夢幻水滸伝
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第三百九十五話 パンパの野戦その七
「相手は。それやとな」
「そうしたこともですね」
「普通にしてきますね」
「あの方なら」
「戦のことはよくご存知ですね」
「水での戦も。こちらの戦は本来私の本分やが」
それでもというのだ。
「よおな」
「そちらの戦もご存知ですね」
「伊達に神星の方ではないですね」
「それも六将星のお一人です」
「それだけあって」
インペルは周りの将兵達に苦い顔で話した。
「よおわかってるわ」
「全くですね」
「流石としか言えないです」
「敵将ながら」
「ラプラタ川から攻撃を仕掛けて」
そうしてというのだ。
「陸から以上にな」
「川で戦う」
「そのことを狙っておられましたね」
「インペル様としては」
「そやったが」
しかしというのだ。
「それがな」
「難しくなりましたね」
「機雷原を敷かれては」
「そうなっては」
「どうもな、しかしな」
それでもとだ、インペルは将兵達に話した。
「ここで攻撃を仕掛けてな」
「そうして勝つ」
「寡兵を承知で攻撃を仕掛け」
「勝たねばなりませんね」
「劣勢は承知のうえや」
まさにというのだ。
「そのうえで戦を決意したしな」
「それならですね」
「攻撃を仕掛け勝つ」
「そうすることですね」
「ここは」
「そや、川が駄目なら」
このことはもうわかった、機雷原を敷かれるとその除去だけでも手間がかかる。そして足止めを受け隙が生じそこで攻撃を受けるからだ。
「陸や」
「そちらしかないですね」
「最早」
「川が駄目なら」
「私は提督、陸での戦は海や川でするより不得手やが」
それでもとだ、インペルは苦い顔で話した。
「それでもやるしかない」
「絶対にですね」
「こうなっては」
「最早」
「そうしましょう」
将兵達は彼の考えを尊重した、自分達の棟梁としてこれまで自分達そして勢力の為に心を砕いて動いてきたことを見て来て知っているからだ。
「インペル様のお考え通りに」
「そのお考えに従います」
「何処までもついていきます」
「我等は」
「そう言ってくれるか、ほな」
インペルは彼等の言葉を受けて決断を下して言った。
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