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夢幻水滸伝

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第三百九十六話 三方から追い詰めその十一

「ほんまに」
「そう簡単には負けんわ」
「ええ、簡単にはね」
「しかもこの剣は何でも斬れる」
 両手に持って振るうマルミヤドワーズの話もした。
「さあ、どう闘う」
「普通は勝てへんわ」
 その一閃を身体を屈めてかわして言った。
「星の子でもね」
「そやな」
「ええ、しかしあたいが一番得意なのは知ってるかしら」
「一番?」
「六将星でも一人一人特徴があるのよ」
 そうだというのだ。
「ちゃんとね」
「特徴?」
「そう、戦略戦術に秀でている子もいるわ」
 六将星の中にはというのだ。
「あたい達の中でね」
「中里とかやな」
「あの子は多分一番上手よ」 
 戦略戦術がというのだ。
「六人の中でね」
「そうか」
「遠距離戦やと施ちゃんとメルヴィルちゃんでね」
「神具を見てもそうやな」
「近距離戦なら羅ちゃんとトウェインちゃん」
 この二人だというのだ。
「そうなるわ、そして」
「自分はか」
「接近戦よ」
 それが最も得意だというのだ。
「これならだれにも負けへんわ」
「私も接近戦に持ち込むか」
「もっと言えば」
 さらに言うのだった。
「あんたは近距離戦ね、しかも」
「しかも?」
「攻撃用の神具は一つで」
 今度は突きをかわしつつ言った。
「しかも大きい、動きの一つ一つがどうしてもよ」
「大きくなるか」
「ええ、術を使うにも」
 一騎打ちの中でというのだ。
「そのことが念頭にあるわね」
「わかってるな」
「そう、そして」
 そうであってというのだ。
「あたいは接近戦の中でも術を使えるのよ」
「むっ」
 インペルは見た、アレンカールがここでだ。
 攻撃力や防御力、素早さを上昇させる攻撃補助の術を立て続けに使ったのを。そして目くらましの霧等も術で出し。
 そのうえで一気に迫った、すると。
「くっ、これは」
「そうでしょ、こうするとね」
「一気に強うなったな」
「あたいのやり方よ」
 一騎打ちのそれだというのだ。
「術を一気に使う」
「勝負をかけたい時に」
「そうよ、さあどうするかしら」
「自分を強うして場も変える」
「そうしたわ、それが出来るからね」 
 アレンカールはというのだ。
「あんたは術を使うにも剣があってね」
「これの間合いがある」
「間合いと取らへんとね」
 インペルはというのだ。 
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