夢幻水滸伝
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第三百九十六話 三方から追い詰めその四
「もうな」
「そうやねんな」
「八万の将兵も健在ですが」
しかしというのだ。
「士気も高く」
「先行きは暗いな」
「はい」
リョサは暗い青で話した。
「そうした状況です」
「そやな」
「そうですさかい」
だからだというのだ。
「どうしたものか」
「ここで負けたらな」
どうするかをだ、インペルはこのことをリョサにも話した。
「降ろうか」
「勝ち目なしですね」
「そうやろ、もうな」
「そうなるので」
「そやからな」
だからだというのだ。
「ここはな」
「降伏もですね」
「考えていこか」
「その段階ですね」
「ああ、自分はどう思う」
「劣勢であることは事実です」
リョサはインペルに言われ自分の考えを述べた。
「それもかなりです」
「そやな」
「何もかもがです」
「私達にとって悪い状況や」
「はい」
まさにというのだ。
「戦局は」
「それやとな」
「もうです」
それこそというのだ。
「ここで負けますと」
「ほんま勝負ありや」
「その状況になります」
「そうなるさかいな」
だからだとだ、インペルは話した。
「もうな」
「降伏もですね」
「考えるべきやな」
「はい、ここでです」
リョサも言った。
「負けますと」
「何処かの戦線でな」
「もうです」
「戦局を挽回出来へんわ」
「そうなります」
「戦全体でな」
「そうですさかい」
だからだというのだ。
「ほんまアルゼンチン、チリ、このウルグアイのどっかでです」
「負けるとな」
「考えましょう」
「そやな、実はな」
ここでインペルは今猫人の女の士官が持って来た電報を確認した、そのうえでリョサにあらためて話した。
「コルドバがあっちの方に入ったわ」
「あの街がですか」
「ああ、ガブリエラちゃんが使者を送ってきて」
そうしてきてというのだ。
「軍で囲んだうえでそうしてな」
「威圧されええ条件を出され」
「無血開城となったわ」
「そうですか」
「あそこを攻め落とされるとな」
コルドバをというのだ。
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