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ハッピークローバー

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第百七十四話 煙草その八

「未成年だしね」
「吸ったら犯罪だしね」
「犯罪やって身体悪くするなんてよ」
「馬鹿なことだし」
「誰がするのよ」
 それこそというのだ。
「一体ね」
「その通りよね、昔は映画俳優が吸ってるのを見て自分もってなって」
「背伸びってやつね」
「二十歳まで待てなくてね」
「それで決まり破ってる自分恰好いいね」
「そんな厨な考えで」 
 理虹は古いネット用語も出した。
「それでよ」
「吸ってたのよね」
「早死にしたり不健康になる為にね」
「やっぱり馬鹿ね、煙草吸わなくても死なないし」
 むしろ早死にしてというのだ。
「吸わなくても恰好いいし」
「それが恰好いいんじゃないから」
「そうよ、恰好いいのは」
 一華はそれはというと。
「煙草じゃなくてね」
「他のことで決まるわね」
「ファッションとかね、不良の人達も」
 彼等はというと。
「煙草吸わなくてもよ」
「不良でいられるわね」
「そうよ、煙草吸わなくてもよ」
「不良は不良ね」
「不良がいいならね、うちの学校の不良なんて」
 八条学園にも存在している、それで彼等のことも知っていてそれで今ここで普通に話すことが出来るのだ。
「ファッションだしね」
「そうした制服もあるしね」 
 富美子も何でもない感じだ。
「長ランとか短ランとか」
「色も色々でね」
「白ランもあるしね」
「元々は海軍の軍服でね」
「ボンタンだってあるし」
「ドカンもね」
 ズボンの話もした、ボンタンとは太腿の部分が膨らんでいてタックが入っているズボンでありドカンはそのボンタンの裾が広いものだ。
「あるしね」
「そういうの着ればいいし」
「後は傾けばいいから」
「校則の範囲内でね」
「ただね」
 一華はクールに話した。
「うちの学校で恰好いいっていうと昔から自衛隊とかね」
「軍隊よね」
「警察とかだから」
「ぴしっとした」
 まさに軍隊の様にというのだ。
「そういうのが恰好いいよね」
「そうよね」
「不良よりもね」
「軍隊の方が人気あるわね」
「うちの学校はね」
「実際軍人の人達恰好いいしね」 
 留奈も言ってきた。
「自衛官の人達も」
「そう、煙草吸って恰好いいか」
 かな恵も言った。
「全然違うわよ」
「自衛官の人達は結構吸うっていうけれど」
「今もね、けれどね」
 それでもというのだ。 
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