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夢幻水滸伝

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第三百九十六話 三方から追い詰めその三

「望みがないってことでな」
「それで、ですね」
「もうな」
 それこそというのだ。
「アレンカールが言ってきたら受ける、そやなくてもな」
「こちらからですか」
「話をしてな」
「戦を終えますね」
「そして降るわ」
「そのうえで仲間になりますね」
「アレンカール達とな、悪い奴はおらんし」
 彼等にはというのだ。
「そうしていこな」
「そうしますね」
「ああ、若しアレンカールが性格悪かったらな」
 それならとだ、インペルは話した。
「私もそうは言うてへん」
「思いもしませんね」
「ああ、けど明るくてしかも根は真面目やさかいな」
 だからだというのだ。
「ここはな」
「一緒にやっていけますね」
「民も悪い様にはされへんしな」
「そやからそうしますね」
「為政者も性格が大事や」 
 インペルはこのことを話した。
「自分のことしか考えへん底意地の悪い奴がなったら」
「大変ですね」
「世の中そうした奴もおる」
 それはどの場所でもだ、世の中は極めて性格が悪くまたそれが矯正されないまま歳ばかり重ねるケースもあるのだ。
「そうした奴と一緒にやっていってもな」
「碌なことにならへんですね」
「ああ、民も迷惑するわ」
「自分のことしか考えない悪政を敷かれると」
「そうなるさかいな」
 だからだというのだ。
「ほんまな」
「大変なことになるので」
「それでや」
 その為にというのだ。
「そうした奴とは絶対にや」
「一緒にやらへんことですね」
「民も迷惑するし私達にとってもや」
「ええことはないですね」
「そやからな」  
 だからだというのだ。
「性格があんまりにも悪い奴とはな」
「一緒にやっていかへん」
「そうあることや、ほなどっかで負けたら」
「そこで、ですね」
「戦を終えような」
「そのうえでアレンカールさんの勢力に入りますね」
「そうしよな」
 セプルベダに話した、そしてだった。
 その後でだ、インペルはウルグアイのリョサにも貝殻で連絡を入れて話した。
「状況は悪いな」
「包囲され常に大砲と銃の攻撃を受けています」
 リョサは暗い顔で答えた。
「飛兵も多くて」
「そうやな」
「海には水軍もいます」
「インファンテが率いる」
「隙あらば街に入ろうとしています」
「深刻な状況やな」
「まだ兵糧も武器も多いですが」 
 そうであるがというのだ。
「そやけどです」
「このままやとジリ貧やな」
「そうなることは明らかです」
 まさにというのだ。 
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