七
「そうしたね」
「歪められて言われますと」
「嫌になるわ」
「そうですね」
こう真昼に話した。
「本当に」100
「ええ、忍者はありのままね」
「見て欲しいです」
「そして学んでね」
「語って欲しいです」
「妖術とかは使わなくても」
それでもというのだ。
「そんなです」
「虐げるとかね」
「そうしたことはないです」
全くというのだ。
「別に」
「ただお仕事をしているだけで」
「もうです」
「差別とかはですね」
「抑圧もです」
そうしたこともというのだ。
「当時はです」
「考えなかったですね」
「マルクス主義ですが」
幸雄は懐疑的な口調で話した。
「十九世紀の欧州のものです」
「日本じゃないですね」
「江戸時代の」
「そうですね」
「何でもです」
それこそというのだ。
「普遍的にです」
「採り入れられるか」
「はい、それはです」
そうすることはと真昼に話した。
「どうもです」
「無理がありますか」
「しかもです」
「しかも?」
「絶対に正しいか」
マルクス主義かというのだ。
「それはです」
「言えないですか」
「はい」
そうだというのだ。
「それはです」
「そうしたものですね」
「宗教でもです」
「歴史とかにですね」
「無闇に採用するのは無理がありまして」
そうであってというのだ。
「基本経済でありますので」
「歴史にですね」
「無理に入れますと」
どうにもというのだ。
「おかしくなります」
「そうなりますね」
「経済でもです」
本文であるこちらでもというのだ。
「マルクス主義はです」
「問題がありますか」
「今はそう言えますね」
「そうですね」
佐京は確かにと応えた。
「そのマルクス主義経済がです」
「破綻しましたので」
「ソ連がああなって」
「あまりにも効率が悪く」
「合理的でなくて」
「最初はよかったです」
建国当時はというのだ。
「かなり無茶もしまして」
「発展しましたね」
「そして戦後はです」
第二次世界大戦のというのだ。
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