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夢幻水滸伝

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第三百九十五話 パンパの野戦その一

                第三百九十五話  パンパの野戦
 アレンカールはマリア、イザベルと共に軍を南下させパンパを進んでいた、パンパには牧場が拡がり野生の場所には多くの生きもの達もいる。
 牧場の牛達を見つつだ、アレンカールは貝殻でアマードとマルタにウルグアイの戦局のことを尋ねた。
「そっちはどうなの?」
「はい、モンデビデオに至り」
「包囲しています」
 二人はすぐに答えた。
「そしてです」
「攻撃準備を整えています」
「わかったわ、ほな敵に隙があったらね」
 その時はというのだ。
「攻めてね」
「そして攻め落とす」
「そうしますか」
「そうしてね、そやけど無理はしないでね」
 こうも言うのだった。
「ええわね」
「迂闊に攻めないことですか」
「確かに守りは固いですし」
「敵の数は八万です」
「多いでしすしね」
「そやからね」
 だからだというのだ。
「包囲するだけでええわ、そうして八万の兵を足止めしてもね」
「戦略的に価値がありますね」
「そうですね」
「そう、こっちは今決戦に入るから」
 インペル達と、というのだ。
「そのことを考えるとね」
「八万の軍勢を足止めして」
「援軍に向かわせないこともええですね」
「そうよ、そやからね」
「はい、それでは」
「あくまで隙があれば」
 二人もアレンカールに話した。
「攻城戦に入ります」
「そしてモンデビデオを攻め落とします」
「そうしてね」
 二人に告げて連絡を終えた、そこからすぐに今度はボリビアからアルゼンチンに入っているセスペデスとガブリエラに話した。
「セスペデスちゃんはこっちと合流してくれるかしら」
「僕はそうしてですね」
「そしてガブリエラちゃんは南下して」
 そうしてというのだ。
「十万ね、その兵でアルゼンチンの西を攻めていってね」
「そうして掌握するのですね」
「そうしていってね」
「わかりました」
 ガブリエラはそれではと応えた。
「そうしていきます」
「宜しくね」
「はい」
「セスペデスちゃんも十万で」
 その規模でというのだ。
「軍を完全に二分するわ」
「そうするのですね」
「こちらの兵は」
「そうするわ、そしてね」
 そのうえでというのだ。
「六十万の兵でよ」
「パンパで戦いますか」
「インペルさんと」
「そうするわ、今こっちに兵を向けたら」
 セスペデスの兵をというのだ。
「合流出来るから。五十万で戦おうとも思ったけれど」
「合流出来るならですね」
「しておくことですね」
「そやからね」 
 だからだというのだ。 
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