夢幻水滸伝
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第三百九十七話 提督としてその九
「そうした政策もや」
「行っていき」
「農業政策もしてく、ただ地主や牧場主が過度に力を持つことは抑えても」
そうしてもとだ、インペルは話した。
「別に弾圧はせんわ」
「そうしたことはですね」
「あくまで法に下に置いてな」
「暴走も抑えますね」
「それが私の考えで地主やから財産没収とか虐殺はな」
そうした行為はというのだ。
「絶対にや」
「行いませんか」
「そんな政策は間違ってる」
インペルは断言した。
「地主や牧場主は経営者でな」
「必要ですね」
「農園や牧場も企業でな」
そう考えられるものであってというのだ。
「別にや」
「弾圧等を行う対象ではない」
「そや、大事なのは法治であってな」
「財産の没収等ではないですね」
「そして労働者がちゃんと働いて生きていける」
「そうした環境を作ることですね」
「結局皆人や」
そう呼ばれる存在だというのだ、ィンペルは話した。
「そこをや」
「ちゃんと守り」
「治めてくわ」
農業の方もというのだ、そうした話をしながらそのうえでパンパも治めていくのだった。そうしてラプラタ川流域と南大西洋沿岸部にだった。
パンパを抑えたインペルはさらに言った。
「北東部や南東部もな」
「掌握していくんですね」
「これからはな」
水兵に昼食を共に摂りつつ話した、司令も一緒で今はブエノスアイレスの軍港の食堂で三人でステーキを食べている。
「そうしてくで」
「そうなんですね」
「アルゼンチンの統一をな」
それをというのだ。
「進めるで」
「アルゼンチン全体ですか」
「前から言うてたけどな」
五百グラムの分厚いステーキを食べつつ話した。
「パンパも掌握したし」
「全土にですね」
「勢力を拡大するわ、私は提督で」
この職業にありというのだ。
「陸戦は専門やないが」
「必要ならですか」
「そっちでも戦うわ」
そうするというのだ。
「陸軍も率いてな」
「確かにです」
司令はインペルの特技を見つつ言った。
「インペル様は水戦が突出しておられて」
「陸戦のスキルはな」
「落ちますね」
「水戦と比べるとな」
「どうしても」
「しかも私の種族は鰐人や」
「鰐といいますと」
司令は言った。
「やはり水です」
「基本水の中におるやろ」
「そうした生きものです」
「そやからな」
種族のことから見てもというのだ。
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