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西遊記

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第七回 悟空如来様に封じられるのことその十八

「騒動が終わった祝いでな」
「叔父上達と飲まれますか」
「兄弟揃ってな」
「それはよいことですな」
「全く、あの者はちと騒がし過ぎる」
 悟空についてです、龍王はこうも言いました。
「言われておる通りやはり火の気が強過ぎる」
「そこが問題ですね」
「うむ、しかしあの者はそうなったからな」
「一安心ということで」
「これから飲むのだ」
「わかりました、ではその様に」
「する、そしてな」 
 そのうえでというのです。
「そなたは人界に下りよ、時が来ればな」
「その様に」
 こうお話してでした。
 白馬もまた人界に下りました、彼は小さな月が落ちた様にそうしていきました。そうしてなのでした。
 三柱の神々が人界に下りたのを見届けてです、釈尊は言われました。
「これで全てが揃いました」
「左様ですね」
 文殊菩薩が応えました。
「斉天大聖もいて」
「三柱の神々も下り」
「そしてです」
 そのうえでというのです。
「さらにです」
「金蝉子がですね」
「そうです、生まれ変わり」
「法師となったので」
「そうなりましたので」
 だからだというのです。
「全ての者が揃いました」
「そうですね、では」
「はい、私はこの時を待っていましたが」
「有り難いことですね」
「そうです、金蝉子はその為にです」
「転生しましたね」
「人、それもです」
「仏門に入りましたね」
「運命に従い」 
 そうしてというのです。
「そうなります、そしてこれからは」
「我々もですね」
「貴方達に神界の神々もです」
「手助けをしていきますね」
「試練も与えます」
「私の象にしても」
 菩薩は微笑んで言いました。
「暫く人界にいさせていますが」
「これからもですね」
「はい」 
 まさにというのです。
「暫くの間は」
「人界で五百年と暫くは」
「そしてやがては」
「彼等に試練を与える立場になりますね」
「そうです、その時は彼にも働いてもらいましょう」
「それでは」
「そして他の神仏の弟子や仕えている生きもの達も」
 彼等もというのです。
「同じです」
「彼等に試練を与えますね」
「幾多の試練を乗り越え」
 そうしてというのです。 
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