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夢幻水滸伝

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第三百九十七話 提督としてその八

「食べるだけやなくてな」
「そして利益を得ますか」
「そや」
 市長に話した。
「そうもしてくわ」
「肉ですね、特に」
「ああ、アルゼンチンは牧場が多い」
「それで牛も多いです」
「牛肉をな」
 それをというのだ。
「売る、当然皮もそうして」
「ミルクもですね」
「乳製品もな」
 そちらもというのだ。
「当然な」
「大々的にですね」
「売ってな」
 そうしてというのだ。
「儲ける、そして儲けてな」
「それを力にして」
「そしてな」
「アルゼンチン全土の掌握ですね」
「そや」
 それを行うというのだ。
「ええな」
「そうしますね」
「パンパは外せん」
 そこにある穀倉地帯と牧場はというのだ。
「南米屈指の農業地域や」
「牧業も」
「それで川と海の次はな」
「掌握をお考えでしたね」
「幸い私達の力を見てな」
 そうしてというのだ。
「あっちの街や村も降ってきてる」
「こちらが使者を送りよりも速く」
「そやからな」
「このまま統治していきますね」
「そや、それで多くの穀物や肉を手に入れて」
「食べてですね」
「売ろうな」
 こうも言った。
「大々的に」
「それでは」
「ただ地主や牧場主の力はな」 
 それはとだ、インペルは話した。
「抑えてくわ」
「そうしますか」
「働いている労働者の権利は保証する」
「そのうえで、ですか」
「地主や牧場主が地方ボスみたいにならん様にしてな」
「力を抑えて」
「そしてな」 
 そのうえでというのだ。
「農場や牧場で働いている労働者の権利を保証する」
「そうもしますか」
「地主や牧場主は法で抑えるだけで充分の場合もあるが」
「問題は労働者ですか」
「最低賃金と労働時間を定めて」
 そうしてというのだ。
「組合の設立も推奨してな」
「労働組合ですね」
「福利厚生も充実させるわ」
「そして権利を保証するのですね」
「そや、そしてな」
 そのうえでというのだ。
「住居とか働ける年齢も定めてな」
「そうしたことも政として行う」
「労働者の権利を拡大すれば」
「比例して地主や牧場主の暴走も抑えられる」
「そや、それでな」
 そうであってというのだ。 
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